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こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。

前回の記事「私が考えるまちの役割①」では学びやボランティア/事業などさまざまな活動を支援すること、コミュニティや「ゆるいつながり」を支援することについてお伝えしました。

今回は後半の2つです。

インフラ整備や福祉の充実を図ること

暮らしのベースとなるのがインフラと福祉です。ここがしっかりとしているからこそ、それぞれがのびのびと生活することができます。

道路や上下水道といった基盤となるものは、将来に向けて財政をきちんと見ながら、計画的に整備を続けていくことが大切です。

また、公共施設においても、巨額な投資をすることになる一方で、少子高齢化・人口減少社会が進行することも念頭に置かなくてはなりません。

利便性や質の向上に取り組みつつも、必要性の検討や社会の変化に対応できる柔軟性を持たせながら改編を行っていくことが重要と考えます。

そして、前向きに生活をしていくには、福祉の充実が欠かせません。武蔵野市では福祉総合相談窓口ができて、分野を横断していっぺんに相談することが可能になりました。

とはいえ、窓口ができたことに満足してはならず、ここで重要なことは多様な悩み、課題に対して的確に対応することができるかという点にあります。

福祉から外れるとなればそれもまたたらい回しのようになってしまうかもしれず、例えばこどものことにおいても妊娠期から切れ目のない支援をということで相談体制はありますが、健康、経済、育児、保育、学校…と各分野にとなるとどうしても一括では難しい現状があります。

何度も何度も同じことを説明しなくてはならない、働きながら、子育てやあるいは介護をしながら、そうした日常生活の中で相談をするのも大変なことです。

保健センターの大改修において、こども子育て支援施設もあわせて増築されることになりましたが、現在の保健センターの位置を考えると市内全域からそこに相談を集約するということではなく、生活圏の身近な場所で気軽に相談できる体制づくりが必要です。

自身が行政書士という士業/手続きの専門家としても活動している観点から、このような個々の課題に対応するには、そのヒアリングとコーディネート力が問われると考えます。

市の職員がそうしたスキルをというのはもちろんですが、専門家活用や市内のさまざまな施設、そして市民のネットワークなども活かしながら市内全域で福祉の取り組みが充実していくように働きかけていきたいです。

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人権を尊重し個々に寄り添うこと

人権を尊重すること、これはどんなときでもベースとなる考えだと思います。そんな中で、カテゴライズするなら人ではなく課題で!常々そう考えてきました。行政が課題を整理する際、どうしても人を集合体として捉える傾向があります。

例えば女性が、高齢者が、障がい者が、外国人が、こどもが…というように、カテゴリとして捉えて施策を打つことが多くあるのです。国の予算づけから来る影響とも言えるでしょう。

そのメリットも確かにあるのかもしれませんが、デメリットもあるのではないでしょうか。「縦割り」と批判される原因のひとつだとも思います。

個々に困っていることは異なり、そう考えないと、制度の狭間に落ち込んでしまう人も出てきます。最も身近な行政である自治体=市だからこそ、個々に目を向け寄り添い、課題解決を図るべきです。

例えば武蔵野市では女性に向けた相談事業は多数存在しますが、男性の相談はというと東京都の窓口へと案内されてしまうことが多くあります。そのことを指摘すると、女性向けの相談を侵害するのかと他の議員から言われることもありますがそうではありません。

DVで困っている人、シングルで子育てしている人に男性もいることは事実です。女性のほうが多いのは確かで、でも男性が0なわけではない。であるならば、事業の量は差をつけたとしても相談事業を0にしていいことにはなりません。

これはすでにある女性向けの事業を侵害するということではないのです。なぜ困っているのか?に目を向けたとき、施策の打ち方は変わると思います。

この点については今後男女平等に関する施策を検討するにあたり、ニーズのリサーチをするという回答を市からもらうことができました。ちょうど2023年に調査が行われることになっており、変化に向けて期待しているところです。

引き続きこうした個々の課題に着目する取り組みを推進していきたいと思います。

ここまで、私が考えるまちの役割を2つの記事に分けてお伝えしてきました。次回は2期目への挑戦に向けた想いについてです。