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2期目への挑戦

兼業議員を続ける理由|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今日は別の仕事をしながら議員をするという「兼業議員」について書いてみたいと思います。 私は兼業議員として、自分の事業も続けながら議員の職に就いています。具体的には会社経営と行政書士業です。議会活動は不定期なので、年間のスケジュールを週にならしてみると、週の半分は議会、半分は自営業という感じで動いているかなと感じます。 兼業議員であることについて、若い世代が議員にチャレンジするためには、4年に一度選挙があるということからその不安定な状況を鑑み、議員のセカンドキャリアを考えて兼業を継続するという考え方もあると思います。 一方、私自身はそうした理由ではなく、自営業に取り組む中で社会を知ることができるのと、社会を変える手法は官民両方に可能性があるからという理由で兼業を続けています。 自営業に取り組む中で社会を知ることができるというのは、課題解決の経験値はもちろん、顧客やスタッフなどとかかわる中で暮らしの生の情報を手に入れることができるということです。生活に最も身近な政治といえる市政に携わる中で、こうしたかかわりは自分の尺度や判断力を担保するものと考えています。 政治家は「現実を知らない」とか「雲の上の存在」などと揶揄されることも多く、そうしたことにならないようにという危機感もあります。まちの中の機微のようなものを、感覚として持っていたいという想いです。 社会を変える手法が官民両方にあるというのは、自分自身が子育てと仕事の両立に悩み、大人もこどももともに過ごせる施設を自営で始めたことに起因しています。 民間企業として待機児童問題に対し新しい選択肢を提供することができたと思うとともに、制度を作っているのは行政であるので、そちらにも声を届けていかなくてはならない、そう考えました。 社会を変えるのに、手法はさまざまあります。どの方向からどうやって取り組んでいくか、さまざまな角度からチャレンジをすることで少しずつ動かしていくことができると思います。1人でできることには限界がありますが、やれることにはすべて取り組んでいきたい、そういう想いで現在は兼業議員をしているところです。 確かに子育てもあり、時間的制約は限界値に近いと感じています。しかしやれることはやる。たとえ少しずつでも変えられることを知っているからです。 特に私を含む30代が議員を務めるのは、なかなかに大変だというのが現実だとは思います。結果的にこの世代の議員が少ない、出馬しにくい環境であるとも言えるでしょう。 私の場合は夫が会社で育休を取ることができたり、実家が近かったりとサポートを受けやすい状況にあるのが大きいと感じています。現実、余裕があるとは言えませんがなんとか取り組むことができている(と思う)というところです。 住民の世代構成とかけ離れた議会でいいのでしょうか。私はそうは思いません。生きている社会背景が異なるのが世代、年代が異なっても代弁してくださる方はもちろんいますが、生の声を届ける存在が誰もいないのは問題です。なるべく住民の世代構成と似たような議会構成となるのが理想です。 兼業だと活動が足りないのではないか、片手間でやっているのではないかというご指摘をいただくことがあります。消極的な理由ではなく、積極的な想いを持ってすべてを両立させているということをお伝えしたくこの記事を書きました。 私自身はさまざまなフィールドにおいてもっともっとやりたいことがあると思っています。すべてが中途半端にならないようにするのが目標です。こればかりは最後精神論になってしまいますが、なんとかやりくりをしながら、強い気持ちを持ち続けて取り組んでいきたいと思います。

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子どもの権利条例が可決されました|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 武蔵野市議会において、子どもの権利条例が可決されました。私の所属する会派ワクワクはたらくは、こども関連の施策をさらに推し進めるべく、賛成しました。 私たちの会派は文教委員会に委員がいないため、議決日の本会議で少し質疑をさせていただき、その後賛成意見を読み上げる討論を行いました。 以下にその原稿を貼り付けます。 ▼質疑 ・憲法などとの整合について過去に会派でも質疑をしてきたので、第1条にこの条文を入れていただいたことは良かったと思っているが、条約や憲法などに基づいてとあるが、その解釈についても相違ないということで良いのかどうか確認したい →相違ないという回答でした。国や都とも足並みを揃えて、どんどんこども施策を推し進めてほしいと思います。 ・本条例策定において、残された課題があると考えているか、あるとすればそれは何か →課題というよりかは、これからがスタートであるという認識だという回答。プロセスにおいても色々とあると思うが、乳幼児と暮らす自分としては、学校での議論が中心となったことに対して、乳幼児あるいは義務教育ではない高校生世代についても、もっともっと議論し、どうやって権利保障を実現していくのか、取り組む必要があると思うと伝えました。 ・この条例の点検、見直しについてはどのような想定をしているか  →適宜政策の評価をしながらとのこと、ただし課題としてきちんと認識された場合には条例まで遡って見直しを検討するという回答をもらいました。 ▼討論(意見表明) ワクワクはたらくを代表し、子どもの権利条例について賛成の討論をいたします。こどもの権利、と言うと少し固く聞こえてしまうのかもしれないですが、こどもの意思、自分とは別の、他者の意思に向き合おうということなんだと思っています。乳幼児と暮らす中で、生まれてすぐの赤ちゃんでも、こちらがなかなか分からないだけではっきりと意思表示をしていると感じます。 私たちが当選してから4年ですが、当初から何度も「子どもの権利条例を」という言葉を議員の質疑から聞いてきました。そこで市議会の会議録を検索してみると、子どもの権利というワードが初めて出てきたのは1990年、平成2年のことです。これは児童の権利に関する条約が国連総会で採択された翌年。当時はこの条約を根拠に、放課後の居場所についての質疑がされていました。 そこからもうひたすらに、議事録としては毎年このワードが出てきて、子どもについてのさまざまな地域課題の解決に向け、議論と政策の実現が重ねられてきたのだと思います。そう考えるとこの条例は、ようやくというか、やっとかというタイミングだったのかもしれません。もはやそう捉えると、国や都の動きについてもやっとかという感は拭えませんが。 にもかかわらず、陳情にもあったように、拙速ではないか、もっと議論をという声もあります。なぜでしょうか?1000件を超えるパブリックコメントもすべて読みました。どんどんやってほしいという声がある一方で、こんな条例は無駄だ、こどもからの意見にもそういったものがありましたね。なぜそのように言われるのか。行政の皆さんはここを考えたでしょうか。制度設計を推し進める中で、この声の分析をしたでしょうか。 この反対の声の原因には、これまでの不満があるのだと思います。今、助けてもらえていない、過去に助けてもらえなかった、そうした経験がある中で、このような条例ができたところで期待できない。本当に変わるのか?作っても無駄なのではないか?こうした気持ちがあるのではないでしょうか。 だからこそ条例を作るのであれば実効性のあるものにしてもらいたい、現状の条例案でそれが叶うのか?もっとクオリティーを高め、準備をしたほうがいいのではないか?だからもっと議論や時間が必要だ、ということなのだと私は考えています。 昨年の9月の決算特別委員会でも、子どもの権利条例策定のプロセスにおいて、期間的には2年だけれども会議だけでなく視察やヒアリングなどさまざまな取り組みを行い、濃い時間であったことを伺っています。一方で、そのプロセスにおいて多様な意見が交錯するさまを市民に伝わるようにどんどん見せていってほしいということをお願いしました。 経緯を伝わるように見せていくというのはとても難しいことで、それこそ先日の公会堂改修と吉祥寺のまちづくりの話が交錯したように、市民に情報を共有していくことはかなり高難度、技術の要ることだとも感じます。 有識者会議や策定委員会といった会議体についても、どうやって委員の選定をしているかなど基準について以前から問いかけをしてきましたが、例えば団体などを代表して、言うならばあて職のようになっているところは、団体の母集団に対してきちんと情報共有・意見収集がされているのか、丸投げにせずにそこまで市がフォローする体制を持てているのかといった課題も残されているのではないでしょうか。 100%関係者にすべて情報共有をというのはなかなか実現できる状態ではないと思います。今回は住民投票制度の検討を経ながら策定プロセスに突入していったことからも、当初から緊張感のある、やれることは全部やるのだという気概を職員の方々から感じる場面も多くありました。 それでも、最後の最後になってもっと!という声が出ることに対し、まだできることがあるのでは?という視点を持って今後も市政運営をブラッシュアップしていただきたいと思っています。 そこには、市と議会とのルール、これまでの取り決めというのも関係しているかもしれません。そうしたことも含めて、改革していく必要性があると思います。 先日の文教委員会の質疑、陳情審査におけるやり取りにおいても、先程の質疑での部長のお言葉でも、大切なのは策定したそのあとだという声が出ていました。作って終わりではない、より施策の実効性を高めるためにこの条例を活用していかなくてはならないし、ときにこの条例についても点検・見直しをすることも必要だと思います。 どうも条例の策定後は、法改正などに対応することはあっても、なかなか積極的に見直しが行われていない現状があるのではと感じることが多いです。策定当時の理念が大切なのも理解はできますし、脈々と継がれてきたという歴史が大事なのもわかります。これは具体的には例えば環境浄化や男女平等関連を指しています。 それでも、昨今何度もお伝えをしているように社会の変化は日々どんどん起きていて、言葉の意味さえも変化が早い時代です。本来の目的である子どもの権利保障が実現されるようにするためにはどうしたらよいのか?そこに軸足を置いて、条例の見直しについても積極的に取り組んでいってほしいですし、議会からもそうした提案が行えるといいのではないかと考えています。 最後に、この条例策定においては、これまでと違ったさまざまなプロセスを拝見することができ、今後のさまざまな施策の検討にも活用できる部分が多かったと思います。ちなみに庁内での意見募集結果も興味深く拝見し、組織内でも多様な価値観があることを改めて認識しました。 職員の皆さんも、そして市民の皆さんにとっても、新たなチャレンジが多数あったと思いますが、果敢に取り組んでいただいたことに感謝し、今後の施策への期待と議員としての責任を胸に、賛成の討論とさせていただきます。 あわせて、この条例に関連して出された3つの陳情については不採択の立場を取りますが、子どもたちのためにという想いは共通しているものと思っております。 今後の長期計画やこどもプランなど諸計画の策定、そして政策の実行の中でも、ともに考え、議論、意見交換をさせていただき、この条例が形骸化せず、しっかりと目的が達成されるように行動していきたいと思っております。ありがとうございました。

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4年間を振り返って②|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今回は4年間の振り返り後編です。 議会という組織について 議会は4年間でメンバーが入れ替わるため、組織として前進していくのが非常に難しいという実感があります。連続性があるようでないので、どうしても組織としての成果に結びつけるのが難しいのです。何かを変えようと議論している間に任期が終わってしまう。 会社のようにそもそも同じ方向を向いているといった組織でもないので、興味関心も優先順位もバラバラ。話をまとめるのにかなりの労力がかかるというのがよくわかりました。 例えば議会改革と題して議会のさまざまなルールや体制について、主に議会運営委員会で議論がされてきましたが、まず任期スタート時には新人との情報量に差がありすぎるので少ししてから課題の洗い出しがあり、それから順番に問題を整理して改善案が検討されていく。これであっという間に4年間が終わりとなりました。 とはいえもちろん何も変わらないということではなくて、例えば大きなこととして今回は会議中に水分補給できなかったのが持ち込み可となり水が飲めるようになり、上述したように妊娠中や産後はとにかく水分をというところでとても楽になりました。 小さなようで実は大きな変化だと思います。昔からずっとあるきまりをきちんと見直し、時代に合わせていくのは議会内でもとても大切です。 また、議会広報委員会でも広報誌やSNS、中継などについての議論が継続的に行われており、広報誌「市議会だより」は300号でのリニューアルに向けて前進をしています。 一方インターネットでの発信がまだまだ弱い傾向にあり、私なんかは紙よりネットをさらに充実させてほしいと訴えるものの、まだまだ力及ばず具体的なかたちにまでは持っていくことができませんでした。 こうしたところは利用する媒体やほしい情報の違い、デザインの好みなど、どうしても世代的な部分が出るところだと思います。 紙がいい人もいればネットがいい人もいるわけなので、両方に対してアプローチをしたい、そう思うわけですが、変化に対応するためにはさらに予算が必要になる。このあたりで議論がとまってしまいます。 自身でも議会でニーズを伝えるとともに、もっともっと若い人たちにも議会に興味を持ってもらって、こういうものがほしいとか知りたいといった声を届けてもらわなくてはならないと思うばかりです。 4年間を振り返って 総じてこの4年は、このまちのことを知り、「人間」について学ぶ期間であったと思います。キラキラとした部分だけではなくて、さまざまな感情、価値観、本質的な部分はどこにあるのかを探し求めていくこと、課題解決のためには何が必要なのか。 ときに難しい判断をしなくてはならないこともありましたが、最後は決断をすること。本当にいろんな経験をさせていただきました。 足りなかったこととすれば、リアルでの活動でしょうか。子育て中そしてコロナ禍もあいまって、オンラインでの活動が多くを占めることとなりました。 本当は市内の施設見学ツアーなど会派ワクワクはたらくのメンバーで企画したこともあったのですが、このご時世、実現させることができないままとなってしまいました。 それでもネット上では、匿名・お顔もわからない関係性ではありますが、この期間にたくさんのご意見やリアクションをいただくことができ、いつも励まされ、また学びや刺激をいただいてきたと感じています。 これから迎える選挙において不安はありますが、この4年間で出会えた皆さんとのつながりを大切に、今後もリアルとオンラインのハイブリッドで活動を発展させていきたいと思っています。 こうして振り返ってみると、議員という貴重な役割を担わせていただいたことによって、私自身はさまざまな知見を深めることができ、たくさんの出会いに恵まれました。 このことを忘れず心に留め、これからもまちの人たちのために力を尽くしていかなくてはと思わされます。歩みをとめずに、さらなる挑戦を続けます。

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4年間を振り返って①|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今回は4年間の振り返りをざっくりとですがしてみたいと思います。 コロナ禍という有事での議会経験 4年間のうち3年間はまるまるコロナ禍という事態で、その意味では非常にイレギュラーな議会活動を経験させてもらったと思います。 1年間、よくわからない状態で通常の活動をヒイヒイ言いながら経験したと思ったら翌年は感染症の拡大。臨時の招集が多数あり、補正予算や国/都から来る施策の審議と可決、また中止や延期になる市の事業の嵐… 何が優先でいま新しく何をしなくてはならないのか、情報収集と価値判断をとにかく積み重ねていかなくてはならない圧倒的な期間だったと振り返ります。 ベテランの議員からは、よく東日本大震災のときの議会エピソードが出ることが多くありました。有事の際、議会というものがどう機能するのか、どうすれば機能的に動けるのか。 これぞ備えあれば憂いなしで、今回は議会でオンライン会議の活用・練習も多数行われてきました。まだまだ議会活動に実装とまではいきませんが、それでもこれまでに比べれば大きな前進だと思います。 任期中の出産について 必要性に迫られるという観点で言えば、この4年間で第二子・第三子の出産を私自身が経ることとなり、武蔵野市議会では初めての任期中出産議員となりました。 私が議員となる以前に、議員の産育休についての議論があったそうですが、直面したときにとそのままになっていたようで、いざそのときがやってきたわけです。 妊娠中や出産後の活動についてどうするのか問われ、私自身は兼業議員であり仕事も休まないので(経営者は産育休制度がありません)議員活動も基本的に休まず続けるという選択をしました。 ただ当然何かあった場合には休みを取ることも考えますということで、健康に留意をしながら活動させてもらうことにしたのです。 これは第一子の出産・育児を経ていてある程度経験があったことや、会社員である夫が育休を1年間取得することができたというサポート体制があったからこその選択であり、皆が皆そうすべきとは全く思っていません。 むしろ「選べる」ことが大切だと考えていて、出産以外でも休みたいときに休める、そうした議会であることが必要と考えたためにこうした行動を取りました。 武蔵野市議会は特別な理由があれば休むと届け出ることができます。これには出産も含まれますし、病気になったり、介護であったりしても、特別な理由に当たります。 当然私もこのことは中に入ってから知ることになりましたが、こうしたことを私自身が発信することによって、多様な状況にある人が議員を目指せる、そうであってほしいと思います。 産後は議員の控室で何度も授乳をさせてもらいました。そうしたことに対して武蔵野市議会は寛容な場所です。地方視察やさまざまな活動においても他の議員や議会事務局の皆さんにお声がけやたくさんの配慮をいただいて、私自身出産育児を両立させることができ、心から感謝しています。 次の記事へ続きます。 4年間を振り返って②|2期目への挑戦 | 武蔵野市議会議員 本多夏帆 オフィシャルサイト (honda-natsuho.info)

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3/3総務委員会まとめ~陳情審査編|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 前回の記事では総務委員会での議案審議と行政からの報告についてまとめました。今回は陳情審査についてです。 陳情一覧は令和5年 請願・陳情一覧|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)にあります。総務委員会にはここから4件が付託されました。 「住民投票制度確立に向けた論点整理」関連予算の保留に関する陳情 陳情者から直接の訴えとなる陳述があり、そこでは住民投票制度への必要性に対する疑問や、市長・市議会に対する不信感についても意見されたと感じました。 趣旨としては、この4月の選挙を終えるまで、予算執行を待ってほしいというものと受け止めました。 私からは、陳情の内容を受けて行政に対して以下を質問しました。 ・自治基本条例から住民投票制度を別の条例でと分けたのはなぜか?→市の答弁:住民投票制度についてはじっくりと議論する必要性を感じたため ・第六期長期計画調整計画での議論の中でも、制度ありきということではないように書き込みの仕方を検討してほしいという声があるがそれについてどう考えているか?→市の答弁:これについてもしっかりと議論しようということだと考えている このような内容でした。いずれにせよ、住民投票制度については、じっくり議論をするのだという市の姿勢を伺うことができたと思っています。 予算にある事業内容については予算特別委員会で審議が行われるものとして、総務委員会では継続という結論となっています。 ◆関連情報住民投票制度について|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp) 武蔵野公会堂改修関連予算の執行停止に関する陳情 こちらも直接の陳述があり、周辺住民や事業者からの意見を聞いていないのではないかという意見がありました。 2月の総務委員会でも、公会堂改修の意見募集を行うという報告に対し、なぜ20年の延命化ということが市民に伝わっていないのではないかという指摘がありましたが、そのことが顕在化したような内容とも感じました。 質疑では、文化施設としての動きとまちづくりとしての動きがずれながら出てきたことにより、市民からわかりにくくなってしまったのではないかと尋ねました。 先日行われた市民意見交換会でも、文化施設としての機能よりも、吉祥寺南口エリアはどうなるの?という質問が多かったです。 まちづくりという観点からであれば周辺住民や事業者への説明が多く行われますが、今回は文化施設としての意見募集だったことがわかりにくい点になったと私自身は分析しています。 この陳情も予算に関することなので、総務委員会では継続審議とされました。 ◆関連情報武蔵野公会堂を含むパークエリアの将来像立案|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp) 民主主義・立憲主義の基盤である思想・良心の自由、請願権等を守ることに関する陳情 こちらも陳情者からの陳述があり、具体的な宗教信者に対する差別が広がっているとのことでした。 思想良心の自由など、憲法で当然に保障される内容であったことからも丁寧に審議がされたと感じますが、要望の内容が市や市議会に~しないでほしいというものであったため、今後何が起きるかは誰にもわからない中で○○するなという決議は権限を縛ることになることから、不採択となりました(小林議員が調査が必要と継続を希望しましたが賛成者なく結論を出すこととなり、全員が不採択)。 庁舎内における職員への政党機関紙の勧誘・配達・集金の自粛を求めることに関する陳情 最後の陳情は陳述なく、書面のみの審議でした。こちらは市庁舎内で政党機関紙を勧誘したり、議員からそうした圧力をかけたりしてはならないというものでした。 平成28年にも似たような内容で陳情が出ており、また昨年の決算特別委員会でも政党機関紙についての質疑が出ていたこともあって、武蔵野市では現状こうした問題が起きていないということから、現状にあたらないとして不採択となりました。 私からは、今はないとしたとしても、何かあった際の職員の相談窓口などはきちんと対応してほしいと要望しました。 以上、今回は総務委員会で4件の陳情審査を行いました。月曜日からはまた各委員会が開かれます。ご注目ください。 市議会|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)

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3/3総務委員会まとめ~議案と行政報告編|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。かなりの量の花粉が飛散しているとのこと、せっかくあたたかくなってきたのに外に出るのが億劫になっています。 さて、3月3日は総務委員会が行われ、私も委員として出席しました。案件の多さから深夜までか…という話があったものの、端的に、でも濃い議論がされたと思いますが18時頃に終了しました。 本記事では市からの議案と報告について、主な内容についてまとめていきたいと思います(長くなるため陳情は次の記事でまとめます)。 市からの議案審査 まずは市から出された議案についての審査です。 ▼指定管理者の指定の手続きについての条例改正指定管理者候補審査委員会を設置するというもの。 ▼情報公開・個人情報保護審議会と審査会の条例改正市議会側の条例が制定されたのでその対応を市の条例に反映する改正。 ▼事業資金融資あっせん条例の改正コロナ禍の対応につき、年を越えたため比較する年を変更するための改正。 ▼印鑑条例の改正デジタル法関連の改正対応。具体的には、マイナンバーカードにある電子証明がスマホに搭載されることに伴い、コンビニ交付の際にスマホをかざせばできるようにするためのもの。 とここまでは手続き系が多く、質疑も少なめでスイスイと進みました。 ▼補正予算年度末の補正予算はさまざまな額が確定してくることから盛りだくさん。それぞれが気になるところについて質疑をしました。いくつか私の質疑含めご紹介。 ・光熱費当初の1.5倍くらいになっているとのこと、施設関連がやはり大きな影響…その分の補正増あり。 ・活性出店支援金、開店時だけでなく6ヶ月後にも受け取ることができるが、閉店してしまった分を補正減。この支援金は商店会に入ることが要件のため、先日商店会で「入ったのは嬉しかったがもうやめてしまった」という声を聞いたのを情報提供。実効的な策を今後も望む。 ・市道16号の無電柱化事業にて管理所在不明の埋設管が確認、数ヶ月工事がずれ込むことになり、繰越明許費に計上。周辺住民へ影響するが、工期全体としての遅れはひとまずない見込み。 以上で議案審査が終わりました。陳情については次の記事でと思いますが、時系列的に陳情後にあった行政からの報告についても本記事でまとめておきます。 市からの報告事項 今回の行政報告は3件でした。 ▼特別職報酬等審議会からの答申について市長や副市長、市議会議員の報酬等についての検討が2年に一度行われます。審議会は市内のさまざまな団体の方や税理士などから構成され、私たちも審議会からヒアリングを受け、その後こうして審議会から答申が市長へ提出されます。 今回は現状維持との結論。コロナ禍であるということ、とはいえ物価高騰が起きていることなど、さまざま社会情勢を見ながらの判断ということでした。 市は基本的にこの答申に従うという方針だと報告されました。 ▼債権放棄についての報告のやり方について生活困窮や時効などにより、市が債権を放棄することになる場合の市議会への報告方法について、基本的には9月の議会でまとめて報告があるということが共有されました。 ▼男女平等に関する意識調査の報告書について次の男女平等推進計画を策定するにあたり、その基礎資料となる意識調査の報告書が出ました。私は男性にも相談窓口の拡充をと訴えてきた際、次のこの調査においてニーズを把握したいという答弁をいただいていたので、熱望していた調査結果です。内容についてはぜひ男女平等に関する意識調査(令和4年度)|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)からご確認ください。 以上、行政からの報告でした。次回の記事では4件の陳情審査についてまとめます。 3/3総務委員会まとめ~陳情審査編|活動レポート | 武蔵野市議会議員 本多夏帆 オフィシャルサイト (honda-natsuho.info)

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次に向けた想い|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 前回の記事「私が考えるまちの役割②」ではインフラ整備や福祉の充実を図ること、人権を尊重し個々に寄り添うことについてお伝えしました。 今回はまとめとして、次に向けた想いを記します。 4年間の議員活動を経て-次に向けた想い 1期目の4年間はこのまちのこれまでをよくよく知ることのできた期間だったと思います。 行政の行うことはやたらと時間がかかる!と言われますし私もそう思っています。 一方この期間は、どういった手続きや流れを踏んでいるのかについても知ることができ、ではどうするか、どういったところから提案をしていけばいいかといったことを、まだまだこれからではあるものの理解することができたと感じます。 若者(いつまで若者とするか諸説ありますが最近の内閣府調査では30代も含まれるようなのでそうします)として議員の役割を担うには、知識不足や特に経験値の不足を感じることがあります。 また、議員活動だけでなく子育てや仕事と両立する兼業議員として時間的余裕のなさも自覚しています。 ただ、それでもこの役割を担いたいと思うのは、議会という場は本来多様な住民で構成されるべきところであり、年代で見たときに明らかに偏りがあるからです。 リアルな若者の声を届けたい、30代は私ひとり、ましてや26人中20代は今ひとりもいません。私が自分よりさらに若い人たちの世代を代弁することはかなり難しいと感じています。生きている時代背景が全く異なるからです。 地域で活動したい、より良い状態をつくりたいと奮起する若者を育てるつもりで、ぜひ人材に投資をしていただきたいと思っています。私自身は地域に育てられている、そう実感しながら日々生きています。 長々と述べてきましたが、こうした考えと想いを胸に、次の任期を務めさせていただくべく準備を始めたいと思います。 現在議会が開かれていますのでまずはそこへ尽力しつつ、会期が終わりましたらさまざまお願いをさせていただくこともあるかと思います。お忙しい中とは思いますが、応援と、少しでもお力添えいただけますと幸いです。 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 Twitter・公式LINEでは最新情報をお届けしています!ぜひ追加をお願いいたします。

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私が考えるまちの役割②|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 前回の記事「私が考えるまちの役割①」では学びやボランティア/事業などさまざまな活動を支援すること、コミュニティや「ゆるいつながり」を支援することについてお伝えしました。 今回は後半の2つです。 インフラ整備や福祉の充実を図ること 暮らしのベースとなるのがインフラと福祉です。ここがしっかりとしているからこそ、それぞれがのびのびと生活することができます。 道路や上下水道といった基盤となるものは、将来に向けて財政をきちんと見ながら、計画的に整備を続けていくことが大切です。 また、公共施設においても、巨額な投資をすることになる一方で、少子高齢化・人口減少社会が進行することも念頭に置かなくてはなりません。 利便性や質の向上に取り組みつつも、必要性の検討や社会の変化に対応できる柔軟性を持たせながら改編を行っていくことが重要と考えます。 そして、前向きに生活をしていくには、福祉の充実が欠かせません。武蔵野市では福祉総合相談窓口ができて、分野を横断していっぺんに相談することが可能になりました。 とはいえ、窓口ができたことに満足してはならず、ここで重要なことは多様な悩み、課題に対して的確に対応することができるかという点にあります。 福祉から外れるとなればそれもまたたらい回しのようになってしまうかもしれず、例えばこどものことにおいても妊娠期から切れ目のない支援をということで相談体制はありますが、健康、経済、育児、保育、学校…と各分野にとなるとどうしても一括では難しい現状があります。 何度も何度も同じことを説明しなくてはならない、働きながら、子育てやあるいは介護をしながら、そうした日常生活の中で相談をするのも大変なことです。 保健センターの大改修において、こども子育て支援施設もあわせて増築されることになりましたが、現在の保健センターの位置を考えると市内全域からそこに相談を集約するということではなく、生活圏の身近な場所で気軽に相談できる体制づくりが必要です。 自身が行政書士という士業/手続きの専門家としても活動している観点から、このような個々の課題に対応するには、そのヒアリングとコーディネート力が問われると考えます。 市の職員がそうしたスキルをというのはもちろんですが、専門家活用や市内のさまざまな施設、そして市民のネットワークなども活かしながら市内全域で福祉の取り組みが充実していくように働きかけていきたいです。 人権を尊重し個々に寄り添うこと 人権を尊重すること、これはどんなときでもベースとなる考えだと思います。そんな中で、カテゴライズするなら人ではなく課題で!常々そう考えてきました。行政が課題を整理する際、どうしても人を集合体として捉える傾向があります。 例えば女性が、高齢者が、障がい者が、外国人が、こどもが…というように、カテゴリとして捉えて施策を打つことが多くあるのです。国の予算づけから来る影響とも言えるでしょう。 そのメリットも確かにあるのかもしれませんが、デメリットもあるのではないでしょうか。「縦割り」と批判される原因のひとつだとも思います。 個々に困っていることは異なり、そう考えないと、制度の狭間に落ち込んでしまう人も出てきます。最も身近な行政である自治体=市だからこそ、個々に目を向け寄り添い、課題解決を図るべきです。 例えば武蔵野市では女性に向けた相談事業は多数存在しますが、男性の相談はというと東京都の窓口へと案内されてしまうことが多くあります。そのことを指摘すると、女性向けの相談を侵害するのかと他の議員から言われることもありますがそうではありません。 DVで困っている人、シングルで子育てしている人に男性もいることは事実です。女性のほうが多いのは確かで、でも男性が0なわけではない。であるならば、事業の量は差をつけたとしても相談事業を0にしていいことにはなりません。 これはすでにある女性向けの事業を侵害するということではないのです。なぜ困っているのか?に目を向けたとき、施策の打ち方は変わると思います。 この点については今後男女平等に関する施策を検討するにあたり、ニーズのリサーチをするという回答を市からもらうことができました。ちょうど2023年に調査が行われることになっており、変化に向けて期待しているところです。 引き続きこうした個々の課題に着目する取り組みを推進していきたいと思います。 ここまで、私が考えるまちの役割を2つの記事に分けてお伝えしてきました。次回は2期目への挑戦に向けた想いについてです。

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私が考えるまちの役割①|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 前回の記事「準備を始めるにあたり|2期目への挑戦」では自分自身のモチベーションと、幸せのもと(要素)からまちの役割を整理するところまでをお伝えしました。 今回からは私の考えるまちの役割について、2つの記事に分けて、具体的にエピソードを交えながらお伝えします。まずは前半の2つです。 学びやボランティア/事業などさまざまな活動を支援すること 自己実現や成長に欠かせないのは学びやさまざまな活動です。活動についてはボランティアだけでなく事業として、地域活動や民間事業者による経済活動も含まれます。 行政としては創業支援やコロナ禍における事業者支援が行われたことも記憶に新しくあります。 学びというとこどもたちへの教育が想起されますが、それだけでなく大人も学び続ける、この学びというのは何も難しいことを指しているのではなく、日頃のちょっとした気づきや趣味、遊びといったものまで幅広くあると思います。 学びや活動というのは、それぞれが前進する実感を得られるものであるとともに、地域の課題解決にもつながる大切なものであると感じます。 「アントレプレナーシップ」は起業家的行動能力とも訳され、イノベーションをもたらし新しい価値を生み出す思考・行動要素として注目されています。例えばこうした学びを提供することで、地域の課題解決は促進されるのではないでしょうか。 すっかり浸透してきた「SDGs」に関連しても、国際的な課題解決に向けて起業家を育成することは重要だという論調があります。 何もこれは経済活動としてということだけでなく、ボランティア活動なども含めた地域活動へつながるものと思います。 こうした提案を議会でも行うことで、現代における学びの支援とはどういうものか、どんなニーズがあるかといった情報を届けることができました。 議会では唯一の30代ということもあり、若い世代がどのようなことを求めているか、どんな状況にあるかを伝えることも大切な役割であると感じています。 コミュニティや「ゆるいつながり」を支援すること 武蔵野市はコミュニティ活動がとても活発なまちだと評されてきました。町内会のようなものがないという異色の歴史を持つ中で、「コミュニティ構想」から50年、脈々と継がれてきたさまざまな活動がまちの至るところにあります。 私自身は議員になるまで、地域におけるコミュニティ活動を強く意識したことはありませんでした。 それは特段意識をしなくても自然にあるものという感じだったのかもしれませんし、20代まではあまり直接的に地域の活動にかかわることがなかったということもあるかもしれません。 一方で、地域で事業を営み子育てをする中で、コミュニティ活動だと思っていなくても、人と人との「ゆるいつながり」を実感することは多々あり、今ではこれもまたひとつのコミュニティ活動なのだと考えているところです。 今、武蔵野市ではこうしたコミュニティ活動について、これからに繋いでいくにはどうしたらいいのだろう?というテーマがあります。 担い手の高齢化というのも言われますが、そのまま引き継いでいくかたちだけを模索するのではなく、時代の変化に合わせて、少しずつ変容を遂げながら、また今すでに存在している若い世代のコミュニティの新しいかたちにも目を向けて、多彩な活動の支援を行っていくべきだと思います。 活動の見える化が進むことで、かかわりを持ちやすくなるはずです。行政が活動のプラットフォームになるべく、その役割や広報についても引き続き訴えていきたいと思います。 次回は後半、残り2つの役割について書いていきます。

2期目への挑戦

準備を始めるにあたり|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 1期目の4年間が終わろうとしています。次の挑戦に向けて考えを整理し、まずは準備を始めるという意思表示をするために、このシリーズ記事を書くものです。長くなりますがぜひお目通しいただけますと幸いです。 そもそも何のために生きるか-私の場合 私は「変えることでより良い状態を生み出していくこと」に自分の意欲が湧き上がることを自覚しています。 自身が子育てと仕事の両立に悩み、大人もこどももともに過ごせる施設を作って経営してきたこと、そこから議員として1期4年活動してきたこと、これらに共通するのは「課題解決のために行動すること」です。 なぜこうなっているの?と課題に気づいたらそのままにせずどうにかしたい、そのために働きたい。それが私自身の「充足」なのだと思います。 さまざまなフィールドにおいて、より良い状態を生み出すために挑戦を続ける人生を歩みたい、そう考えています。 まちの役割とはなんなのか-幸せのもとから考える 人が幸せを感じるには4つの因子(要素)があるという研究があります。 ①やってみよう!自己実現と成長の因子②ありがとう!つながりと感謝の因子③なんとかなる!前向きと楽観の因子④ありのままに!独立と自分らしさの因子 これを「まちの役割」として考えてみると… ①やってみよう!自己実現と成長の因子→学びやボランティア/事業などさまざまな活動を支援すること ②ありがとう!つながりと感謝の因子→コミュニティや「ゆるいつながり」を支援すること ③なんとかなる!前向きと楽観の因子→インフラ整備や福祉の充実を図ること ④ありのままに!独立と自分らしさの因子→人権を尊重し個々に寄り添うこと このように考えました。おそらく行政が行うほぼすべての施策を網羅できる整理になっていると思います。次の記事では、それぞれにおいて私の持つ視点を具体的にお伝えします。