BLOG

ブログ

活動報告

2024年3月発行報告-後編|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。年度末のまとめ記事、後編です。こちらは今回2~3月に開かれた定例会での内容が主です。 ▼一般質問をしました一般質問は議員がそれぞれ設定するテーマに基づいて質疑をするものです。今回は市長が変わったことから、これまで何度か考え方を聞いてきた「少子高齢化」について、改めて質問をしました。 国がこの6年がラストチャンスと言っていることに対し、義務教育で危機感を学んできた身として、この20年何をやっていたのかという強い疑問をお伝えするとともに、基礎自治体としてどう取り組むか、住民の奪い合いをしている場合ではないと提起しました。 市長は国と同様の考えを持っているというお答えでしたので、これからの6年がラストチャンスであることを踏まえ、市の少子化に対する施策への提案を続けていきたいと思います。 また、今後さらに深刻化する担い手不足についても、シルバー人材センターしかないことへの疑問を伝え、働く世代や学生などがもっと仕事としてまちのことにかかわれるしくみづくりができないか提案しました。 そして子どもの権利条例が施行されて1年が経とうとするタイミングであることから、その実効性を高めるための質問、提案を多数させていただきました。 ・事務事業見直しのように全ての課で条例の理念実現に向けた検証をすること(施策や窓口業務など含めて取り組みを見直す) ・兵庫県川西市のサポートルームのように校内の居場所を充実させること(不登校に限らず体調不良など誰でも利用できる教室の設置と教室至上主義からの意識改革) ・校外でこどもが出入りするところと、官民問わずネットワークを構築すること(理念の浸透のみならず事故予防など情報共有にも) ・学びの場と居場所それぞれのニーズ配分はこどもにより異なるので横断的に細やかなサポートをすること(かかわる人が多いからこそたらい回しや対応漏れにも繋がる) ・未就学児の居場所を運営してきた団体と現状や今後の見通しなど情報共有をすること(こどもが来ないのでやめようかという悩みに対しての寄り添いや工夫) ・こどもの事故防止に全力を注ぐこと(時間なく再質問できませんでしたが事故情報の共有など都度やってほしいし親になる前の学びの部分でも積極的な情報提供が必要) こども関連は話したいことがあふれてしまい、時間が足りませんでしたが、条例ができたからこそやれることの徹底、拡充をお願いしたいと思います。 最後にこれまでも質疑してきたことから、産後ケア事業の利用実態把握と安全管理の徹底のために事業者と連携すること、12月の選挙についての振り返りについて質問をしました。過去の質疑についても定期的に振り返り、そのままにしないよう努めています。 小美濃市長になり初めての一般質問となり、細かい点は部長からの答弁というスタイルでしたが、市長には価値観や方針を問い、細かいことは部長からとなればやり取りとしては濃くスムーズな議論の展開になると感じました。今後も質疑の充実を図れるよう、こちらも準備の徹底をしていきたいと思います。 ▼他の議員の一般質問は?一般質問は議員が自分で内容を決められるため、分野は多岐に渡りますが、それでもトレンドなどあり、割と内容が被る傾向にあります。今回2名以上が取り上げたテーマは、 ・能登半島地震を受けての防災減災対策・給食費無償化・HPVワクチン男性接種助成・こどもの居場所、多世代の居場所・武蔵野市子どもの権利条例の取り組み・市長公約の住民投票条例の凍結とは・市長公約の水素バスの実現性・公園管理体制の見直し・国民保護計画についての取り組み・教科書採択の経緯 このような内容が複数回登場しました。 市内小学校において発生した児童による盗撮事件について、教育委員会は非行行為と捉えており、人権道徳教育、いのちの安全教育、情報モラル教育の3つに重点的に取り組み、自分の大切さ、他の人の大切さについて指導していくとのこと。姿勢としては被害者の思いを第一にというコメントがありました。 また、市内私立学校における問題というのが、固有名詞を避けながら話題にあがりました。こちらは私学ということもあり、議会という場で取り上げることについての是非もあるため、慎重な対応が求められると考えます。答弁としては市の権限の説明があり、そのうえで子どもの権利条例の理念と救済制度についての解説がなされました。 こどもの権利という視点からすれば、市民の救済のために取り組むのが市の役割です。市民からの声を受け止め、でき得る対応を全力でやっていただきたいと思います。 [包括的性教育についての陳情の議論]盗撮事案を踏まえて、学校で包括的性教育を実施するよう市民から陳情がありました。報道もあり大きな話題となりましたが、まずは被害者を守ることが大前提であり、個人が特定されるような表現をしないなど議会でも配慮しながらの議論となりました。 陳情の審議においては包括的性教育についての是非が議論される場面もありましたが、どちらかというとこの教育内容が学習指導要領などに含まれていないことから、教育基本法の定め、そして教育の独立性・不可侵性と議会の関係性が問われることが多かったように思います。私たちの会派ワクワクはたらくとしてもその視点から反対の立場を採り、結果として反対多数で陳情自体は不採択となりました。 無論、こどもたちに対していのちの安全教育など、必要な取り組みを行っていくことは大前提です。学校・家庭・地域が連携しながら、充実した教育体制となるよう今後も尽力していきたいと思います。 月に数回お知らせをしています。公式LINEでの友達追加をぜひお願いいたします! タイムリーな発信はXにて行っています。ぜひフォローしてください!

活動報告

2024年3月発行報告-前編|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。年度末ということで、あらかたまとめたレポートをお届けします。 ▼大まかな年間スケジュール5月 新しい任期がスタート!臨時会開催6月 定例会開催7月 予算要望・議会視察(友好都市:安曇野市)8月 委員会開催9月 定例会開催(決算特別委員会)10月 委員会視察11月 委員会開催12月 定例会開催・市長選・市議補選1月 選挙結果への議会対応・新年のご挨拶2月 委員会開催3月 定例会開催(予算特別委員会) 前任期4年の半分以上はコロナ禍の影響を受けさまざまな取り組みが中止になる中、新任期のこの1年は行事やイベントなども復活し、賑やかな1年であったと思います。議会での視察も本格的になり、実際の現場を目にすることができました。 ▼急遽の市長選・市議補選実施この1年の大きな出来事として市長選があります。松下前市長が2023年11月末で辞職され、同年4月の市議会議員選挙から間もない12月に市長選が行われることになりました。これに出馬するために市議が2名辞めたことから市議補選もあわせて実施されることに。 時間がない中で各陣営では選挙準備が行われ、論点整理もままならなかったのではないかと感じます。市長選の結果はオミノ安弘氏が27,024票、笹岡ゆうこ氏が26,685票と339票という僅差で小美濃新市長が誕生、市議補選では山崎たかし氏、菅源太郎氏が当選しました。 市民への選挙があることの周知についても短い時間の中で行われ、投票率が低迷するのではないかと言われた12月24日のクリスマスイブ選挙でしたが、44.77%とそこまで落ち込まずに終えることができました(前回2021年市長選:47.46%)。投票率アップに向け、期日前投票所の拡充や若年層へのアプローチなど、今後も市のさらなる取り組みを期待したいです。 なお、この選挙の影響で12月の定例会は空転することとなり、議員の1人として大変残念な想いでした。定例会は年に4回、集中的に審議をする大切な機会です。ものごとを決め、進める場。市長が不在となり、議論の機会が失われてしまったことに、なぜこのタイミングだったのかという疑問が残っています。 ▼市長が交代してからの変化は?年始から市長交代の影響が少しずつ表れるように。保健センターの増改築については当初議会に説明されていた40億規模が70億の試算となっており、その説明のために全員協議会が開かれました。そこでの議論を踏まえ小美濃市長は立ち止まることを決め、2024年度の予算案にあった設計についてはストップすることになりました。※ただしこの設計予算自体は書面により審議にかかってしまっていたことから、市長の口頭だけで止めることはできないと考えられ、議会側が修正案を出し、議決する運びとなりました。 また、市長の公約とされていた住民投票制度についての検討は凍結すること、二中・六中の統廃合については白紙に戻し中学校全体の検討を行っていく方向性が示されました。私自身はこの2件ともに議論することはどんどんすれば良いと考えていましたが、さまざま優先順位もある中でこのような判断がなされ、とはいえ他の議論の場面でも今後多々登場することが考えられることから、この話はしないということではなくまち全体で議論し続けていくものであると受け止めています。 ▼新年度予算は?今回の予算案は、ほぼ前市長時代に内容が詰められているものというのが前提であり、審議の場面でも話がうまく噛み合わない、なかなかに難しい議論が行われることとなりました。 また、物価高の影響だけに目を向けるのではなく、契約や見積もり段階からのリスクマネジメントのより一層の実施、市民への説明責任を果たすことなど、必要な対応は山積しています。武蔵野市は現在豊かな財政を保っていると言われていますが、いつまでもそうなのか?常にその視点を持って議論をしなくては、湯水のようにお金を使うことになるだけです。 公共施設の大更新時代に入り、市の貯金である基金も今後大きく減少していきます。必要な機能を洗い出し、市内全域で効率的な配置を考えながら、建て替えや改修に取り組んでいくことが求められます。 ▼大きく動いている事業について市民参加の機会も多数用意されています。ぜひ情報をチェックのうえ、さまざまなプロジェクトに参加してみてくださいね。 ・吉祥寺パークエリアのまちづくり南口の交通問題を解決するための広場整備や武蔵野公会堂を含むエリア全体での将来像づくりが進められています。 ・三鷹駅北口広場の再整備ロータリーの再編など交通課題を解決するための構想が進められています。 ・武蔵野プレイス前の広場公園リニューアル芝生の育成に課題があるとして現在の状態になっている公園を今後どのようにしていくのか、議論が行われています。 ・旧赤星邸の利活用成蹊学園そばにある建物と広い庭で構成された空間をどう利活用するか、実証実験などが行われています。 ・本町コミセン移転と複合化吉祥寺ヨドバシ裏にてコミセンとそれ以外の機能を含めた複合施設の建設が検討されています。 ・保健センターと子育て支援施設の複合化当初の予算規模40億から70億と大きく増加していることから、市役所内で見直しの議論が進められています。 ・小中学校の改築順に対象校から進められていますが、中学校全体の適正配置などについても議論がなされることになりそうです。 武蔵野市ホームページではパブリックコメントやアンケート、市民意見交換会、ワークショップなどの情報が発信されています。SNSや公式LINEでもピックアップされたものが流れているのでご注目ください。