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2022年度の決算審議|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 ▼決算特別委員会での審議 例年9月は前年度の決算についての集中審議が行われます。 今回は令和4年度ということで、コロナ禍3年目。緊急的な施策とともに、さまざまな事業がようやく前に進められるような状況になっていった年でもありました。会派ワクワクはたらくからは私が委員として審議に参加しました。質疑の際に述べた主な意見を紹介します。 【市が行っているサービス、事業の精度を高めるために】 施策の全体的な考えとして、例えばサービスの使用率が低いのは需要がないのではなくて知られていないのではないか?あるいは行きたいけど行けないとか、制度の狭間に落ち込んでいるとか、どこか使い勝手の悪いところがあるのではないか?という視点を持ち、「疑う」ということをしてほしい。 【広報のさらなる工夫を】 ①中高生が市の情報を取りにくいという声がある。保護者を通じてではなく自分で情報を取る世代。媒体含め工夫してほしい。 ②縦割りでの事業別広報ではなく、例えば公共施設なら公共施設、まちづくりなども含めて一体的にPRをするとわかりやすいのではないか。 ③情報公開とその後の審査請求においては大変に時間がかかる。市民の知る権利の保障、透明性の高い姿勢運営の実現のため、広報と連動させて市民の「知りたい」にタイムリーに応えてほしい。 【安全性を高める取り組みを】 ①保育現場での重大事故、不適切保育などについてデータをいただいた。骨折や公園への置き去りが発生しており、しくみの部分からの改善が求められる。 ②吉祥寺駅周辺での客待ち行為などへのアプローチがいたちごっこになっている。市としての強いメッセージが必要。また、全市的に治安の向上を追求してほしい。 ③公共施設などの更新を多数行っていくにあたり、建築指導課などのチェック体制が重要になってくる。道路陥没でも不安がある。ベテラン職員のノウハウ継承もお願いしたい。 【データの積極的な活用を】 ①ゴミの組成分析を継続して行なっているが、そこからわかっていることは分別が正しく行われていないということ。LINEで分別について聞いても的確な答えはない。ユーザー目線に立ち、地道な改善を。 ②健診結果が悪化傾向にある。コロナ禍でのライフスタイル変化も考えられるが、個人に対してだけでなく全体的な取り組みにもデータ活用を。 ③ふるさと応援寄附では11.4億もの住民税が流出している。寄附された3600万円においてもその約半分は事業実施のための手数料など支出になる。都内からの寄附が多いことなどニーズ捉え、返礼品の拡大を。 【適切・的確な対応を】 ①学校に行けない、行かないこどもたちにとって、ICTの積極的活用を再度お願いしたい。また、起立性調節障害といった症状がある場合もある。こどもも保護者も含めて、医療など専門家との連携を欠かさずに。 ②特別支援学級の教員は児童生徒の人数により配置されることはわかっているが、その教員数が1名である場合引継ぎや特に新任時のフォロー体制は必須である。介助についても専門人材によるサポートなど検討を。 ③武蔵野市開発公社が管理運営するF&Fビルの5階フロア名がずっと「ママ&キッズ」であることについて、時代に合わせ変更を検討、委託先などとも連携して早期に対応してほしい。 【組織的視点での向上を】 ①学校においては市講師などさまざまな施策を追加していただいているが、それにより組織が大きくなる。情報連携などについても業務として定め支払いをし、現場が組織活動を取りやすいようにしてほしい。 ②例えば孤立防止対策について福祉×産業振興という視点で事業者のコミュニティを巻き込むといった、庁内での横断的な連携体制が求められる。経営サイドからさらなる可能性の模索に努めてほしい。 ③採用について、特に技術者の獲得が年々厳しくなってくる。武蔵野市で働くことについて広報の工夫もしていただいているが、定着についてもさらに取り組み、安定した組織づくりをお願いしたい。

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定例会が終わりました|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 9月28日の本会議をもって、約1ヶ月に渡る定例会が終了しました。今回は決算があったので、長めの会期でした。 今日の本会議では、よろず橋架け替え工事の契約変更にともなう議案(先日総務委員会と建設委員会ですでに議論されたもの)、国から来ている緊急支援給付金の補正予算の議決を終え、決算の認定、議員からの提出議案についての審議がなされました。 議員からの提出議案は①郵便投票についての拡充を国に求めるもの、②旧統一教会等の被害者救済と実態解明を国に求めるもので、会派としては両方とも賛同し、2つとも可決されています。 前回の記事で決算特別委員会についてはだいたいまとめていますが、今日の本会議では改めて会派の意見を討論として述べましたので改めて掲載します。 本会議での決算討論 会派ワクワクはたらくを代表し、令和3年度武蔵野市すべての決算認定に賛成の立場で討論します。個別の事業については委員会質疑で行いましたので、全体的なことについて述べます。 令和3年度は、コロナ禍の制限を受ける中で、「実効性」というのがキーワードになった年度だと感じます。日々刻々と変化する状況によりさまざまな選択肢を考える中で、どうするのが最も事業効果に繋げられるのか、そこを追求する、突き詰めていく、そんな内容が共通していました。この姿勢は、今後の事業展開においても非常に大きな意味があることで、事業目的の達成に向けてさまざまなアプローチの仕方、多様な取り組み方や効率性を考えること、そういった改善・改革に繋がるきっかけとなったのではないかと思います。 一方で情報共有という面においては、さまざまな事業において市民とのすれ違いやスピード感のずれ、これもまたコロナ禍での制限を受ける中での課題に直面し、これまでのやり方が通用しない、新たな手法や考え方、より一層の改善が求められる事態が多数表出したと考えています。 感染症がさまざまな社会問題を見える化したと評されることも増えていますが、武蔵野市が抱える課題、そして日本社会が抱える課題というものも、この数年ではっきりと顕在化してきたのではないでしょうか。市民に対し情報共有を行うことも、事業の目的を達成するためには非常に重要な部分です。事業が進む・進まないということだけではなくて、その事業の理念的な部分、そこを理解いただくことによって、協力や応援、そして協働といった事業の実質的な効果に寄与するものと考えます。 このように、令和3年度は困難な中でも多くの学びがあった1年だと改めて感じる委員会でした。私はこの年度のことを一生忘れることはないと思っています。事業を前に進めていくことの大変さもよくよく実感する年でしたが、今後ともぜひこの「実効性」を追求する姿勢で各事業に取り組んでいただきますようお願いをいたします。 総括として、昨今の武蔵野市を取り巻く状況を鑑み、シティプロモーションという切り口から、ポジティブな発信と市民参加の好循環をという視点で質疑をさせていただきました。本定例会の一般質問においても市と市民の関係性について議論をいたしましたが、市と市民が協働において対等な関係であるとするならば、どんな繋がりを互いに構築していくのか、そのためにこの今の社会において具体的にどうするのかという部分が次のテーマであると思考しています。 改めてこれまで脈々と築かれてきた武蔵野市の文化、いいところを繋いでいきながら、新たにそこへ参加をしようとする人たちとの関係性をも大切にしていただきたい、していきたいと考えています。それが自治体としての、まちの持続可能性を高めることに寄与するはずです。 以上、令和3年度武蔵野市各種決算についての賛成討論とさせていただきます。事業をしっかりと振り返り、気づきを経て、そして前に進むことが大切だと考えて私自身は4年間決算の委員をやらせていただきました。この社会が抱える課題は多岐に渡りますが、1つひとつの議論を大切に、ぜひ今後の市政運営に反映していただきますよう重ねてお願いをいたします。ありがとうございました。以上 約1ヶ月集中して議会に向かうとなると、仕事や家庭などいろいろとしわ寄せが行くのが現実なのですが、ようやくホッとひと息という気持ちです。 連日SNSでも発信してきましたが、リアクションをいただいたり、オンラインなどで傍聴しながら疑問を投げかけていただいたりと、皆さまもお疲れさまでした&ありがとうございました。タイムリーに意見を交わしながら議会に臨めることは、独りよがりにならないためにもとても大切であると思っています。 10月は視察の多い月間です。コロナ禍で数年中止となっていたものも今年は催行予定、私も健康に留意しながら取り組んでいきます。 季節の変わり目、皆さまもどうぞご自愛ください。

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令和3年度決算特別委員会まとめ|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。令和3年度(2021年度)の決算特別委員会が終わりました。計4日間に渡り集中的に審議を行いました。 上記画像の内容と同じですが、以下書き起こしです。 ▼令和3年度の決算は1,100億円規模で、そのうち一般会計は800億円ほど、その他は特別会計(国民健康保険・後期高齢者医療・介護保険)と水道・上下水道の公営企業会計です。 一般会計の中で多いものは、福祉や子育てなどを扱う民生費、学校や図書館、スポーツ分野の教育費、企画や財務、文化などの総務費となっています。ちなみに1人あたりの歳出決算額にすると約52万円(人口14万3,800万人)。 この数年、国からの給付金の関係で全体の規模は大きくなりました。市報(令和4年8月15日号)に分かりやすい図などがあるのでぜひご覧ください。 ▼私が注目する令和3年度の事業キーワードは…ワクチン/給付金/くらし地域応援券/住民投票/子どもの権利/旧赤星邸/学校改築/桜堤調理場/福祉総合相談 ▼ふるさと納税の影響市への寄附は約2,000万円、一方で流出した市民税は約9億円となりました。前年の7億円からさらにアップしています。 しくみとして評価されている面もありますが、武蔵野市が市民のために使える税は減ってしまう…都市部には厳しいしくみです。 ▼まとめとして・コロナ化で歳入が心配されたがなんとか持ちこたえることができた・ふるさと納税で流出増・何度も補正予算が組まれ、国や都からの事業などにも即時的に対応した1年だった・優先順位をつけながら各事業に取り組んだ、まだまだイレギュラー対応も多かった ▼私の感想・実効性がより求められる年だった・情報共有についての課題が表出した 以上がざっとですが内容のまとめです。 委員会での討論 委員会では最後に討論と言って、会派の意見を述べる時間があります。その際の原稿をそのまま載せておきます。以下読み上げた内容です(読みながら多少アレンジしているので正確なものは議事録をお待ちください)。 会派ワクワクはたらくを代表し、令和3年度すべての決算に賛成の立場で討論します。 令和3年度は、コロナ禍の制限を受ける中で、「実効性」というのがキーワードになった年度だったのではないかなと感じます。日々変化する状況によりさまざまな選択肢を考える中で、どうするのが最も事業効果に繋げられるのか、そこを追求する、突き詰めていく、そんな内容が共通していたなと。 この姿勢は、今後の事業展開においても非常に大きな意味があることで、事業目的の達成に向けてさまざまなアプローチの仕方、多様な取り組み方や効率性を考えること、そういった改善・改革に繋がったのではないかと思います。 一方で情報共有という面においては、さまざまな事業において市民とのすれ違いやスピード感のずれ、これもまたコロナ禍での制限を受ける中での課題に直面し、これまでのやり方が通用しない、新たな手法や考え方、より一層の改善が求められる事態が多数表出したと考えています。 感染症がさまざまな問題を見える化したと評されることも増えていますが、武蔵野市が抱える課題、ひいては日本社会が抱える課題というものも、この数年ではっきりと顕在化してきたのではないでしょうか。 市民に対し情報共有を行うことも、事業の目的を達成するためには非常に重要な部分です。事業が進む・進まないということだけではなくて、その事業の理念的な部分、そこを理解いただくことによって、協力や応援、そして協働といった事業の実質的な効果に寄与するものと考えます。 以上、困難な中でも多くの学びがあった1年だと改めて感じる委員会でした。私はこの令和3年度のことを一生忘れることはないと思っています。事業を前に進めていくことの大変さもよくよく実感する年でしたが、今後ともぜひこの「実効性」を追求する姿勢で各事業に取り組んでいただきますようお願いをいたします。 任期最後の決算特別委員会、私は事業をしっかりと振り返り前に進むことが大切だと考えて4年間決算の委員をやらせていただきました、今回も充実した議論をありがとうございました。 ▼関連リンク・予算や決算の資料(市HP)・決算特別委員会について(市議会HP)・今回の定例会について(市議会HP)

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決算特別委員会で委員を務めました

今年も決算特別委員会が行われ、昨年に引き続き委員を務めました。同じ会派の宮代議員とどちらかが出ることになるのですが、宮代議員は予算、私は決算を2年連続で担当することにしています。 交代するのもいいのですが、同じものをやるとより深く議論ができるのではないかという考えのもと、常任委員会においても宮代議員が厚生、私が建設を2年連続で担当しています。 さて、今回の決算特別委員会の質疑では「自殺総合対策計画」を取り上げました。決算という場面でテーマを設定するのは珍しいことだと思うのですが、自殺というテーマ自体は非常に横断的、全庁的な課題であり、現状の感染症のことについてもこれが大きなテーマに今後なってくるという考えからです。 費目ごとに進んでいく委員会において、延々と同じ計画について取り上げるのは少し勇気が要りましたが、1つのことについて集中的に質疑することで、議論を深めていくことや、職員の方々の印象にも残ったのではないかと感じています。そうであれば嬉しいです。 以下、決算委員会が終わって本会議場での「討論」をした際の原稿をそのまま掲載します。どのようなことを大切に考えているかが少しでも伝われば幸いです。 ワクワクはたらくを代表し、令和元年度武蔵野市決算の認定、水道事業会計利益の処分及び決算の認定に賛成の立場で討論いたします。 今年は感染症の影響が拡大する中、より一層「行政の役割」について議論することの多い特別委員会でした。私たちの会派は、横断的な相談体制の充実、全庁での連携体制の強化を主に要望し、また財政について中長期的な視点を重視した質疑をさせていただきました。具体的には、みらいをつくるリスクマネジメントや将来の財政状況を踏まえた事業の必要性についての丁寧な発信、そして市民との、また職員同士での充実したコミュニケーションです。 たどり着いた方にとって、市役所は最後の砦です。この数カ月、悲しいニュースを聞くことが増えたように感じています。いのちを守るというのはどういうことなのか、私たち 1 人ひとりが考え、真摯に取り組む必要性があると思います。困っている方に寄り添い、思考を想像した応対、そして広報広聴の施策を求めます。 私が連日取り上げた「自殺総合対策計画」について、この機会に目を通してくださった職員の方、議員の方も多いのではないかと思います。10 代・20 代・30 代の死因の第 1 位は自殺です。また、産後の女性の死因 1 位も自殺です。こんなに悲しいことはありません。今回、感染症の影響による心の病気も問題視されています。課題は山積みですが、想像力をもって、また当事者からの生の声を大切に、日々の業務にあたっていただきたいと切に要望します。 最後になりますが、大変な状況の中、決算に向けてご準備くださり、ありがとうございました。職員の方にとっても健康が第一です。例年に比べ激務となっている方も多いのではと想像します。こういう時こそ「チーム」で働くことの意義が高まります。力を合わせて、周りの人を頼りながら、事業を進めていただければと思います。決して 1 人ではありません。 組織の内外ともに、大切なのはコミュニケーションの充実です。そのことが武蔵野市のさまざまな課題の解決、市民のより良い暮らしに寄与すると思います。引き続きよろしくお願いいたします。