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「市が担う公共の役割の再構築や学校給食・里親制度等」質問原稿|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 2025年第1回定例会でも、一般質問を行いました。まずはその読み原稿を掲載します。今回は7000字近くとなりました。 以下原稿です。 ワクワクはたらくの本多夏帆です。今回は大きく4つ、市が担う公共の役割の再構築や、学校給食、里親制度、そして市民からの質問意見について質問します。冒頭、少し代表質問のようになりますが、年頭の議会ということで、全体的な議論をさせていただきたいと思っております。 1 武蔵野市が担うべき「公共の役割」について(1) 公共の役割を問い直す時期に来ているのではないかということについて昨今、社会保障制度をどのように考えていくべきなのか、国政における議論が過熱しています。少子高齢社会が進み、働く世代の負担がますます重くなるとされる中において、年金制度の賦課方式とそもそもの仕組みや、社会保険料の増額についての反発が高まっています。 その一方で高額療養費制度については最後の砦であるという意味合いも強く、こうしたところについては社会保障の取り組みが奏功しており、必要性を認識している国民が多くいるのではないかと感じています。 昨日、衆議院における予算審議でもこの件が取り上げられており、ちょうど武蔵野市選出の福田かおる議員が質疑されていたので、中継動画を今朝追って拝見しました。厚生労働省、そして財務省としても、どうやってこの仕組みを持続可能なものにしていくかという観点に依っており、さまざま模索しているもののいかんせんプロセスが見えにくいことから、今回のように唐突な印象を与えてしまっていること、そして1つひとつの制度だけを見るのではなく全体感を持って考えていかなくては、私たち自身も矛盾した意見を出してしまう可能性もあるなと感じた次第です。 ①このようなことは「公共が担う役割」を再構築するものと考えるが、市としてはこうした国民のうねりに対し、どのような見解を持っているか伺います。②市としてもこれまでと異なる考え方、価値観を模索していく必要性があるとも考えるがいかがか伺います。 (2) 長期計画と公共施設等総合管理計画について第六期長期計画・二次調整計画の策定が完了し、次は第七期長期計画の策定準備へと向かう期間に突入します。 昨年、令和6年第2回定例会においても、地域偏在の現状認識について伺いました。その際の小美濃市長の答弁は「行政サービスを提供する手段が、公共施設の場合、本市ではこれまで3層構造の考え方を基本としつつ、提供すべきサービスの性質や内容に応じて、どの程度のエリアの範囲を考えて整備すべきか、整理をしてまいりました。例えば3駅圏ごとにあるべき図書館や市政センターなどは、各エリアに均等に整備されております。またより身近なエリアでは、コミュニティセンターのほか、子育てひろば、こどもクラブなど、地域偏在が少なくなるよう、各エリアへ整備を進めております。 様々なサービスや機能の地域偏在は難しい問題ではありますが、既存施設の改修や改築のタイミングを捉え、エリアで求められるサービスや機能を充足する複合化や多機能化を実施したり、身近な地域の多目的施設であるコミセンを拠点として展開することのほか、地域生活環境指標などで、サービスや機能の地域偏在を見える化することが大切であると考えております。(中略)いずれにいたしましても、行政サービスとして提供する必要など、長期計画や個別計画の策定や既存施設の改修や更新を捉えて、市民の皆様の声を伺いながら考えてまいります。 再質問の答弁においても「またそれを見える化していくということも非常に大事なことでございますので、どういうふうにそれを示していくのかというのは今後の議論になってくると思いますが、これから公共施設の整備をしていくわけでありますけれども、そういう中にはそういう視点はぜひ入れていかなくてはならない、また議論もしていかなくてはならないと思っています。」 さらには再々質問の答弁で「最終的には策定委員の先生方が、どういう論点、テーマでやるかというのを決めていただけるのですが、そういうところもぜひ議論していただければなというふうに思っておりますので、今おっしゃったことを庁内でも議論させていただいて、策定委員の皆さんにもその旨はお伝えさせていただき、その議論が七調に結びつけられるようにしていければなというふうに考えています。」 とまでおっしゃっていただいています。私がもう一声とお願いしたシーンなのですが、ここまでおっしゃっていただいているので、私としてはこれから具体的な取組がなされると考えているわけです。その後この議論がどうなっているのか、教えていただきたいと思います。 今のやりとりは私と小美濃市長によるものですので、実際庁内ではどのように動くことになるのかというヒントについても触れておきます。令和4年度決算特別委員会での総合政策部長の答弁があります。 私の同様の問題提起についての答弁で「かなり全般的なというか、広範な部分なので、難しい部分もあるのですが、お話しいただいた公共施設という視点で見た場合は公共施設等総合管理計画。例えば大規模改修ですとか、更新、さらなる延命化をするのかといったときには、その劣化状況をいわゆる機能的劣化。その機能的というのは、今の社会状況に、例えばバリアフリーなんかも違いますし、使われ方。今で言えばIT系とかそういうものも含めて見る。 そういう基準を公共のほうで──資産活用課が主管課ですが──全庁で議論して示した上で、その施設、施設をどう見るかというのは、分野の計画の中で大体包含されている場合が多いですが、個別の分野別で見ていく形になります。また、当然各分野の計画をするときには、長計にひもづいてですけれども、その各計画の進捗の中で新たなニーズを見直しのときには入れて、そういう視点で。 ただおっしゃっていただいた、この間一般質問で出た、民間のサービスまで出てくるというと、まだ今後課題の部分もあるかなと思いますが、全庁的な今の進め方としては、今御説明したとおりかなと思います。」 ということでした。ここからすると、庁内としては担当課だけでなく他の分野のところが意見を出せるフェーズがあるということなのだと思うのですが、実際どうなっているんでしょうか。 また、私自身議員になる前に空き家対策の計画策定の市民委員をやったことがあるのですが(当時は議員になるとは思ってもいませんでしたが)策定のプロセスというのはやはりほとんどが出されたものを微調整していくもので、大枠はすでに決まっています。そうなるとやはりこの前段階、大きな方針を検討する場において、この施設をどうするのか、このエリアをどうするのかという戦略的な議論が必要で、それができるのは経営層そして長期計画策定の段階だと思うのです。 先日の第二次調整計画の全員協議会の場でも、長期計画の抽象度レベルについて問題提起をしました。ある種、武蔵野市における経営的な議論というのは長期計画議論の場で行うものですから、ここのやり方を変えないといけないと思いますし、また現在の公共施設等総合管理計画においてはこうした議論を仕掛ける点において不足があると考えています。 ただ、一応書いてはあるんです。第二期公共施設等総合管理計画、私は本当はこれ大好きなんです。でもその通りに進んでいないんですよ。基本方針にこうあります、 「公共施設等は、まちの魅力や都市文化を醸成する重要な要素であるため、個々の施設の維持・更新に留まらず、施設整備や管理の適正化、サービスの提供主体の最適化に取り組む必要がある。そのため、公共施設等のあり方、道路や公園、未利用市有地の有効活用などについて、従来の考え方にとらわれることなく様々な工夫を行い、武蔵野市の将来像を見据えた大きな視点を持って、施設の再構築を図るとともに、必要な投資は行いながら新しい価値を創造していく。」 私がこの短い期間で同じことを何度も何度もしつこく質疑しているのは、もう時間がないと考えているからです。このままずるずるいくと、公共施設がこれまでと同じようにリニューアルされ、公共課題は埋もれて解決に至らず、少子化の波の中で手放さなくてはならない資産が多数出てくることになろうかと思います。あるいは問題を50年後に先送りするだけです。市長にはこれまでのやり方を変えるのだというご決断をいただきたいと思っています。前向きに留まらず具合的な答弁をお願いし、以下質問いたします。 ①これまで何度も議論してきたサービスや機能の地域偏在について、横断的なプロジェクトにおいて再検討を要望するが見解を伺います。②また、関連する公共施設等総合管理計画について現在捉えている課題を伺います。③そしてこの 2 つの計画の関係性と今後の策定スケジュールについて伺います。 2 学校給食の質や量、食事の取り方について(1) 学校給食無償化の影響について質や量ともに影響は出ていないということでよいか、状況を伺います。物価高の影響で、他の自治体の例を調べるとやはり量が足りていないという声が出ていたり、規定の栄養量が足りていなかったという事態が発生したりしているようです。また、そうした困難な状況において、事業者が突然に閉鎖となり、急に給食が提供されなくなるといったことも起きています。武蔵野市においてはそのような状況が起こっていないのか、確認したいと思います。 (2) 量についてこれまで質の議論は多くしてきたと思うが、量についてはどのように考えているのか、文科省の通知や市の資料も見たが、市内の実態がわからないため伺います。量においては個人差があるためにその配慮を行うことになっていると思うが、どのように調整がなされているのかについても伺います。 (3) 食事の取り方について食事が足りないという声があり、その原因についてさまざま調べてみると、単純に量が不足していることだけでなく、例えば食べる時間が短いことやその環境等によっても満腹感が左右されるようです。こうした点についての見解、課題、工夫を伺います。 実際に私の周りにいるこどもたちに給食について聞いてみたところ、学年もさまざまですが、中学年高学年からは足りないという声が多く出ました。私の息子は1年生ですが、低学年ではあまりそのようには感じていないようです。一方、幅広く出たのは、やはり時間が短いということです。食べ終わらないということもあるし、急いで食べることによって満足感を得難い状態にあるのではないかということも推察されます。また自校調理ではないために、全体的にぬるいという声もありました。質を上げるというのは食材の話だけではないのではないでしょうか。ぜひ多角的な検討をお願いしたいと思い、今回の質問を行いました。 3 里親制度の啓発について先日、武蔵野プレイスで行われた、里親制度の啓発イベントに参加しました。里親となった方が実際の体験談をお話されたり、いただいた冊子にも里親の方々の事例が生の声として掲載されていて、本当に貴重なお話を伺うことができたなと感じています。 里親というと身元を引き受けてずっと一緒に暮らしていくというイメージが強いですが、都の施策においては普段施設で暮らすこどもを週末や長期休みだけ預かるというフレンドホーム制度というものもあるようです。週末だけということについてはどういうことなのだろうと思っていたのですが、施設で暮らすこどもが家庭での生活を体験するという意味があるそうです。 例えば、お父さん、男性が髭を剃る、ということは施設では目の当たりにしないまま大人になる可能性があるということで、確かに生活するメンバー、状態によっても、どのようなことを知りながら大人になっていくかというのは異なるなと感じました。公園へ行ったり、外食をしたり、そういった1つひとつが経験になるということです。こうした取組の重要性を知ることができ、私自身も大変興味深く、当事者意識を持ってこのテーマについて関心を寄せているところであります。 (1)啓発・広報について市として行っている活動について伺います。(2)都との連携について今後市内にできることになっている児童相談所との連携も合わせて伺います。(3)多様なこどもたちが存在していることについて制度の広報だけでなく、身の回りに多様な状況のこどもたちがいるということ自体を私たちが理解し、行動する必要があると考えるが、市の見解を伺います。 先日、児童養護施設で働く方々とお話する機会があり、そこで、地域の人にどんなことをしてもらいたいですかという話がありました。そこで、避けたりせずに挨拶をしてほしいと言われたんですね。その事業者さんの養護施設は、中古の戸建てなんかを活用しているものが多く、住宅街の中にある、溶け込んでいるようなところにあるとのことです。複数のこどもたちがそこで生活していて、職員さんは泊まり込みでかわるがわる生活のサポートをしている。保護者会なんかにも行くそうです。 そうした家庭環境がある、そこで暮らしているこどもがいるということを、私たちは想像の中に入れておく必要があると思います。何か特別なことをするということではなく、さまざまな状況にあるこどもたち、また保護者がいるということ、何か事情があるのかもしれないな、という想像力を働かせることで、不要な争いや誤解、傷つけるようなことや悩ませることも減るかもしれません。 4 市民からの質問や意見について直近で寄せられた質問や意見について答弁を求めます。 (1) 武蔵野市の成人式について準備の困難性等から午前ではなく午後からの開催を検討してほしいという声があるが見解を伺います。また、そういった声をこれまで集めてきているのか、毎年対象者が異なるために改善の難しさがあると感じるが、どのようにブラッシュアップしてきたかについても伺います。 (2) 小中学校で利用するタブレットについて故障に対する現在の対応を伺います。本体の故障だけでなく、バッテリーや充電ケーブル等も本調子ではないと聞くが、そういった細かなところまでフォロー体制ができているのか、本来の目的である学びの促進にかなう状態になっているのか確認のため伺います。 (3) 喫煙マナーについて市内でゴミ拾いをすると、最も多いのはタバコの吸い殻であると感じます。他の自治体でも全域で路上喫煙を禁止したり、罰則を設けたりする施策が進められていますが、市としてはトレーラーハウス設置以外に方策があるのかを伺います。公園でも喫煙する方や、大量の吸い殻ゴミが発見されており、お怒りの声をいただいています。もはやこうしたことについて思うのは、吸うということではなくポイ捨てがまずいけないのだということなのですが、吸う人も吸わない人も気持ちよく生活ができるよう、市が強いリーダーシップを執る必要性を感じるが見解を伺います。

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一般質問まとめ(2月28日)|武蔵野市議会レポート

一般質問の中でピックアップした質疑のメモです。各議員の質疑からバラバラに取り上げているので、順不同、時系列に沿っていません。 ・と→は各議員の発言要旨(市長)は市長回答の要旨、(市)は部長級の市担当者回答の要旨 2月28日(金) [こども]▼登下校時の見守り・ボランティアではなくシルバー人材センターの仕事として募集できないか(市長)意見として参考にしたい。(市)期間限定などの形でほとんどの学校で行われている。地域のこどもは地域で守るという姿勢、さまざまな体制取られている。市のホワイトイーグルや警察などの見守りも行われている。各校区に合わせて対応していきたい。 ・学校改築中の対応(市)校長が決定する通学路に沿って通うことになる。スクールバスには添乗員、バス停にもスタッフを付ける。 ▼給食後の歯磨き・歯科医師会が昭和46年から続けて要望してしているがどうなっているか(市)設備が不足していることや感染症対応などあり課題が多い。希望者には個別対応している。 ▼学童クラブ・都型認証について、今後課題があるか(市長)新制度について補助要綱がまだ示されていない、課題がある可能性はある。大多数のクラブで要件を満たすことが難しいと考えている。市内全クラブの47室のうち4つが40人を超える定員で運営している。国の条件でやっているため、都の認証に合わせて定員を減らしそれにより待機児を出すということは考えていない。→このまま移行するのは難しいとするならば、市長会などで都ときちんと交渉してほしい。(市長)市長会でも話題に出ている、要望していきたい。 ▼保育・誰でも通園制度(市長)国は一時預かりと同じ条件を想定していると思われ、市もそのように考えている。制度の意義には賛同しているが、保育施設などでさまざま課題があることも理解している。準備を進めたい。 ▼こどもとLGBT・慎重さが必要なテーマ(市長)こどもを対象にしたLGBT教育は実施したことはない。性の多様性については自分らしさを大切にするという観点で教育に盛り込まれている。(市)標準服の指定をなくす、呼称の工夫など対応を行っている。教師の理解重要。 [防災]▼学校改築での対応・同じ敷地で2校が使用となるが対応は(市長)五中・一中については、小学校が入ってくることから、備蓄品などは当面倍になる。→それぞれのエリアの方も避難先が変わることになるのか(市長)原則は在宅避難になる、一定の方は避難先へ。 ▼災害用トイレ・ためておくタイプのものはどれくらいいけるのか(市)10日以上いける、清掃業者と契約しておりバキュームカー2台で対応してもらうことになっている。実効性は高めていきたい。 ▼避難所・段ボールベッドの状況は(市長)業者と契約しており発災時に運ばれてくることになっている。→どうやって並べるかといった訓練はどうすればいいのか。(市長)一小での訓練でもブルーシートで大体これくらいの広さというのをやったが、スフィア基準にもっと近づけていかないと二次被害が出る。実効性のある訓練をもっと行っていきたい。 ・高齢者が運営になっていることがほとんど(市長)頼りにしているが、それだけでなく提案のように昼間いる可能性の高い中学生や高校生、大学生などにも訓練伝えて参加してもらいたい。先日訓練でもトイレの組み立てを中学生にやってもらった。 ・液体ミルク導入は(市)保存期間が1年半と短く温度管理もあるためなかなか難しい。液体ミルク自体を伝える活動は防災フェスタなどで行っている。 [福祉]▼訪問介護・報酬引き下げに対する市独自補助はできないか(市長)現段階では事業者の撤退などには至っていないが、困難な状態にあるのは感じている。拍車がかからないよう国への働きかけなど検討する。 ▼災害時避難行動要支援者・名簿の入れ替えはどうしているか(市)1年に一度必ずやっている。ちょうど今の時期。 ▼男女平等・女性向けの相談はあるが、男性向けは都ウィメンズプラザへ誘導となっている(市長)性別関係なく使える相談窓口もある。今後ニーズあれば考えたい。(市)令和4年に国がアンケートを取り、単独自治体での規模感が難しいことがわかっている。一定必要性は理解している。相談員の確保や動線などさまざま課題あるため検討したい。 ・パートナーシップ制度はファミリーでこども含め考えるべきでは(市)こどもの権利という視点では確かに制度がないことは課題。制度のつくりが自治体によってさまざま。整理したい。 [健康]▼健康アプリ・ポイント活用事業を進めては(市長)他自治体でもかなり導入されてきている、研究したい。 [行財政]▼カスタマーハラスメント・都条例の影響(市長)明文化された意義ある。啓発グッズ届き、掲出している。これまでもロープレある研修してきたが、条例踏まえたものにした。大小問わずハラスメントを受けたというのは、令和4年の職員アンケートで50%から出ている(会計年度任用職員含む)。→衝撃的な数字、これまで以上に対策しないといけないのではないか。(市)部としては健康福祉部が多い。録音装置を付けたり、状況見ながら対応広げている。アドバイザーも入れ相談できるようにした。 ▼少額随意契約・物価高などの影響(市長)20−50万円、50−80万円、80万円以上と分けて対応している。50万円以上が契約書を必要とするため煩雑になるが、それが劇的に増えているという状況にはまだない。他市についてもまだそのような状況は見られていないが、今後の動向を見て市長会など通して意見していく可能性がある。その中で、検討しているという通知が昨日総務省から来た。→分割発注にしたりということになると事務量がさらに膨大になることから、国の動向見て改善してほしい。 ▼行財政アクションプラン・意見募集に課題があったのではないか(市長)確かに参加者少なく、意見交換会やパブリックコメントで出た意見は合計41件。知ってもらう工夫をしたい。 ▼公共施設における営業行為・武蔵野プレイスギャラリーでの事例(市)個別に判断する必要がある、今回の事例については展示の趣旨など主催者へのヒアリング検討している。こどもたちの居場所について、スペースCは開放して自習室にする試験運用を行う予定。

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一般質問まとめ(2月27日)|武蔵野市議会レポート

一般質問の中でピックアップした質疑のメモです。各議員の質疑からバラバラに取り上げているので、順不同、時系列に沿っていません。 ・と→は各議員の発言要旨(市長)は市長回答の要旨、(市)は部長級の市担当者回答の要旨 2月27日(木) [こども]▼学校給食・給食無償化の影響は(市)質や量への影響はないと考えている。どうしても不足する場合には補正予算をお願いしてきている。→みかんが半分になっている。栄養価が足りているからいいということではない。こどもに悲しい思いをさせている。(市)確かにその通り。今回は長らくみかんをお願いしていた熊本の事業者が体調不良で仕入れられず、別の事業者にしたところ値段が倍になってしまった。イレギュラーではあるが、こどもたちに残念な思いをさせてしまいお詫びしたい。 ・サービスが一方通行にならないようにしてほしい(市)タブレットなど活用しながら、特にコミュニケーションが取りにくい調理場のほうとのやり取りについても考えていきたい。 ・給食のゲルマニウム半導体検出器による食材検査を続けるか(市)すでに一定の役割は果たしたと考えていることから、今後は学期に1回の測定とする。 ▼時間講師・市講師や都講師の状況や待遇は(市)市講師と都講師ともに約100名ずついる。市講師については、時給2950円と賞与あり。都講師は経験により異なり時給1950〜3480円。学校運営上の役割はなく、授業関係のみ。PCと机の用意はなく共有となっている。 ▼ジャンボリー・具体的な対策の状況は(市長)雪解けを待ち、防護柵を設置予定。6月頃に完成すると見込まれる。→結論を出すタイミングはどこなのか?7月から実施することになるがそのペースで大丈夫なのか。判断のプロセスについて見える化してほしい。(市長)これまでは中止になるということがなく、その判断基準自体が設けられていなかった。昨年を契機にそうしたこともルール化してキャンセル対応などもきちんとできるようにしていかなくてはならない。最終的にはこどもたちの安全第一で、準備を重ねたい。実行委員会で視察を予定しており、市長も同日程かはわからないが視察するつもり。 ・他市の状況や専門家への相談は(市)三鷹市・町田市は近くに熊が出ておらず、昨年も決行している。他のキャンプ場などで電気柵を設置しているところに聞き取り中。長野県のNPOに専門的な相談をしている。 ▼児童手当・ギャンブル依存症などによる受給者変更について(市長)個人情報にかかるため詳細は割愛するが、さまざまな事情で受給者変更の相談がある。 ▼子育て支援・産後ケアの稼働状況は(市長)年間700人ほどが申請している、日帰り型ほぼ100%稼働率、宿泊型50〜80%程度、訪問型は迅速対応できている。特に日帰り型の予約が取りづらいとの声。市内事業者が来年度3から5に増えることから協議を続けている。→一律での予約システム導入できないか(市)それぞれの事業者がシステムを使っており、他自治体からも受け入れを行っていることもあって、なかなか統一は現状難しい。 ・ゆりかご面接や健診の受診ない場合(市長)ゆりかご面接申し込みなく、連絡がつかない場合は子ども家庭支援センターと連携し状況把握に努めている。保育園や幼稚園どちらにも通っていない場合は、自宅訪問などして状況確認している。 ・ひとり親家庭訪問型学習 生活支援事業の状況(市長)ここ数年ずっと満員だったが、前回15人定員にで11人となった。3月に募集を早めたことから新年度の様子見もあったかもしれない。見直して、定員割れの際は追加募集など行う。 ▼中学校英語スピーキングテストESAT-J・トラブルなどはどうか(市)過去2年の受験において、特に何も生徒から声は出ていない。都は何かあれば連絡するよう伝えている。検証し結果公表することは望ましいと思うが、現状それを要望するには至らない。何かあればもちろん学校にも話が来ると思う。実態把握に努めることは必要。 ▼中学校の特別支援学級の通学支援・通学にガイドヘルパー活用はどうか(市)現状通学に利用できない制度になっている。他の支援のやり方で対応したいと考えている。 ・通学に時間がかかっていることで負担が大きい(市)確かにそうだが、五中に新しくできることによって少し解消されるとも思っている。シンプルにバスを出してドアtoドアということではなく、子どもにとっての最善の利益考えたい。 ▼武蔵野東学園・高等専修学校での退学処分と撤回についてどう感じているか。(市長)報道で知り、退学処分の撤回となったことにはひとまず安堵した。今何ができるのか、こどもの権利擁護委員は取組検討を続ける。 ・グループホーム友愛寮閉鎖にともなって(市長)在宅になった人数については個人が特定される可能性があるため開示できない。在宅であっても、日中活動自体は変わらずにできると思う。→在宅を選択したということなのか?(市)家族の意向として在宅となったという認識を持っている。 ▼教育委員会と市長部局・総合教育会議と教育委員会をオンライン傍聴できるようにしてほしい(市長)まず総合教育会議は公開の会議のため、オンラインも考えていきたい。 [福祉]・がん患者のアピアランスケア三鷹市では医療用ウィッグや人工乳房などの費用助成がある。武蔵野市にはない。 (市長)前向きに検討していく。 ・ギャンブル依存症やゲーム、ネット依存の相談体制構築状況は(市長)都の計画を参考にしながら、窓口やハンドブックなど検討する予定。→闇バイトをしてしまう経緯もギャンブルというのが多くある、小学校高学年からの予防教育が重要 [インフラ]▼下水道・八潮市の陥没事故を受けて(市長)ストックマネジメント計画に基づき、優先順位をつけて点検している。2月には事故を受けて、重要な箇所の点検を通常清掃と合わせて行った。 ・雨水対策で民間の大学の地下活用はできないか(市長)下水道関連の施設を民間の土地に整備することは、存続の可能性や代替地の確保など含めて難しい。→杉並にも影響が出ている、ゆっくりしていられない(市長)善福寺川のすぐそばに住み、杉並の方々の苦労についてもよくわかっているが、簡単なことではなく、無計画に話をするようなものではない。やってくれるようなところがあるのならもちろん頼みたいくらいだ。まずは公有地から、最大限やれることをやってから。 ▼都道・女子大通りと花の通学路(市長)都の優先整備路線になっているが、事業化の日程は未定とされている。花の通学路については市から事業化を働きかけていない。女子大通りは歩道が狭く、自転車利用者なども安全ではないことから、事業化を望んでいる。反対の声ももちろん聞いており、補償など都に丁寧な対応を求めている。このままではなかなか進まない、複雑な状況。今の歩道の状況も悪いのでそこだけでも先に手をつけられないか相談している。 ・天文台通り(市長)用地買収を進めている。所有者不明など課題も多い。たましん跡地413平米を購入し、4分割して代替地に充てている。 ▼三鷹駅北口・2030年に三鷹駅は開業100周年を迎える、南北一体となりエリア活性化を(市長)現段階で100周年に向けては話していないが今後検討したい。交通環境基本方針の検討を進めていることから、それらを通してまちづくり進めたい。 ▼吉祥寺駅南口・井の頭通りの渋滞(市)交通広場の完成によってだいぶ変わるとは思っている。→吉祥寺駅へ向かうために右折できるようにならないのか。(市)実車のタクシーが右折で入れないかという検討は令和3年度に行ったがバスもあり難しいという判断をした。 ▼JRホームドア・2030年とされていた予定が繰り上がり2028年度までの設置に向けて事態が動いている(市)都の補助スキームがあるため、調整中。 ▼緑化・武蔵野プレイス前の公園(境南ふれあい広場公園)に市民参加で雑草を植えてはどうか(市長)ワークショップでさまざま議論がなされ、広場の仕上げについてどうするかについてはこれから。憩いとイベント利用を鑑みた設えを検討していく。既存樹木の植え替えなども考えている。 [行財政]▼待遇改善・会計年度任用職員のベースアップや休暇制度について今後の方針は(市長)令和7年度の早い段階で検討を行っていく予定。 ▼公共施設・マネジメントや施設保有量について(市長)ファシリティマネジメントに他より早く取り組んだ。現状1人あたり2.05平米の保有量で基準とした2.08を下回っている。 ・事務所使用料を市に納めていない団体などはあるか(市長)生涯学習事業団が使用料を収納した記録ない。市民防災協会は市の事業協力を行っているため、使用料を納めていない。記者クラブは秘書広報課が管理するスペースのため、使用料納めていない。(市)生涯学習事業団の件は歴史的経緯あり、しかし重く受け止めている。自主財源がないためどうするのが良いか、今後検討する。(市)記者クラブは都や国と趣異なる、取り上げてもらえるようにこちらが働きかける立場というのもある。一方、記者クラブに入っていないフリーの方などでも、記者会見に参加できる。 ・自治労の使用料いつから(市長)平成26年3月に使用料条例を制定したことがきっかけで、自治労の使用料徴収を始めた。 ▼非課税世帯への給付金・給付金事業の予算や適切な対象について(市長)今年度の予算において3事業、総予算で事務費含めて20億円、全額国の交付金。給付世帯の照合が難しいことは認識している。国の制度設計に基づいて支給している。(市)課題がないとは思っていないが、まずはスピーディーに支給することを重視している。

お知らせ

2025年2月の登壇予定(一般質問)|お知らせ

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 武蔵野市議会第1回定例会がスタートしました。今回は予算があるので、35日間と長い開催となります。 まず2月28日(金)お昼前後に、一般質問にて登壇予定です。質問の要旨は下部に記載。今回はこのあと予算特別委員会にも委員として出席する予定のため、そこに向けた頭出しの意味も込めており、いつもより質問数が多いです。 1 武蔵野市が担うべき「公共の役割」について (1) 公共の役割を問い直す時期に来ているのではないかということについて昨今、社会保障制度をどのように考えていくべきなのか、国政における議論が過熱している。少子高齢社会が進み、働く世代の負担がますます重くなるとされる中において、年金制度の賦課方式とそもそもの仕組みや、社会保険料の増額についての反発が高まっている。 その一方で高額療養費制度については最後の砦であるという意味合いも強く、こうしたところについては社会保障の取り組みが奏功しており、必要性を認識している国民が多くいるのではないかと感じている。 ①このことは「公共が担う役割」を再構築するものと考えるが、市としてはこうした国民のうねりに対し、どのような見解を持っているか伺う。 ②市としてもこれまでと異なる考え方、価値観を模索していく必要性があるとも考えるがいかがか伺う。 (2) 長期計画と公共施設等総合管理計画について第六期長期計画・第二次調整計画の策定が完了し、次は第七期長期計画の策定準備へと向かう期間に突入する。 ①これまで何度も議論してきたサービスや機能の地域偏在について、横断的なプロジェクトにおいて再検討を要望するが見解を伺う。 ②また、関連する公共施設等総合管理計画について現在捉えている課題を伺う。 ③そしてこの 2 つの計画の関係性と今後の策定スケジュールについて伺う。 2 学校給食の質や量、食事の取り方について (1) 学校給食無償化の影響について質や量ともに影響は出ていないということでよいか、状況を伺う。 (2) 量についてこれまで質の議論は多くしてきたと思うが、量についてはどのように考えているのか、文科省の通知や市の資料も見たが、市内の実態がわからないため伺う。量においては個人差があるためにその配慮を行うことになっていると思うが、どのように調整がなされているのかについても伺う。 (3) 食事の取り方について食事が足りないという声があり、その原因についてさまざま調べてみると、単純に量が不足していることだけでなく、例えば食べる時間が短いことやその環境等によっても満腹感が左右されるようである。こうした点についての見解、課題、工夫を伺う。 3 里親制度の啓発について (1)啓発・広報について市として行っている取組について伺う。 (2)都との連携について今後市内にできることになっている児童相談所との連携も合わせて伺う。 (3)多様なこどもたちが存在していることについて制度の広報だけでなく、身の回りに多様な状況のこどもたちがいるということ自体を私たちが理解し、行動する必要があると考えるが、市の見解を伺う。 4 市民からの質問や意見について (1) 武蔵野市の成人式について準備の困難性等から午前ではなく午後からの開催を検討してほしいという声があるが見解を伺う。また、そういった声をこれまで集めてきているのか、毎年対象者が異なるために改善の難しさがあると感じるが、どのようにブラッシュアップしてきたかについても伺う。 (2) 小中学校で利用するタブレットについて故障に対する現在の対応を伺う。本体の故障だけでなく、バッテリーや充電ケーブル等も本調子ではないと聞くが、そういった細かなところまでフォロー体制ができているのか、本来の目的である学びの促進にかなう状態になっているのか確認のため伺う。 (3) 喫煙マナーについて市内でゴミ拾いをすると、最も多いのはタバコの吸い殻であると感じる。の自治体でも全域で路上喫煙を禁止したり、罰則を設けたりする施策が進められているが、市としてはトレーラーハウス設置以外に方策があるのかを伺う。 公園でも喫煙する方や、大量の吸い殻ゴミが発見されており、お怒りの声をいただいている。吸う人も吸わない人も気持ちよく生活ができるよう、市が強いリーダーシップを執る必要性を感じるが見解を伺う。 その他の議員の一般質問についても、見出しが掲載されていますのでぜひ武蔵野市議会ホームページをご覧ください。

活動報告

今回の一般質問を振り返って|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 12月5日に一般質問をしました。今回のテーマは3つです。 ①持続可能な「支え合いのまちづくり」実現のための人材の考え方について ②ICT活用や広報力向上の取り組みについて ③投票率向上の取り組みについて まず、①持続可能な「支え合いのまちづくり」実現のための人材の考え方については、今年市議会で特に話題になったと感じた「人材不足」や「待遇改善」についての検討を後押しするべく、第一テーマとして取り上げました。民間同様、公務員の分野においても人が足りないということが大きな問題となっています。 どうしても人対人の業務が多く、でもだからこそやりがいも大きい仕事であると思います。一方でカスタマーハラスメントについて今回別の議員が質疑していましたが、大変なことが多いというのも事実です。 武蔵野市が目指してきた「まちぐるみの支え合い」というキーワードを出しながら、熱意ある方が集まってくださるよう、より一層の工夫について市長とディスカッションすることができました。 武蔵野市のYoutubeで配信されている、学校用務員の方々の合同研修動画や、職員の方々による武蔵野市で働く理由紹介動画など、例に出させていただきましたので、ぜひあわせてご覧ください。 https://youtube.com/@citymusashino?si=aRYv30cmUBw7kGzV ②ICT活用や広報力向上の取り組みについてでは、広報戦略アドバイザーが就任されたことを受けて、これまで以上のブラッシュアップが進んでいるはずと期待を込めて質問しました。 特にホームページの階層がわかりにくい問題については、すぐにできることから始めてほしいと要望し、また市民意見交換会の告知についても十分な余裕や告知の工夫などをお願いしました。 今もこどもプランや長期計画関連のパブリックコメントが募集中、また自転車利用のアンケートも実施されています。ぜひご参加ください。 https://www.city.musashino.lg.jp/shiseijoho/ikenboshu_enquete/index.html 最後に③投票率向上の取り組みについてでは、先日の都議補選の投票率が39%と低かったことから、来年の各種選挙に向けて振り返りを求めました。期日前投票は前回とさほど変わらなかったものの、当日の投票が前回日で65%と大幅に下がったことがわかり、その原因分析もお願いしました。 来年に向けての新たな取り組みとしては、不在者投票のオンライン請求、ユニボイスの導入を検討されているとのこと。ニーズを感じながら新たな取り組みを取り入れようとしてくださっているのがわかり、この数年だけでも前進が見えています。 また、投票用紙をSNSにアップする事象が増えてきていることについても懸念を伝えました。主権者教育などを通して、秘密投票の意味なども含めて伝わると良いと思っています。 以上、今回も質疑の中でほとんどのものを前向きに捉えていただけたと感じました。激しい変化の時代の中で、スピーディーに取り組んでいただくことを願い、さらなる後押しをしていきたいと思います。 後日動画もアップされますので、ぜひご覧ください。 https://musashino-city.stream.jfit.co.jp/ 当日の読み原稿はこちらから。 https://www.honda-natsuho.info/activity-report/2147/

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「支え合いのまちづくりを持続可能にするために」質問原稿|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 2024年第4回定例会でも、一般質問を行いました。まずはその読み原稿を掲載します。今回はいつもより1000字ほど少ない5000字程度でしたが、ゆっくり読んだのでちょうどいい時間配分になりました。 以下原稿です。 2024年が終わろうとしています。皆さんはどんな1年だったでしょうか。武蔵野市政にとっては、とにかく選挙選挙の1年であったなぁと振り返っています。選挙があると、政策議論が活発化し、進むものは一気に進む、一方で進まないもの、やらなくなってしまうものもあります。 ただそうした各論的な部分での変化はあるにしても、武蔵野市の計画行政における軸足、長い時間をかけて築いてきた総論的な文化においては、どっしりとしたものがあり、脈々と繋がっている、それが豊かさに繋がっているのだろうという実感を私自身も持てるようになってきました。 もちろんそれに甘えていてはいけないわけで、今回はそんな危機感を持ちながらのテーマとなっています。 1. 持続可能な「支え合いのまちづくり」実現のための人材の考え方について 11月30日、武蔵境のスイングホールをいっぱいに使ってひらかれたケアリンピック武蔵野2024に伺いました。大変多くの方で賑わっていて、途中からはホールに入るのも難しいくらいでした。来年はもっと広いところでやることになるのではないかなど勝手に拡大の想像をしています。 このケアリンピック武蔵野は、介護や看護に従事する方々の取り組みを知って功績を讃えたり、そのノウハウを皆で共有したりするイベントですが、その大きな目的は「まちぐるみの支え合いの仕組みづくり」とされています。 まちぐるみの支え合いという言葉は、武蔵野市のさまざまな計画、取り組みにおいて出てくるキーワードです。市のホームページでも検索するとたくさんのページがヒットしますし、Google検索でも調べてみると、武蔵野市の情報ばかりが並んでいます。 そもそもこのまちぐるみの支え合いというのは、地域包括ケアシステムを意味していると以前に説明を受けました。地域包括ケアシステムというのを身近で親しみやすくした表現であると伺っています。 地域包括ケアシステムについて厚労省の資料を調べますと、団塊の世代が75歳以上となる2025年をめどに、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していきますとあります。 また続いて、地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要ですと書かれています。 2025年、もう来月からです。ケアリンピック武蔵野が始まったのが2015年かと思います、早10年です。武蔵野市の地域包括ケアシステム構築は間に合ったのか、どうなのでしょうか。 と思うとともに、私自身はこの武蔵野市の言うまちぐるみの支え合いというのは、地域包括ケアシステムよりもさらに広いイメージとして構築されてきたのではないかと感じています。 重度な要介護状態になっても住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的にというそれだけのイメージではないと思うのですが、皆さんはどう感じるでしょうか。 こどもも大人も関係なく、多様な状態にあるそれぞれの人、市民に対して、きめ細やかなアプローチを目指す。これが地域の自主性、主体性に基づいた、地域の特性に応じた構築となったということなのかもしれませんが、どうでしょうか。 一方、そうした素晴らしい理想を掲げる中でも、課題は常に変化し、山積しています。特に今年、大きなテーマとなったのは人材についてではないでしょうか。少子高齢化の波が、武蔵野市にも押し寄せているということです。 まちぐるみの支え合いを持続可能なものにするためには、人が必要です。人対人、これが一番大変で、それでいて代替することができないと私は確信しています。早期に手を打っていかないといけないと思いましたので、前回の一般質問と似ているところもありますが続けて扱うことにしました。それでは具体的な質問です。 (1) 武蔵野市職員における欠員状況について子ども家庭支援センターの相談件数が減少していることについて、先の文教委員会で質問したところ、欠員が生じており、相談体制が整っていない状態がわかりました。同様に欠員が生じている状況が武蔵野市職員の人員配置において、どの程度起きているのか、人数や、長期か短期かといった期間等含めて具体的に伺います。 こうしたマンパワーで行っている業務がとても多いのが行政分野の仕事と思います。全てを機械に替えることはできません。ニーズが多様化、複雑化している中で、人材の確保は喫緊の課題です。すでに近くで奪い合いが起きていることも、今年議会でよく話題になりました。 そうしたことを受けて、(2) 採用の方向性について採用力の強化、待遇改善に向けても、正規職員としての採用が求められる流れがあると感じますが、市としてどのような方向性を考えていますか。また具体的に動きのある職種について等詳細を伺います。 (3) 担い手不足への新たな一手について地域の力を発揮するためには、シルバー人材センターのみならず、全世代参加型の新たな仕組みの構築が必要と考えます。特に若い世代が公共サービスの担い手、補完する力となれるよう、行政版「すきまアルバイト紹介」のような取り組みを検討してはどうでしょうか。今後の可能性を伺います。 シルバー人材センターにとどまらない施策については、この間の二次調整計画の議論の中でも、何度か提案をさせていただいたと思います。少し調べますと、民間のアルバイト紹介事業をやっているところが、岐阜県下呂市と協定を結び展開しているというのもあったのですが、こちらはどちらかというというと行政の仕事というよりは、農業などの産業振興分野などにおける人材不足を解消することが主な目的であり、移住や定住についての取り組みとも連動しているようでしたので、武蔵野市の状況とは少々異なるなと感じました。 どちらかといえばやはりシルバー人材センターの若者版であったり、武蔵野プロボノプロジェクトの有償版であったり、市民社協で取り組まれているボランティアコーディネートの有償版であったりといったようなイメージで、今の取り組みをさらに拡大、整理をしていけば良いと考えています。こうした取り組みを根付かせていくことが、武蔵野市の風土「まちぐるみの支え合い」という理想像にも合っていると思います。ご見解を伺います。 2. ICT 活用や広報力向上の取り組みについて 毎度取り上げているテーマですが、実は先日、議会広報委員会としても広報戦略アドバイザーに面談いただく機会があり、大変有意義な時間を過ごさせていただきましたことを御礼申し上げたいと思います。 市議会で発行しております議会だよりについて、これまで長きにわたりリニューアルの検討が進められてきましたが、最終局面の段階で広報戦略アドバイザーが就任されたこともあって、最後の仕上げのところでお話を伺うことができました。庁内の皆さんもこんなふうにアドバイスをいただいているのだなと身をもって知ることができ、それも合わせてとても良かったなと思っています。そうした実体験も踏まえての質問です。 (1) 新たな取り組みの成果について質問/今年度は市民の声を聴くためのアプリケーション・システムの導入が相次ぎました。現段階での成果や検証状況を伺います。 長期計画や教育計画の策定プロセスにおいて、AIファシリテーターを活用したオンラインディスカッションサービスが、また吉祥寺のまちづくりを考えるプロジェクトの一環として地域共助デジタルプラットフォームアプリが試行的に導入されました。また、少し毛色は違いますが、武蔵野プロボノプロジェクト(むさぼの)においてはオンラインプラットフォームシステムが利用され、業務の見える化、繋がりを生む取り組みになったと思います。これらの成果はどうだったでしょうか。 もちろん年度途中ですので、まだ分析はこれからというのもわかりますが、例えば今回子どもプラン武蔵野の中間まとめ意見募集や、自転車等総合計画改定に役立てるための自転車利用に関するアンケートにおいても、このようなツールは使用されていません。せっかく試行的導入をしたのに、なぜなのかと気になっています。この辺りも含めて、どういうお考えなのか教えていただきたいと思います。 (2) ホームページリニューアルの成果について 質問/前回のリニューアル時に見直されなかった階層の課題について、広報戦略アドバイザーに意見を聞いているかを伺います。また、今後の対応についても伺います。 こちらはこれまでにも何度も質疑してきたことですが、広報戦略アドバイザーが就任されましたので、推し進めていただきたく再度質問しました。ほしい情報に辿り着くまでに、何回クリックしなければならないのかということです。情報の探しやすさについて、ずっと課題を抱えているホームページだと思います。 また、階層の課題と言いつつも、もっと簡単に解消できることもあります。最近の例で言えば、パブリックコメントのページから情報を見ようと入りますと、子どもプランの中間まとめの意見募集をやっているんだなとクリックするものの、そこにはパブリックコメントの情報しかありません。市民意見交換会の情報は、関連リンクからさらに飛んでいかないと知ることができないのです。 パブリックコメントのページには意見交換会という文字自体ないので、関連情報リンクを押すという行動を取っていただかないと見つかりません。そもそもセットの取り組みとすれば一緒に掲載してもいいかもしれませんし、あるいは関連情報リンクの上に市民意見交換会の情報はこちらといった文字を付け足すだけで済む話です。これは階層を見直すまでの話でもなく、動線を考えたページづくりをすればいいので、すぐにできることだと思います。 利用者目線でのサイト構築は市民の利便性向上というだけでなく、広報公聴のためにも重要な取り組みです。広報戦略アドバイザーの就任を機に、早急に見直していただきたいと思いますがいかがでしょうか。 (3) 意見募集の工夫について質問/パブリックコメントや市民意見交換会などのスケジュールについて、業務効率の側面もあるとは思いますが、効果的な広報の実施等を鑑みれば、期間の設定が短いと感じます。設定の基準はあるのか、考え方や課題、方向性を伺います。 こちらもこれまで取り上げてきたテーマですが、大きく見直しをしていく必要があると感じ、質問します。イベントなどのPRにおいても、さまざまな手法がありますが、告知の期間については、最初が45日前、それから30日前、20、15、10…というように徐々に間を詰めてお知らせをしていくというのがポイントと言われることがあります。 どこまでやるかはもちろんコストパフォーマンスだとは思いますが、このやり方が示しているのはやはりお知らせが必要な方に届くまでには、1ヶ月ほどの時間が必要であるということだと思います。 パブリックコメントについてはだいたい1ヶ月ほどあるものもありますが、特に気になっているのは市民意見交換会です。どうしても議会日程に引っ張られるところがあると感じており、議会でお知らせをして、この週末に意見交換会が開かれますといったような直近のスケジュール感で設定されているものも多々あるのではないでしょうか。 業務の都合で致し方ないというのも理解はしているのですが、やはり必要な方に情報を届けるという視点でいくと、抜本的に大きくやり方を変えないといけないのではないかと思っています。いかがでしょうか。 3. 投票率向上の取り組みについて この1年、武蔵野市では選挙が続きました。市民の方も、そして選挙管理委員会など選挙に携わった方々も大変お疲れさまでした。選挙は価値観のぶつかり合いであり、非常に大きなエネルギーを感じるもので、近くにいるとちょっと疲れるなと思うところもあるのですが、それでもこの議論の中で、このまちが、暮らしがより良くなる可能性を実感することができ、市民の中でも問題意識の共有がなされる機会にもなるものと前向きに捉えています。 少し間が空いてまた来年も初夏に選挙が予定されていますので、このタイミングで一定の振り返りを行いたく以下質問します。 (1) 今回の都議補選の投票率について、世代別の結果を含めて市の分析を伺います。(2) 来年の都議選等各種選挙に向けての、新たな取り組みの方向性を伺います。(3) 投票所での撮影風景が SNS で問題になっています。市の見解や対策を伺います。これは投票用紙を撮影してSNSにアップしたりしているもののことです。投票所内での撮影は禁止ですという張り紙があることは認識しているのですが、それでもこのような状況にあることを懸念しての質問といたしました。 以上、よろしくお願いいたします。

お知らせ

「支え合いのまちづくりを持続可能にするために」一般質問します|お知らせ

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 2024年12月の議会(第4回定例会)が4日から始まります。最初の3日間は一般質問といって、議員がそれぞれの関心事や市民からの相談などをもとに、自由に質問を組み立てて市長などと議論します。 私の今回のテーマは「支え合いのまちづくりを持続可能にするために」などについて。 以下は質問の通告といって、事前に市へ送付したものです。当日はこれをもとに演説のような形で登壇し、質疑を展開します。 持続可能な「支え合いのまちづくり」実現のための人材の考え方について  (1)武蔵野市職員における欠員状況について 子ども家庭支援センターの相談件数が減少していることについて、先の文教委員会で質問したところ、欠員が生じており、相談体制が整っていない状態がわかった。同様に欠員が生じている状況が武蔵野市職員の人員配置において、どの程度起きているのか、人数や、長期か短期かといった期間等含めて具体的に伺う。  (2)採用の方向性について 採用力の強化、待遇改善に向けても、正規職員としての採用が求められる流れがあると感じるが、市としてどのような方向性を考えているか。また具体的に動きのある職種について等詳細を伺う。  (3)担い手不足への新たな一手について 地域の力を発揮するためには、シルバー人材センターのみならず、全世代参加型の新たな仕組みの構築が必要と考える。特に若い世代が公共サービスの担い手、補完する力となれるよう、行政版「すきまアルバイト紹介」のような取り組みを検討してはどうか。今後の可能性を伺う。  ICT活用や広報力向上の取り組みについて  (1)新たな取り組みの成果について 今年度は市民の声を聴くためのアプリケーション・システムの導入が相次いだ。現段階での成果や検証状況を伺う。  (2)ホームページリニューアルの成果について 前回のリニューアル時に見直されなかった階層の課題について、広報アドバイザーに意見を聞いているかを伺う。また、今後の対応についても伺う。  (3)意見募集の工夫について パブリックコメントや市民意見交換会などのスケジュールについて、業務効率の側面もあるとは思うが、効果的な広報の実施等を鑑みれば、期間の設定が短いと感じる。設定の基準はあるのか、考え方や課題、方向性を伺う。  投票率向上の取り組みについて  (1)今回の都議補選の投票率について、世代別の結果を含めて市の分析を伺う。  (2)来年の都議選等各種選挙に向けての、新たな取り組みの方向性を伺う。  (3)投票所での撮影風景がSNSで問題になっている。市の見解や対策を伺う。  以上が質問となります。私は15番目の登壇のため、5日夕方以降か6日午前中の予定です。ぜひ中継などご覧ください。 ▼武蔵野市議会「第4回定例会を開催します」https://www.city.musashino.lg.jp/shigikai/kaigi/1001139.html ▼一般質問の登壇順とテーマhttps://www.city.musashino.lg.jp/shigikai/shitsumon/ippan/1046471.html

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こども関連コメントまとめ(一般質問)|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。3日間にわたる、議員からの一般質問が終わりました。 一般質問は議員それぞれの興味関心が濃く出るものなので、他の議員の話を聞いているのも非常に興味深いのですが、中でもこども子育て関連の市のコメントだけをピックアップしてみたのでぜひざっとチェックしたい方はご覧ください。 ▼母子手帳の電子化について・デジタル庁のほうで各自治体が利用する子育てアプリとマイナポータルとの連携含めて検討されていることは把握している・むさしのすくすくナビはアプリでなくWEBサイトであるため、現状どこまで連携できるかはまだわからない※三鷹市では母子手帳アプリを導入している ▼弱視や吃音について・3歳児健診など早期発見、早期治療に取り組んでいる・ことばの欄にまるがついている場合に具体的な聞き取りを行なっている、吃音という具体的なワードを入れられるかどうかについては前向きに検討する ▼通学時の荷物重量について・子ども議会でも出たので校長会でも話をしている・置き勉はかなりやっているはず・ロッカーサイズや冷水機は建て替えのところからで考えている・タブレットをこれから更新で調達するのでその際も軽量は考えたい ▼学童の弁当配食について・現在試行中のため、ある程度取りまとめてから議会に報告する予定・今夏は全体で合わせて5社の事業者利用があった・経済的な支援が必要な家庭に対し、弁当配食における支援の必要性については別途検討していく ▼むさしのジャンボリーが熊出没で中止となったことについて・中止の判断が遅くなったという認識は持っている・来年度の開催に向けて入念な準備を進める ▼不登校特例校について・統廃合の検討もこれからのため、施設整備など現時点では課題が多いと考えている・不登校の子どもの数は市内で300名を超えている状況・フリースクールの状況についてはすべては把握していない、インターネットで調査はしているが市としての把握は今後していきたいと考えている

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一般質問原稿(2024年9月)|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今回の定例会でも一般質問を行いました。 (一般質問:議員それぞれが自分の関心あるテーマなどを質問としてまとめて事前に通告し、本会議にて質疑を行うもの) ひとつ前の記事では質問項目について掲載しましたが、当日の読み原稿をそのまま掲載します。読みながら多少の修正を加えていることをご了承ください。 ▼以下読み原稿です ワクワクはたらくの本多夏帆です。ようやく暑さも和らいできたかというところで、今月は市内各所で秋のお祭りも多数開催されますね。この時期になってくるともう年末、年度末を意識し始めるのは私だけではないと思います。この3ヶ月ごとの定例会というのを考えても、たった3ヶ月でもとにかくいろいろなことが起きるなと。ものすごい早さで社会が動いているように感じます。 今回はそうした社会の変化、価値観の変化についてもっと議論したい、議論が必要だという想いで構成をしてきました。他の議員からもかなり近いお話が今回多数出ていると感じていますので、ぜひ一緒に考えていただければ幸いです。 1 地域の担い手不足という課題に対する取組の方向性について 今回の背景は、お金を稼ぐことは悪いことなのか?正当な対価とはなんなのか?という問いです。 先日市民からあったお話です。コミセンを借りようと思ったが、人によって営利だからだめ、非営利だから良いと毎回違うことを案内されもう疲れてしまったとのことでした。市民のさまざまな活動においても、営利の側面、非営利の側面が織り混ざったものは多数あると思います。誰がどう判断しているのでしょうか。 そもそも、営利と非営利という言葉を調べると、利益を追求するかしないかということになります。営利団体なら利益の分配があり、非営利団体では分配がない。 取り組みとしていくら社会的に良いと言われることをやっていたとしても、公共にかかわったとき、営利団体だからだめですと言われることがある。何がだめなんでしょうか。私自身もいろいろ言われてよくわからなくなっているひとりです。 営利と非営利という考え方にはグラデーションがあり、団体の取り組みにおいても営利と非営利が共存しているケースもあるわけで、なぜこうも営利だから、非営利だからとバッサリ区分けをする世の中なのかわからないと常に思っています。しかも先程のコミセンの運用においては、判断基準も個人によってバラバラということになります。本来的にはやっている内容、活動の方で区分けをしないといけないのではないかという問題提起です。 そしてまた営利だからだめと言うことではなくて、例えばこれはコミセンに限った話ではありませんが、公共施設において利用料を分けるといったやり方で営利と非営利を共存させることが可能な場合もあるかと思います。 私が議員になって初めての一般質問で、エコreゾートに災害時のことを考えてWi-Fiをつけてテレワークできるようにしたら職住近接も促進されて地域防災にもコミュニティにも良いのではないかと言ったことがありますが、その時もテレワークは営利目的だからだめと言われたことを覚えています。なんでだめなのか、いまだにわかりません。じゃあその人がNPO法人に勤めていたらテレワークしていてもいいということなのでしょうかと、よくわからないことを考えてしまいます。 フラッと立ち寄れる公共施設を増やそうと言っているさなか、市民がそこでテレワークをするのはだめなのでしょうか。民業圧迫とのラインはあるとは思いますが、そこは工夫、バランスを取るにしても、公共施設の利用の考え方として社会の変化、ライフスタイルの変化に追いついていないと思います。 そして以前の一般質問で、福祉とはなんなのかということについても取り上げたことがあります。福も祉もどちらもしあわせの意味で、その幅はとても広いよねという話でした。福祉サービスを行う営利事業者は多数いるわけですが、それについては公共性の高いものとしていわゆる非営利のようになんとなく扱っているところがありませんか。 エッセンシャルワーカーという言葉も、コロナ禍でよく聞かれるようになりました。日常生活を送るうえでなくてはならない仕事に従事する人という意味ですが、日常生活を送るうえでなくてはならない仕事というのはいったいどこからどこまでなのでしょうか。 コロナ禍でのさまざまな事業者向け支援金制度においても、職業に貴賎なしということがキーワードになるほど、この辺りの整理の難しさ、私たちの中にある感情の部分、なんとなく否定したり、ネガティブな目で見たりすることがあるというのが、浮き彫りになったと感じています。 このように私が政治に携わるようになってから、この場でたくさんの価値観に触れてきました。なんでも区切ろうとする考え方があります。制度設計上必要だという側面があることもわかりますが、そこからこぼれる人たちが必ず出てきます。その基準に納得感があるか。なぜそこに線を引くのかわからない、市民を含めて認識の共有はされているのか、根拠はどこにあるのか、こうした疑問が出てきます。 そしてこれは、時代の変化とともに本当は変わっていかなくてはならないのに、制度設計をした当初からずっと変わらないということも多いです。過去の経緯を守ろうという方が強くなってしまい、今の価値観に合わない制度を無理やり続けてしまうということです。 武蔵野市のことに話を戻すと、今回、市長公約にあった「就労を含む高齢者の社会参加の支援」が議論されています。これについては先日、第六期調整計画・第二次調整計画策定のプロセスの中で、なぜ高齢者だけなのかということについて問題提起をさせていただきました。高齢者の社会参加を議論するのはもちろん構わないのですが、なぜそこだけ就労を含めてなのかということです。 少なくとも、第六期長期計画・調整計画の中でも、担い手不足についての記述は十数回にわたっています。市民参加が求められているのは高齢者だけでなく、子どもから大人まである意味で全世代においてです。どの世代もまちにとっては当事者なわけですから、市民参加は全世代ということは当然のことです。 また、所得を増やすという点においては、いま働く世代の所得をどうやって増やしていくのかということも、これは国政において大きな課題として議論されていると思います。 所得制限という制度設計における考え方が、変わってきているのもひとつです。この4月から武蔵野市でも子どもの補装具費支給制度において所得制限が撤廃されました。10月からは国全体で児童手当制度での所得制限が撤廃されます。子どもを権利の主体として捉えるということに加えて、所得を増やしていこうという考え方が国全体に広まってきた変化だと思います。 所得制限によってお金を稼ぐことを控えるという、よくわからない施策になっていたわけです。経済成長を阻害するような設定だったとも思えてしまいます。こうした所得を増やすというのは国策として推し進める必要があり、全世代において施策を強化していく必要があるものと考えます。 市にシルバー人材センターを置かなくてはならないのは、法律で定められているとのことでした。昭和61年、1986年に施工された、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律によるものです。これ自体はこれまでの時代の経過の中で、国策として行われてきたものと思います。それを無くそうと言うつもりもありません。 が、武蔵野市としてもっと先を行くことはできないのでしょうか?全世代の市民参加を目指すにあたって、どのようなものに対しては対価のお支払いをするのか、そしてその対価とはいったいどれくらいのものなのか、何をお支払いするのか、きちんと議論したことはないのではないかと思っています。そうした議論の場を作りませんか? 今回別の議員からも、コミセンの窓口業務の報酬について、金額が低すぎるのではないかという意見があったと思います。妥当な金額を検討するという答弁がありました。テンミリオンハウスの運営費については物価高騰にともなう補助金を継続してという答弁がありました。物価高騰はどこも受けている話です。なぜこの金額なのか、というどの分野においてもその根拠はどこにあるのでしょうか。 一方で例えばこのコミセンの窓口業務については報酬が出ているわけですが、今回出てきた武蔵野プロボノプロジェクト(むさぼの)においては、特別なスキルを提供してもらうのにもかかわらず対価はお支払いしないのでしょうか。 プロボノというのは確かに、各分野の専門のスキルを持つ人がその知識やスキルを無償提供して社会貢献するもののことで、海外では弁護士が無料相談を受けるというのがプロボノの主流だそうです。ちなみにプロボノのプロというのはプロかアマチュアかを指す時のプロという意味ではなく、ラテン語の「公共性のために」という意味なので、そこは捉え方を間違えないようにしていただきたいのですが、武蔵野市としてそういった専門分野のスキル提供に対し、対価は支払わないという姿勢でやっていくということなのでしょうか。また、対価を支払わないことによるリスクは考えているでしょうか。 今回、プロボノで募集されているのがコミセンのサイトリニューアルへの助言をというものになっていて、窓口業務については改善をという話が出ているのに、その中でサイトリニューアルの専門的アドバイスについては無償でということになっているのが、頭の中でどうしても繋がりません。 この正当な対価というものの考え方について、私はこの国全体での、国民性と言いますか、非常に難しい価値観の部分であるとも感じています。これくらいもらって当たり前だ、いやいやボランティア精神でやるべきだ、好き好んでやっているのだからいいじゃないか、いやいややらされているのが実態、とまぁ意見や感想もバラバラなことでしょう。 しかしこの対価の支払いというのも、市政において言えば当然原資は税金なわけですから、無償か有償か、支払うものには支払う姿勢だがそれはどんなものなのか、どれくらいなのか、例えばお金やポイントなど何を対価にするのか、きちんと整理して考えていかないと、活動の維持、そして質の担保を行なっていくことはどんどん難しくなると思います。 他の自治体では、有償ボランティアの枠組みの中でも、最低賃金より高い金額を設定し、一方で扶養の範囲におさまる総量を年間で設定して、こどもたちの居場所を運営するスタッフをしっかりと集めているという話を聞きました。担い手不足は武蔵野市だけの問題ではありません。戦略的に取り組んでいかなくては、せっかく育まれてきた武蔵野市のさまざまな活動のノウハウも、引き継いでいけなくなってしまうのではないでしょうか。 淘汰されるものは淘汰されていく、これは民間で言う、営利事業における常です。しかし税金が投入されているものについてはどうでしょうか。自然と淘汰されるという民間の原理ではないところにあるわけですが、だからこそそこにはきちんとした根拠が必要だと思います。私自身もなんでも支払いが必要と考えているわけではありません。価値観によるところが大きいからこそ、議論が必要ということです。以下まとめて4点質問します。 (1)第六期長期計画・調整計画において十数回に渡って「担い手」についての記載がある。これに対する市長の見解を伺います。(2)第六期長期計画・調整計画における「就労を含めた高齢者の社会参加の支援」について、市長としてどのような課題意識を持っているか伺います。(3)武蔵野プロボノプロジェクト(むさぼの)について、取り組みを行うこととなった経緯、目指す成果や今後の方向性を伺います。(4)ボランティア、有償ボランティア、プロボノ、雇用、委託等、市と人材とは多様なかかわり方がある。これについて庁内でどのような整理をしているか、基準や考え方、今後の方向性を伺います。 2 子ども議会で出た意見や要望を取り入れることについて 8月に武蔵野市議会初となる、子ども議会が開催されました。今回多くの議員がその内容を取り上げていると思います。ハッとさせられる意見や、やっぱり現場でもそうなのかといった気づきも多く、リアルな提案に心動かされた人も多かったのではないでしょうか。他の議員とも重なりますが、私の視点も加えながら質問したいと思います。 まず、通学時の荷物についてです。これは過去にも質疑をさせていただいたことがあり、その際にも文科省の事務連絡をもとに各校へ指導を行なっているという説明がありました。今回私自身の息子も市立小学校へ入学し、日々の現実も目の当たりにしております。そこで、(1)市立小中学校における新学期の登校日や普段の通学時の荷物重量の実態と改善状況を伺います。 他の議員からも同様の意見が出ていたと思いますが、基本的にはこの実態を把握するということがやはり重要かと思っております。実際にどれくらいのものを持ち歩いているのか、指標がないのでとりあえずこれくらいというようなことになっているのではないでしょうか。精神的なストレスもそうですし、健康を損なわないようにすることが一番です。 次にタブレットです。利用頻度や活用方法についてさまざま意見が出される中、現在意見募集が行われている第四期学校教育計画中間まとめにも、その証拠となるアンケート結果が掲載されています。小学生はたくさん使っているのに、中学生になるとその数値がガクンと落ちるというものですね。 すなわちそれにより、中学生としてはなぜ今まで使っていたのに使って学べないのか、将来のスキルに向けての不安といったことが出てくる。データの裏付けのもとに現場の子どもの意見がリアルに伝わる機会となりました。これを受けまして、(2)市立小中学校でタブレット利用の頻度や質に違いがあることについての実態と課題、スピード感を持った改善の取り組みについて伺います。 また、息子が今年入学したと言いましたが、1学期のタブレット配布はなく、夏休み前にマニュアルのみが配布され、2学期以降のどこかでタブレットが配布されるようだという状況がわかっています。これについては1学期から配布してほしかったという思いは実際全くなく、これまでどうしていたのかわかりませんが、1年生という慣れない新生活の中で、さらに慣れないタブレットというものまで導入する必要はおそらくないだろうなという実感があります。 現在、次のタブレット調達に向けて議論がなされていると思いますが、必要台数や学年ごとに必要な仕様の検討にあたっても、ぜひ参考にしていただきたいと思う次第です。なお、3年生からが持ち帰りとなっていたかと思いますが、2年生でも持ち帰りになっているという話を聞いております。 これは先ほどの荷物の重さについての懸念として市民からの声がありましたが、この辺りも当初のルールから各校でさまざま運用が変わってきているのか、こちらとしては実態把握ができていない状況です。どういう状況になっているのか、きちんとした情報のもとに今後の議論がなされることを望みます。 次にALTや学校を超えた交流についてです。ALTの方による学習は語学力の向上だけでなく、世界の文化を知るとてもいい機会になっていることが、今回の中学生の提案の中でよく感じることができました。市内にいるALTの先生皆と会って話してみたらどんな感じなんだろうと、ワクワクするのも想像できます。また、学校を超えた交流についても要望が多数あり、学区を超えた繋がりがもたらすものを考えてみると、これもいろいろな可能性がありそうだなぁとイメージが膨らみます。 昨今の情報社会というのもあるのかもしれませんが、住んでいる、目の前の世界だけでなく、距離や時間、言語を超えてたくさんの繋がりが生み出されること自体が当たり前の世代になっているのだと思います。捉えている世界が私たちに比べてもっともっと広いのだと思います。そこで、(3)ALTの固定化を解消するための取り組みや他校で授業を受けるといった斬新なアイデアが提案されました。オンライン活用を含めたスピーディーな取り組みを求めるが見解を伺います。 さまざま子どもたちの要望から私の視点を取り混ぜながら、提案へ繋げさせていただきました。施策を具体化していくためには、どこか形として盛り込める先はないかと考えましたが、ちょうど今意見募集を行っていることを踏まえて4点目の質問です。(4)上記のような、子ども議会で出た具体的な意見や要望について、現在策定中の第四期武蔵野市学校教育計画の議論に取り入れてほしいと考えるが見解を伺います。 では最後に、3 広報やDX等過去取り上げたテーマや市民からの相談事項についてです。 (1)広報戦略アドバイザーが決定された。戦略的な広報の実現に向け、現在取り組んでいることを伺います。今回別の議員からも質疑がありました。私自身以前に広報専門の方をぜひと提案したので、今回のことはとても嬉しく思っています。まだ始まったばかりなので、状況の確認レベルにはなりますが、質問いたしました。 (2)今夏は特に地震について話題となることが多かったです。台風でもこの辺りは今回そこまで酷くなかったかもしれませんが、備えあれば憂いなしと思ってできることに取り組んでいくものと思います。地震の報道の中でタイムリーに、武蔵野市は今年始めた家具転倒防止金具等購入費補助事業があり、注目もされたのではないかなと思っていますが、この事業につき、現在の申請状況と今後の広報戦略等を伺います。 (3)市民参加についてアプリやシステムの導入が続いています。今月の市報では地域共助デジタルプラットフォームアプリcommon、第六期長期計画・第二次調整計画や第四期学校教育計画の意見募集に使われているオンラインディスカッションサービスDーAgree、そして武蔵野プロボノプロジェクトむさぼのではGRANTというシステムが導入されています。 今ここにいる皆さんは今お伝えした3つ、ひらいてみましたか?私ですらというのもなんですが、だんだんついていけなくなる感覚があります。とはいえチャレンジの気持ちを持って、まずはやってみようと思っているわけですが、こうした取り組みは使いこなせる、ちゃんと市民に使ってもらえるように広げていかないと、とてももったいないと思うわけです。この辺りはどう戦略的に運用していくのか、お試しで終わらないためにも質問しますが、各分野でのこうした取り組みとCIO・CIO補佐官とのかかわりについて伺います。 (再質問ー市民参加の方法を一覧でまとめたページを作ったらどうか?現状市民参加はイベントと並列になっており、パブリックコメント、市長への手紙だけがボタンになっていて、他の市民参加の方法がわからない)(CIO補佐官と広報戦略アドバイザーの対談などはしないのか、親和性高いと思うが) (4)催眠商法についての相談がありました。近所で行われているのではないか、毎日たくさんの高齢者が中に入って長時間出てこない様子で、もう見ていられないとのことです。非常に難しい問題であると思います。市のホームページでも注意喚起がされていることを確認していますが、おそらくホームページを見るような世代の方々なのか、疑問もあります。市内の状況や相談体制、取り組み等を伺います。

活動報告

市議会定例会がはじまりました(2024年9月)|武蔵野市議会レポート

武蔵野市議会定例会が始まりました。今回は2024年の第3回定例会ということで、決算特別委員会を含むまるまるひと月の議会です(2024年9月3日〜9月30日)。定例会は年に4回行われます。 流れとしては大きく3つです。 ①議員からの一般質問(3日〜5日) ②市からの議案と市民からの陳情審議(8日〜18日) ③2023年度の決算審議(18日〜30日) 初日の今日は9名の議員からの多様な質疑が行われました。私の一般質問は19番目のため、9月5日の予定です。今回の内容は「担い手不足への取組の方向性や子ども議会で出た要望を取り入れること等について」と題し、以下を質問趣旨として通告しています。ぜひ中継などご覧ください。 ▼一般質問通告内容 1 地域の担い手不足という課題に対する取組の方向性について (1)第六期長期計画・調整計画において十数回に渡って「担い手」についての記載がある。これに対する市長の見解を伺う。 (2)第六期長期計画・調整計画における「就労を含めた高齢者の社会参加の支援」について、市長としてどのような課題意識を持っているか伺う。 (3)武蔵野プロボノプロジェクト(むさぼの)について、取り組みを行うこととなった経緯、目指す成果や今後の方向性を伺う。 (4)ボランティア、有償ボランティア、プロボノ、雇用、委託等、市と人材とは多様なかかわり方がある。これについて庁内でどのような整理をしているか、基準や考え方、今後の方向性を伺う。 2 子ども議会で出た意見や要望を取り入れることについて (1)市立小中学校における新学期の登校日や普段の通学時の荷物重量の実態と改善状況を伺う。 (2)市立小中学校でタブレット利用の頻度や質に違いがあることについての実態と課題、スピード感を持った改善の取り組みについて伺う。 (3)ALTの固定化を解消するための取り組みや他校で授業を受けるといった斬新なアイデアが提案された。オンライン活用を含めたスピーディーな取り組みを求めるが見解を伺う。 (4)上記のような、子ども議会で出た具体的な意見や要望について、現在策定中の第四期武蔵野市学校教育計画の議論に取り入れてほしいと考えるが見解を伺う。 3 広報やDX等過去取り上げたテーマや市民からの相談事項について (1)広報戦略アドバイザーが決定された。戦略的な広報の実現に向け、現在取り組んでいることを伺う。 (2)今夏は特に地震について話題となることが多かった。家具転倒防止金具等購入費補助事業につき、現在の申請状況と今後の広報戦略等を伺う。 (3)市民参加についてアプリやシステムの導入が続いている。各分野でのこうした取り組みとCIO・CIO補佐官とのかかわりについて伺う。 (4)催眠商法についての相談があった。市のホームページでも注意喚起がされていることを確認している。市内の状況や相談体制、取り組み等を伺う。 [関連の武蔵野市ホームページリンク集] ・市長公約実現に向けて議論されている計画策定について https://www.city.musashino.lg.jp/shiseijoho/shisaku_keikaku/sogoseisakubu_shisaku_keikaku/chokikeikaku/1047890/index.html ・武蔵野プロボノプロジェクト むさぼの https://www.city.musashino.lg.jp/heiwa_bunka_sports/shiminkatsudo/1048096/index.html ・第四期学校教育計画 中間まとめに対する意見募集 https://www.city.musashino.lg.jp/shiseijoho/ikenboshu_enquete/public_comment/1048195.html ・広報戦略アドバイザーについて https://www.city.musashino.lg.jp/shiseijoho/koho/pressrelease/1046097/1047921/1048128.html ・家具転倒防止対策補助について https://www.city.musashino.lg.jp/kurashi_tetsuzuki/bosai_anzen/bosai_anzen_center_web/jishintaisaku/1046773.html ・地域共助デジタルプラットフォームアプリcommon https://www.city.musashino.lg.jp/shiseijoho/shisaku_keikaku/sogoseisakubu_shisaku_keikaku/1048268/index.html ・オンラインディスカッションサービスDーAgree https://www.city.musashino.lg.jp/shiseijoho/shisaku_keikaku/sogoseisakubu_shisaku_keikaku/chokikeikaku/1047890/1048255.html ・催眠商法にご注意を https://www.city.musashino.lg.jp/kurashi_tetsuzuki/sodan_komarigoto/shohiseikatsu/sodanjirei/1048159.html