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こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。暑いと思うと急に冷え込む、寒暖差の激しい毎日ですね。体調管理に気を付けていきましょう!

さて、2024年5月1日に開かれた武蔵野市総合教育会議の傍聴に行ってきました。この会議体は、市長と教育委員会が協議・連携する場として作られたものです。

▼武蔵野市の総合教育会議について(市公式サイト)
https://www.city.musashino.lg.jp/shiseijoho/shisaku_keikaku/sogoseisakubu_shisaku_keikaku/sogokyoikukaigi/1007868.html

今回のメインテーマは次期学習者用コンピュータ(タブレット)の調達についてと、給食費無償化についてということで、大きな話題だなと傍聴へ行った次第です。市民の皆さんの関心も高いかと思い、以下内容をまとめます。

次期学習者用コンピュータの調達について

▼今回の会議で説明されたこと
・令和8年度から使用するためには、7年度末までに機能検討し調達準備を行わなくてはならない。
・国や都から提示されている共同調達の手法では、55,000円までのものとなっており、現在使用している機材よりもやや低スペックの見込み。
・共同調達でなくオプトアウトで国に申請し調達する場合は、それ以上の高機能のものを使用できる見込みで、すでにそちらを表明している自治体もあり(西東京市・杉並区・世田谷区・品川区・足立区・台東区・墨田区・北区・荒川区・港区・都立校)
・国の補助は2/3までに決まった。誰がどう負担するのか?演習ドリルのアプリなども有料。

▼教育委員からの意見や質問・執行部の回答
・現在の長所や短所は?
 →機能は十分で中学生になっても使えるという声。機材が重い、外に出て扱うには低学年にはあまり向いていない。
・今後の使い方は?
 →オンラインや動画の活用など増えると思う。
・オプトアウトだとどれくらい高くなるのか?
 →未定だが、共同調達に比べて1台あたり数千円は上がるだろう。
・小中学生でも求められる機能は違うのではないか。
・(保護者の費用負担も考え得るということに対して)物理的破損が増えていることへの懸念。貸与されているという意識が薄いのではないか。

以上が会議の中での主なやり取りでした。コロナ禍で当初より前倒しで整備された小中学生へのタブレットPC配布。国のGIGAスクール構想にともなっての動きで、すっかり定着したと思われる現状です。

一方、児童による盗撮事案の発生や機器の故障、修繕費の増加など、課題も多く出ています。

こどもたちのこれからの学びのために大切なものと言える中で、上記のような課題をクリアしていくことは必須です。

今回の会議ではさわりだけの内容と感じましたので、これから議会でも深い議論がなされるものと思います。国の制度で始まったものですが、調達の補助が半額というのは割と厳しいなという印象があり、支払うことが難しい自治体などはどうなるのかといった問題も今後出てくるのではないかと想像します。

必要な機能の整理を行い、今回出ていた意見のように学年などによっても異なる仕様のものなど、効果的・効率的な運用を考えていく必要があると思います。

給食費無償化について

▼今回の会議で説明されたこと
・12月から4月まで緊急庁内検討会議を行ってきて、ひとまず1学期の引き落としを学期末に延期し保護者に通知した。
・都が無償化の1/2補助を遡りで出すと決めたため、今後その流れに乗っていく予定。6月補正予算を組み進めたい。
・4月から無償化対応をしたのは23区すべてと、26市の中の10市。
・アレルギーや不登校など、給食を食べない児童生徒への対応が課題。

武蔵野市はやらないの?とよくお問合せいただく給食費無償化。試算では毎年5億円がかかることもあり、長期計画の策定委員会においても、慎重な意見が多く出てきました。私たちの会派ワクワクはたらくもどちらかというと慎重派で、財政の見通しももちろんですが、年5億といったものをこどもたちのどこに使うのがよいのか、優先順位なども検討する必要があるのではないかという考えを持っています。

そのうえで2023年の武蔵野市議選でも多くの議員が無償化を掲げ当選し、また当時の松下市長も導入を推進、その後市長となった小美濃市長も無償化を公約で掲げていたことから、上記緊急庁内会議が開かれるなど導入に向けた検討がどんどんと進んできたという経緯があります。

今回東京都が無償化に対する補助を出すことが決まり、実際には年5億円という規模からは市負担が少なくなる見込みとなりましたが、一度始めるとやめることが難しい内容でもあることや、何よりこれまでの質を保つことは必須であるということも含め、丁寧なプロセスを踏んでほしいと思います。6月の補正予算で審議となる想定です。

以上、今回の総合教育会議は議会にかかわる内容だらけだったので傍聴して良かったですが、予定されていた2時間の会議が1時間で終わり、もちろん会議を長引かせる必要はありませんがもっと集中的に議論する場としてもいいのではないかと感じました。年に2回しかない連携協議の場です。さらに有効活用してほしいと思います。