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こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今日は別の仕事をしながら議員をするという「兼業議員」について書いてみたいと思います。

私は兼業議員として、自分の事業も続けながら議員の職に就いています。具体的には会社経営と行政書士業です。議会活動は不定期なので、年間のスケジュールを週にならしてみると、週の半分は議会、半分は自営業という感じで動いているかなと感じます。

兼業議員であることについて、若い世代が議員にチャレンジするためには、4年に一度選挙があるということからその不安定な状況を鑑み、議員のセカンドキャリアを考えて兼業を継続するという考え方もあると思います。

一方、私自身はそうした理由ではなく、自営業に取り組む中で社会を知ることができるのと、社会を変える手法は官民両方に可能性があるからという理由で兼業を続けています。

自営業に取り組む中で社会を知ることができるというのは、課題解決の経験値はもちろん、顧客やスタッフなどとかかわる中で暮らしの生の情報を手に入れることができるということです。生活に最も身近な政治といえる市政に携わる中で、こうしたかかわりは自分の尺度や判断力を担保するものと考えています。

政治家は「現実を知らない」とか「雲の上の存在」などと揶揄されることも多く、そうしたことにならないようにという危機感もあります。まちの中の機微のようなものを、感覚として持っていたいという想いです。

社会を変える手法が官民両方にあるというのは、自分自身が子育てと仕事の両立に悩み、大人もこどももともに過ごせる施設を自営で始めたことに起因しています。

民間企業として待機児童問題に対し新しい選択肢を提供することができたと思うとともに、制度を作っているのは行政であるので、そちらにも声を届けていかなくてはならない、そう考えました。

社会を変えるのに、手法はさまざまあります。どの方向からどうやって取り組んでいくか、さまざまな角度からチャレンジをすることで少しずつ動かしていくことができると思います。1人でできることには限界がありますが、やれることにはすべて取り組んでいきたい、そういう想いで現在は兼業議員をしているところです。

確かに子育てもあり、時間的制約は限界値に近いと感じています。しかしやれることはやる。たとえ少しずつでも変えられることを知っているからです。

特に私を含む30代が議員を務めるのは、なかなかに大変だというのが現実だとは思います。結果的にこの世代の議員が少ない、出馬しにくい環境であるとも言えるでしょう。

私の場合は夫が会社で育休を取ることができたり、実家が近かったりとサポートを受けやすい状況にあるのが大きいと感じています。現実、余裕があるとは言えませんがなんとか取り組むことができている(と思う)というところです。

住民の世代構成とかけ離れた議会でいいのでしょうか。私はそうは思いません。生きている社会背景が異なるのが世代、年代が異なっても代弁してくださる方はもちろんいますが、生の声を届ける存在が誰もいないのは問題です。なるべく住民の世代構成と似たような議会構成となるのが理想です。

兼業だと活動が足りないのではないか、片手間でやっているのではないかというご指摘をいただくことがあります。消極的な理由ではなく、積極的な想いを持ってすべてを両立させているということをお伝えしたくこの記事を書きました。

私自身はさまざまなフィールドにおいてもっともっとやりたいことがあると思っています。すべてが中途半端にならないようにするのが目標です。こればかりは最後精神論になってしまいますが、なんとかやりくりをしながら、強い気持ちを持ち続けて取り組んでいきたいと思います。