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CREATE WEEK WOMAN×AI×communityに登壇します|お知らせ

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 お声がけをいただき、AIについてトークするオンラインイベントにてお話させていただくことになりました。 ぜひXやFacebookからお気軽にご視聴ください。 [イベント概要] CREATE WEEK特別企画! WOMAN×AI×community7/18 10:00-12:00 ONLINE 女性×AI×コミュニティというテーマで東京都市議会議員のお二人とCREATEのザリアさんをお招きしてざっくばらんにAIトークします。オンラインでご覧いただけます。 詳細はこちら

活動報告

給食費無償化が決まるまで|武蔵野市議会レポート

令和6年第2回武蔵野市議会定例会が終了しました。今回は案件としては少なめの印象でしたが、法改正への対応だけでなく、給食費の無償化の補正予算やファツィオリのグランドピアノ購入について(結果:継続に)、路面下空洞調査についての陳情審査(結果:採択)なども行われました。 まず今回の記事では、給食費無償化について説明します。 ▼給食費無償化の議論について<議論が始まった経緯>経緯をおさらいすると、給食費無償化については昨今さまざまな区長公約などで出てくることが増え、当選した区長がすぐに着手し実現という流れが特に23区で起きていました。そうしたことを受け、昨年の武蔵野市議選でも訴える候補者が多くいました。 武蔵野市でこのような大きな規模の取り組みについては、基本的に長期計画策定の議論の中で揉むというのが通例で、昨年2023年の前半に前市長が取り組みたいと策定委員会に打診したことからこの議論が始まりました。 ちょうど昨年は第六期長期計画10年の後半のための、調整計画というものを策定する段階にあり、さまざまな論点が出される中で新たなものとして前市長から提案されたという形です。 策定委員会の中での議論はどちらかというと慎重で、というのも試算で毎年5億円規模の予算が必要とわかり、これからの財政の見通しや施策の優先順位などを考えた時にどうなんだという意見が多かったと記憶しています。 ちなみに私たちの会派ワクワクはたらくも同様の意見で、子が市立小学校に通う当事者としても無償化は嬉しいことではあるものの、今後の財政状況や優先順位を考えるとあまり積極的ではない姿勢でした。 そんな中前市長が辞職、そのタイミングでこの調整計画も完成を迎え、給食費無償化については国や都の動向を見ながら議論をしていくという方向性が示されました。 <新市長になるところからこれまで>その後の市長選においても、両候補者ともに無償化を謳っていましたし、そのうちやることになるのかなぁという流れの中にあったわけですが、やはりこの長期計画での議論というのを武蔵野市は大切にするので、さてどうなるかと思っていた矢先、今回の動きが出てきたということです。 ちなみに動き自体は少し前から見えていて、というのも小学校からのお知らせで1学期の給食費引き落としをいったん止めるという案内がなされ、手続きが終われば無償化されるのだろうという雰囲気があったということです。実際に我が子の引き落としもされませんでした。 そして今回の議案が補正予算として提出され、いよいよ給食費無償化実現へというところまで来たわけです。 <今回の議案審議でのポイント>①何のために無償化を行うのか議案審議の中で注目されたことは、質が守られるのかということと財政の見通しについてです。 ちょうど先日NHKで桜野小学校の給食が取り上げられたこともあり、武蔵野市の質を維持する取り組み、市内農家さんとの連携の工夫などへの評価が得られていることは一同再認識したところでした。 市の施策提案理由としては、この質を守るということ、それを実現するために無償化に取り組むというもので、ここについても本質的な議論をすることになりました。10年以上値上げをしてこなかった給食、現在も物価高騰対応のための補助金を投入することでなんとかまかなっているという状況で、これからもこの質を担保するためにはやはり資金が必要、値上げをするという議論ではなくて市が負担をすることで質を守っていくということが述べられました。 本来的には法律で保護者負担となっているので、国がこの考えを改める必要があることについても市は求めているとのこと。 これは子育て支援、少子化対策の一環なのかということも問いましたが、というよりは武蔵野市の給食の質を守るためというのが軸のようでした。めぐりめぐって当然にそうした子育て支援の一環になることは考えられますが、どういう理由づけを行うかはやはり重要なことであり、きちんと理由が伝わるように広報したほうがいいことも提案しました。 そうでないと他の施策との優先順位についても、なかなか説明が付かないのではないかと考えています。なぜ給食費なのか、例えば今回の委員会でも話しましたが鍵盤ハーモニカは6000円もして私自身驚きました。もちろん物価高騰などあると思いますので費用がかかることは仕方がないのですが、さまざまな学用品を購入したり、また修学旅行などにも費用がかかっています。 そうした中でなぜ給食かということはきちんと説明できないといけないと思いますし、その他についての議論を続けていく必要があります。 ②都の補助金ありきなのかなぜやるのかという議論においては東京都の補助金が大きいという答弁が何度もあり、都の補助金ありきなのかということも気になる点でした。すなわち補助金がなくなったらやめるのか?ということです。 折しも現在は都知事選真っ只中。都の方針に引っ張られることになるのでは、これまたどのように説明していくのかは大きなポイントになります。ちなみにこの都の補助金で約5億円予算のうちの半分がまかなわれることになります。確かにかなり大きいインパクトです。 補助金が出されることになったので議論が一気に前に進んだということでしたが、いくら補助が出るとはいえ10年で20から30億円規模になるわけで、公共施設などの建設費もとてつもない金額になってきていることを考えると、こうしたことの積み重ねが後から大きくきいてくることを想像しなくてはなりません。 ③対象外となるお子さんたちへはどうするのか市長公約にもあった、不登校や市立以外に通っているお子さんへの施策についても、議論を積み重ねる必要があります。 今回の施策では、アレルギーや宗教上の理由などにより、食べたいけど食べられないお子さんについては無償化相当分を支給するということが示されました。が、不登校のお子さんについては実費支給ではなく、例えば桜堤調理場などで給食を食べられるような取り組みを行うということでした。 同様の取り組みは八王子市でも行われているそうで、確かにそれ自体は良いと思いますが、行きたくても行けずに食べられないというお子さんも多くいるはずです。 実費支給について食べたくても食べられないという考え方であるならば、もう少し対象を広げることも今後検討することが必要ではないでしょうか。 また、先述したこの取り組みは子育て支援、少子化対策なのかという点に立ち返ることができるならば、市立以外へ通うお子さんにも何らか取り組む必要があることになります。 今回はそこまでの話に至りませんでしたが、課題として検討していくという答弁はありましたので、今後の動向を見ていきたいと思います。 <まとめ・今後に向けて>ということでまだ熟議には至っていない施策ですが、都の補助金申請のタイミングや引き落としの時期なども考えると、今回の補正予算で出すというのはひとつのやり方なのだろうと思います。 これからこの取り組みがどのように広報され、市民理解を得ていくか、また対象外となっているお子さんについての対応などもより議論がなされるよう求めていきます。