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こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。武蔵野市は現在、新しい市長の公約実現に向けた調整の真っ最中。2024年8月15日に、その計画策定委員会と市議会各会派との意見交換会が行われ、私たちワクワクはたらくも参加してきました。

武蔵野市は計画行政を重視することから、当選したからとトップダウンでどーんと実現するのでなく、きちんと手続きを踏んでいくスタイルを取ります。これはこれまでの市政の積み重ね、文化だなと思います。

そもそも現在は第六期長期計画という10年間の計画の間であり、後半の実行計画としての調整計画が昨年議論されリリースされたばかり。今回はそこから読み取れない内容や変更修正が必要かもしれない箇所について議論し、第二次調整計画を作ります。

第六期長期計画・第二次調整計画の策定|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)

上記にも掲載されている通り、今回は市長公約から5つのテーマに絞って議論がされています。詳細は論点集に記載あり。

  1. 就労を含めた高齢者の社会参加の支援
  2. 子育て世代への外出支援
  3. 今後の学校改築のあり方の検討
  4. 吉祥寺イーストエリアのまちづくり
  5. 吉祥寺パークエリアのまちづくり

1人あたり10分!(策定委員の回答コメント含む!!)しかないので、ワクワクはたらくは2人で20分。とにかく時間がないということで伝えることはしっかり伝えようと書面を準備し臨みました。以下提出した内容です。

1.就労を含めた高齢者の社会参加の支援

・シルバー人材センターなどの活動が活発化していくことは望ましいと考える。

・一方、なぜ高齢者にだけこうした支援がなされるのか疑問がある。若い世代の参画も活性化したいが、今回おそらくその一環として「プロボノ」の取り組みが始められることになっており、それとの関係性、ボランティア/有償ボランティアへの市の考え方、方向性について知りたいと考えている。

2.子育て世代への外出支援

・産後の移動が大変という市長のご経験をもっての公約であることは理解しているが、すでにこども商品券などの配布が行われていることから、それによるタクシー利用で良いのではないかと考える。

・移動に困難を抱えている障害児への支援拡充は必要と考える。療育に通う場合の送迎も負担が大きいと聞く。

・子育て支援施設の地域偏在が解消することを望む。

3.今後の学校改築のあり方の検討

・基本的に全体の見直しを行うことには賛同する。

・そもそも学校施設の「複合化」が計画にあるが、その議論が進んでいないと考えている。複合化の実現ができるかどうかによって、学校規模・建築規模も変わると考える。

・教育のあり方について考えるとともに、公共施設整備の考え方、施設だけでなく土地含め市民一人あたりどの程度に持っていくのか、機能・サービスの地域偏在をどう解消していくかといった課題とも関連するため、早急に全体感を持った議論を行うことが必要と考える。

4.吉祥寺イーストエリアのまちづくり

・こどもの居場所、子育て支援の強化をエリアとして行うことに賛同する。

・駐輪場は外周部の方向性に意味があると考えているが、需要との慎重な調整が必要である。

5.吉祥寺パークエリアのまちづくり

・用地買収のスピード感と時代のスピード感を調整していかないと、時代遅れの開発になる。

・地権者の考え方、市民の期待感の醸成につき慎重な姿勢が求められるのではないか。

以上が書面の内容でした。こちらを読み上げながら考えを説明し、全体的に前向きなコメントをいただいたと感じています。市長もオブザーバーとして参加されていたので、一緒に会派の考えを聞いていただけたのは良かったです。

委員の方からその場でいただいた内容をいくつか紹介します。

・プロボノについては専門スキルを活かす場合きちんとお金を払ったほうが良い

これについては私も本当にそう思っています。今回プロボノの話が出てきて、ボランティアの精神性は素晴らしいと思う一方、現代に合った考え方だろうか?、担い手不足の解消に繋がるのだろうか?と疑問を持っています。対価をきちんと払うことで、多様な人にまちづくりにかかわってもらえるのではないでしょうか。一般質問でも取り上げようと考えているところです。

・まちづくりは25パズルのように1つずつ動かしていくものでとにかく時間がかかる

これは非常にわかりやすい話で、イメージがわきました。5×5のパズルを1つずつ動かしながら、完成に向けて進めていく。もしかしたら私たちはその最後を見ることはできないのかもしれませんし、完成図もよくわからない。それでも1つずつ動かしていかなくてはならない。このイメージをどう共有していくのか、今後の課題でもあるなと思いました。

そして言い残したこととして追加したのですが、学校づくりについては渋谷区の中学校はすでに学区制をやめていることを紹介したところ、へぇ~そうなんだ!という反応をいただいたのが面白かったです。

学校選択希望制(中学校) | 学校教育への取り組み | 渋谷区ポータル (city.shibuya.tokyo.jp)

もちろん良し悪しはあると思いますが、武蔵野市の教育のあり方を議論する中で、こうした事例についてもさらに研究が進むといいと思います。

こどもたちにとって、多様な選択肢を提供することが求められる時代です。これまでの価値観を大切にしながらも、新しいチャレンジをしていくことが重要です。

いつも通りではありますがあっという間に時間が終わってしまい、部屋を出てからも雑談し委員の方が次の会派のために呼び戻される事態に。笑 話し足りない想いは同じようです。専門家の先生方ともっと気軽に意見交換したいなぁと思うところ。

短い期間ではありますが、これから策定委員会でさらに議論がなされ、市民との意見交換会も開催されていきます。絞られたテーマではあるものの、学校教育や吉祥寺のまちづくりといった大きなテーマもあり、連続性のある議論がなされていくことは間違いありません。

ぜひこの機会に注目いただき、ご参加いただければ幸いです。