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文教委員会まとめ(2024/12/11)|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 委員として出席した、文教委員会(2024年12月11日開催)における主な議論について紹介します。 ▼議案・0123吉祥寺・0123はらっぱの指定管理者の指定 ・自然の村の指定管理者の指定 ・武蔵野プレイスの指定管理者の指定 ・体育施設の指定管理者の指定 ・吉祥寺図書館の指定管理者の指定 今回の議会ではさまざまな施設に関する指定管理手続きが行われています。休館日の設定について、プレイスと吉祥寺図書館であればなぜ水曜から変わらないのか、これまでもさまざまなところで意見が出ていることから質疑しました。 図書館としてのアンケートではそれほどニーズ高いとは捉えていないとのことでしたが、青少年の居場所としてのアンケートでは、水曜日の要望が出ていたと認識していることから、図書館に求められている機能の変化とともに捉え直してほしいことを要望しました。 他の議員から0123の土日運用についても質疑がありました。 また、自然の村については、最近はひたすらに熊の話なわけですが、電気柵などをつけるという対策が決まり始めている中で、自然というものをどう捉えるのか?という疑問を率直にぶつけさせてもらいました。 リスクマネジメントではあるものの、自然の中での体験活動というものをどう捉えるのか、議論が必要だと思います。 ・五中備品買い入れについて ・五小解体工事請負契約について 入札の結果が特徴的だったこともあって、多くの質疑がなされました。備品買い入れについては10社指名したものの1社入札、解体工事は工期を優先するために予定金額を公表した結果8社が同額でくじで決定となりました。どちらもそうあることではないようです。 入札についてはこれまでもかなりの質疑があり、どうすれば公平性や透明性を高められるのか、課題となっています。物価高騰などもあいまってより難しい状況にあります。 ・補正予算 保育施設や幼稚園に対して、都の補助金も活用しての物価高騰対応臨時金が給付されます。また、国と都からの補助金に市もさらに補助を加えて、保育施設に対して性被害防止対策の推進がなされるとのこと。外部からの視線をカットするパーテーションやカーテン、内部向けのカメラ設置などに利用できるそうです。 そして目玉として出てきたのは、私立国立小中学校に通うこどもの保護者に対して、物価高騰対応としてのデジタルギフト1万円分が支給されるということです。発端は市立小中学校における給食費無償化の議論の中で、対象外のこどもたちはどうするのかということでした。 がしかしそうするとこうした臨時給付を何度もしなければならないことになるため、今後どうしていくのかは考えなくてはならないと思います(今回の予算規模2600名分で事務費含めて約3500万円ほど)。 デジタルギフトの中身については業者が決定しないと確定しないとのことでしたが、せっかくやるのであれば市内産野菜などに使える引換券事業がすでに子育て支援事業としてなされていることを鑑み、ぜひそうしたことも視野に入れてほしいと要望しました。 ▼行政報告 ・市立保育園の給食食育振興財団への段階的委託について 2025年4月から委託を想定していたが、調理員の雇用意向調査の結果、人員不足により4園同時ではなく段階的委託にする(2025年4月から吉祥寺保育園・境保育園、2027年4月から南保育園・境南保育園)。 ・総合体育館の大規模改修基本設計について 概要版にて説明あり。さまざまな箇所でリニューアル、一番の課題は16ヶ月もの休館か。 以上、文教委員会まとめでした。本会議での議決は12月18日に行われます。

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文教委員会8/20まとめ|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。2024年8月、閉会中の委員会が開催されています。 8月20日にひらかれた文教委員会(こども・教育分野)に委員として出席したので、まとめをお送りします。 今回は議案や陳情なく、行政からの報告に対する質疑を行いました。 資料は下記にあります。 https://www.city.musashino.lg.jp/shigikai/kaigi/1045731/1045733/1046293/1046301.html ▼財政援助出資団体の運営状況ヒアリング ・武蔵野市子ども協会と一般財団法人給食・食育振興財団について、市がヒアリングした要旨が報告されました。 ・保育園DXについて、子育て関係のアプリやツールの乱立が課題ではと指摘しました。最初はよくあることだと思うので、今後の工夫を求めました。 ・学童のニーズ調査、実態把握を行なって体制を整え、また育休退園などの課題にも取り組んでほしいことも要望しました。本件は予算要望でもお願いしています。 ・給食の知識やノウハウ、AI活用をし将来的に価値を販売するなどで規模の維持できないか提案しました。少子化にともない、給食事業は今後の事業拡大に課題があります。武蔵野市の質の高さだからこその提案です。 ・協会や財団の採用において、公務員採用との連携を行えば効果高まるのではと提案しました。コスト削減にも繋がるはずです。 ・若手採用におけるキャリアプランと待遇の明示が大切ではと提案しました。石の上にも3年の時代ではないので、少し先の未来をしっかりと伝えていくことがモチベーションに繋がると思います。 ▼子どもの権利擁護機関(相談室)の設置について ・10月から権利擁護センターを市役所7階に設置するとのこと。 ・相談対応や救済の調整、啓発などを行うセンターになります。 ・開設記念イベントミミワンのおねがいを開催中! ・ミミワン以外のキャラクターはどうしたのか、せっかくのデザインなのにもったいないと指摘しました。当初デザインは3つあり、お気に入り投票は行われましたが、多様性の意味でも登場させては?と伝えました。 ・規模と方向性として、どこを指標にしていくのか問いました。寝屋川市のいじめ対策である監察課の取り組みを例に、精力的な活動に向けて体制を整えてほしいと要望しました。 ▼第50回むさしのジャンボリー開催中止について ・7月20日から各校順番に開催予定だったがツキノワグマの頻回出没を受け中止したとのこと。 ・6月の予行では今年度の出没情報なく、その後からトレイルカメラや清掃中の職員が目撃するなど出没情報あり。 ・野外活動センターの職員も現地に入り、18日に開催直前ではあるが苦渋の決断をしたとのこと。 ・パトロールや忌避剤の設置など対策中。 ・今年度は施設を閉鎖し、来年度に向けて対策を行う予定。 ▼第四期武蔵野市学校教育計画中間まとめについて ・8月15日〜9月30日に意見募集実施! ・市民説明会、子ども向けワークショップなども開催あり。 ・オンラインディスカッション広場も新規導入。 ・子ども用フォームのわかりにくいところを指摘、修正を求めました。 ・先日の子ども議会でも出た具体的な意見のように、実際に感じていることを反映していく必要があると伝えました。 →ALTの固定化、土曜や長期休みの学校開放、他校との交流、荷物重い、ICT活用小学校と中学校に差など ・第三期の振り返りをするのに、教育を受けた子どもの声必要ではないかと今後に向けた提案をしました。 意見募集については下記からぜひご覧ください。 https://www.city.musashino.lg.jp/shiseijoho/ikenboshu_enquete/public_comment/1048195.html

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委員会視察へ行ってきました|活動レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 時間が経ってしまいましたが、10月の視察報告です。文教委員会で2泊3日、岐阜・大阪・兵庫と駆け巡ってまいりました。4自治体を回るのですが、とにかく間は移動し続けるので割とハードです。 今年もさまざま学びがありましたので、この記事にてシェアさせていただきます。 ◆昨年の総務委員会での視察レポはこちら総務委員会での視察に参加しました|武蔵野市議会レポート | 武蔵野市議会議員 本多夏帆 オフィシャルサイト (honda-natsuho.info) 岐阜市|岐阜市子ども・若者総合支援センター エールぎふ(子ども家庭総合支援拠点) 子ども・若者に関するあらゆる悩み、不安の相談に対応します。ワンストップで総合的に相談・支援します。発達段階に応じて継続的に支援します。 エールぎふ 岐阜市子ども・若者総合支援センター | 未来をつくる子ども・若者を応援します! (yell-gifu.jp) こちらはこども関連の相談拠点。総合相談から入り、5つの係が対応します(乳幼児相談支援係・家庭児童相談係・発達支援係・教育支援係・才能伸長自立支援係)。 岐阜県・岐阜県警・岐阜市・岐阜市教育委員会の連携も館内でなされており、例えば虐待の通報があった場合、それまで機関ごとにばらばらに動いていたのがここで即座に合同会議を実施する流れになっているとのこと。同じ執務室で働いていらっしゃいました。 幼児支援教室やペアレントトレーニング、保護者がざっくばらんに話すコミュニティ的な取り組みなど、多様なソフトメニューが展開されています。 武蔵野市でもこれから保健センターの増改築によりできる子育て支援施設において、このようなワンストップサービスの確立を目指しており、とても勉強になりました。 一方、こうしたひとつの拠点に機能を集めることにより市民にとっての利便性はどうなのかという、武蔵野市では私自身課題だと思っていることについても聞いてみましたが、やはり車文化ということでライフスタイルの違いがあり、その点については課題感はあまりなさそうという印象。 同じ場所でというのは働く組織側には大きなメリットがあるとは思っていますが、武蔵野市においてはサテライトやオンラインの活用など、工夫が必要であると考えています。 寝屋川市|監察課などによるいじめ防止対策 児童・生徒が「いじめ」と感じた時点で、監察課はすぐに動きます。あなたが知っている「いじめ」のことを教えてください。 いじめ相談窓口/寝屋川市 (city.neyagawa.osaka.jp) これまでの主であった教育的アプローチに加えて、監察課による行政的アプローチを並走させることで、ダブルチェックができることや、2つの選択肢を提示できること、役割分担ができることに繋がるというもの。 教育的アプローチのデメリットは人間関係の再構築に長期間を要すること、行政的アプローチのデメリットは人間関係の再構築が困難であること(被害者・加害者の概念を用いる)。 監察課により毎月いじめの通報チラシを配布、毎月内容も変えていて、早期発見や抑止力の効果があると考えているそうです。 被害者がまず何を望んでいるかを確認し、それを尊重。初期で止めることを重視していて、対応困難ケース、長期化ケースを監察課が担うことで教職員の負担軽減にも繋がっているとのこと。予防としては教育プログラムCAPを実施。 この手法は広瀬市長が所信表明の流れから始まった、トップダウンによるもの。現場との軋轢という点では、市長や副市長、執行部の上層部でかなり話をしたうえでスタートしているため、そこまで…という反応でした。 中学生に上がってくると声を出しにくくなる傾向を感じるとのことで、そこが課題であるとのお話もありました。 いじめ防止への取り組みはどこもさまざま悩みながらやっているところですが、こうして成果をあげている形を見せていただくことで新しい手法を学ぶことができました。 武蔵野市でもこどもの権利条例がスタートしましたが、こうした具体的なトラブル、事件となった際に具体的にどうこどもたちへアプローチすることができるのか、まだまだその実状の部分はこれからです。 高石市|小学校での読書推進への取り組み こちらは実際の小学校での授業を見せていただいたので写真はありません。 学力テストの結果がきっかけとなり、読解力や表現力の向上のために読書推進へ注力するように。 教科書で読むものの関連を「並行読書」したり、図書館から300冊もの本を一気に運んで「ひろば読み」なるイベントを学校で開催したり。コンクールの活用や本の総選挙、PTAからの古書の寄贈といった読書にまつわる多様な取り組みを展開されていました。 実際の授業では図書委員が作成したというクイズをオンラインツールを使って早押し大会に!ものすごい白熱っぷりに見ているこちらも楽しかったです。 武蔵野市ではこれから学校の改築の中で、図書室というこれまでのものが大きく変わり、共用スペースに本が多数配置されるなど環境が変化します。 読書というものがどのように行われ、どんなかたちでこどもたちの力やはたまた安らぎといったものにも繋がっていくか、ハードだけでなくソフト面での工夫がやはり大切だと考えさせられました。 川西市|校内サポートルーム 川西市では、学校内の空きスペースを活用し、自分のクラスに入りづらい児童生徒に対し、落ち着いた空間で、学習支援や生活支援を行う「校内サポートルーム」の取り組みを進めています。 校内サポートルームについて|川西市 (city.kawanishi.hyogo.jp) 校内フリースクールとして始まったこちらの取り組み、校外のフリースクールとの住み分けをするため校内サポートルームと改名したばかりだそうです。 全ての児童に使う権利があり、不登校児童のみが対象ではなく、体調不良で少し休むなどもできるとのこと。学校に行けない、学校に行くのはいいけどずっと教室にはいられない、学校は嫌だけど勉強はしたいといったさまざまなニーズ。 これまでさまざまな取り組みをしてきたが不登校は減らず、校内の学びの場を充実させることにしたのがきっかけだそう。 選択肢を増やすこと。オンライン授業・デジタルドリル・宿題なども用意、ただし来て勉強を強要することはない、トランプで遊んでいる子もいる。他の友達と一緒に登校してきて普通にじゃあね〜と分かれていく感じもある、休み時間に集まってサポートルームで遊んでいる子たちもいたりする。人間関係が勝手にできてきて皆でUNOしていることも。 給食は教室に配膳するか職員室に配膳するかなので、そこからもらってきてサポートルームで食べることが多い、自分で取りに行ったり友達が持ってきてくれたりとさまざま、その子に合わせての対応。 始業式や終業式などもオンラインで参加できるようになっている。 校内サポートルーム支援員を配置、子どもたちに寄り添う、話を聴く。→有償ボランティア(1500円/時・年間120万くらいになるので扶養の範囲内に)、人柄の良さを重視し教職資格は不要、結果的に優しい方が揃った、1日4時間にしたことで子育て中の方や学生、PTAなどさまざまな人材が集まったとのこと。 教職員の負担を増やさないことを重視したが、不登校は教室に戻すことが第一なのだという教職員の昔ながらの意識、自分のクラスに不登校はおらず体調不良だと言うなど、いろんなことを現場から言われる実態もある。 こんな大変興味深いお話を伺うことができました。有償ボランティアは割と労働寄りで際どいのではと思い質問しましたがやはりギリギリを攻めているようでした。この辺のリスクの取り方がまた難しいところ。弁護士さんに相談しながら設計しているようです。 現在は校外のフリースクールとの連携を強化するなど、取り組みを広げているとのことでした。 武蔵野市でも一部の学校でこうした校内の居場所づくりの取り組みがあることを聞いています。教室以外にも多様な居場所があること、学びの場を自分で選択できること、こうした取り組みは今後さらに必要とされていくと考えられます。 武蔵野市ではオンライン授業についてもコロナ禍当初から強い要望があるにもかかわらず、まだまだ後ろ向きな現場、といった印象もあります。今回他自治体でもお話を伺って、古い教育観のようなものが根付く存在していること、現場の先生方においてもそれぞれに難しさがあることを改めて感じました。 今回の視察を受け、市内の校内の居場所についても見学ができるよう、調整中です。 まとめ 長くなりましたが今年の委員会視察報告でした。現地まで足を運ぶことで、その空気感のようなものや、そのまちの暮らし・ライフスタイルといったことまで含めて実感できることは、武蔵野市ではどうするかといったその先の議論に繋げるためのひとつのポイントであると考えています。 オンライン視察などもすでに武蔵野市では実現しているので、どうしても現地で聞いて・見てこなくては!というものが今後も委員会視察として残り続けていくのではないかなと思います。 今回ははじめて文教委員会に所属しての視察となったため、一貫してこどもに関連する内容で学びも深まりました(昨年は総務だったので所掌範囲が広すぎてテーマがバラバラに…それはそれで広く学べますが)。 自主的な学びの場もさらに広げていけるよう努めたいと思います。また学びをシェアしてまいります。 最後に、視察を受け入れてくださった自治体の皆さま、ありがとうございました!