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こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。昨日6月14日は総務委員会でした。

任期4年目は初めての総務委員会となりましたが(会派でくじにより割り当てられた総務・厚生を会派2人で話し合い分担)いつもボリューミーな総務委員会、やはり今回も…ということでなんと記録的な23時フィニッシュとなりました。

1日中頭を使いっぱなしとなるとさすがに意識が朦朧としてくる感じがありましたが、なんとかすべての議論を終えることができ安堵しています。

当日は貸し出されているiPadを駆使しつつ、メモを取ったり討論原稿を書いたりしていますので、そのメモをシェアします。メモなので分かりにくいところもあるかもしれませんがご容赦ください。

最初の数字は議案の番号です。簡単に内容と質問、答弁、討論した場合は討論原稿があります。

■議案

38 市職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

【内容】
 ・男性の育児参加を促進する休暇制度
 ・パートナーシップ制度導入により性別関係なく働きやすい環境をと、介護休暇の取り方等に変更を

39 市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例
【内容】
 ・育児や介護による離職防止、両立支援のために、非常勤職員の勤務環境整備(在職期間撤廃)
 ・制度の告知、研修や相談体制の整備

【本多質問】
 性別に関係なく、当事者が不利益を被らないようにするためにさまざま取り組むものと思うが具体的にどのようなことを現段階で考えているか
 市答弁→キャリアデザイン研修を3年目に、また管理職については今後ハラスメント研修なども踏まえ考えていく

40 市有地活用事業者審査委員会設置条例
【内容】
 ・市有地に定期借地権を設定して貸し付け土地を有効活用するための事業者選定を行う附属機関の設置

【本多質問】
 そもそもなぜこの条例を制定するのか、これまでも取り組んできたと思うがなぜこのタイミングで?これまでとの違いは
 市答弁→以前は市有地活用事業について要綱で定めてきたが、PPPガイドラインや地方自治法を踏まえ、審査委員会を設置するに至った。付属機関に該当すると考えている。

41 市税条例等の一部を改正する条例
 ・地方税法等の一部改正への対応等

42 手数料徴収条例の一部を改正する条例
 ・動物の愛護及び管理に関する法律等の一部を改正する法律施行に対応

43 緑被地確保のための農地保全条例を廃止する条例→総務
 ・生産緑地制度への移行に伴い、保全生産農地の制度が役割を終えたため

44 建物明渡請求に係る訴えの提起について
【内容】
 ・建物の明け渡しと、賃料相当額・訴訟費用を求めるもの
 ・昭和37年に代替地として低廉な価格で賃貸したが、すでに事業協力者が不在の状況
 ・過去に何度も解約を申し入れているが話がまとまらず今に至っている
 ・老朽化し危険、事業協力者がすでにいないこと、違反建築物となっていること、小学校の改築で必要な土地であること、立退料を提供する用意があること

【本多質問】
 ・解約通知とあるが解約条項はどうなっているか
 ・いつもお伝えしているリスクマネジメントの観点から、このまま訴えを行わなかった時の市のリスクについての見解は
 市答弁→契約を解除したまま居住されている状況、賃料がもらえない、建物の管理責任、供託5年で時効
 ・学校改築で必要というのは市の都合というのが出過ぎる印象もあるが、裁判上の訴えの必要性という理解で良いか、法的な視点に加え、感情的な部分での当事者の方への配慮も必要ではないかと思う
 ・今訴えを提起する理由
 ・提起をした場合、しなかった場合の今後の流れ

【本多賛成討論】
市議会というのは市全体のことを考えなくてはならないというスタンスのもと、このような個人の方との事象は取り扱いが非常に難しいものですが、契約に基いて運用されてきたものであり、法を鑑みれば何もしないということは市全体のリスクにもなり得ると考えますし、当然当事者の方の生命財産を守るためにも必要な行為であるという認識です。関係性を大切にしながらのフォローを要望し賛成します。

48 産業振興条例の一部を改正する条例→総務
 ・次期産業振興計画策定のために産業振興審議会を設置するため

【本多質問】
 新規参加がしやすい環境を整えて欲しいが考えは、長らく同じ方がいろんな委員会に登場する印象、お願いしやすいというのもあると思うが、それでは関係性が増えていかない

47 令和4年度武蔵野市一般会計補正予算第2回
 ・総務費 危機管理対策事業(自宅療養者等への支援事業の追加、年明けから増加)
 ・商工費 中小企業者等追加経済対策事業(商店会活性出店支援金の延長)

■陳情

陳情はこちらの市ホームページに掲載されています

①国民の祝日「海の日」を7月20日に固定化する意見書の提出を求めることに関する陳情

【内容】
海の日を7月20日に戻す意見書を出して欲しい。

【本多不採択討論】
海の日は身近なものだが、どちらの施策が良いか判断する材料が足りない。他の祝日も含めて総合的な判断が必要と考え反対します。

②吉祥寺東町1丁目市有地利活用のパブリックコメントを凍結とし、市民説明及び意見交換の市民参加の機会を求めることに関する陳情

【内容】
タイトルの通り

【本多質問】
 ・令和2年2020の検討委員会報告において、会の代表者の方参加されている。中間まとめのパブリックコメントに対し、検討委員会においてどう対応したか
 ・意見の違いが出た時にどうしていくか、パブコメなどで出たものにどう答えていくのか

【本多不採択討論】
趣旨として、市民との協働を重視するという点は大変共感するものです。一方で、パブリックコメントも、市民との意見交換も、自治基本条例においても大切に考えなくてはならないものです。その点で、白紙という意味ではないにしても、陳情のパブリックコメントの凍結というのは対応として疑問があります。

残念ながらコロナ禍のすれ違いが大きな原因であると今回感じておりますが、本事業については検討委員会に今回の地域の団体代表の方も参加されてきたといったこれまでの経緯を踏まえつつ、市はさまざま反省を生かし今後地域住民とのコミュニケーションを増やす意向であるということは確認できましたため、陳情には反対の討論とさせていただきます。

市には、改めてコロナ禍を経て進めている事業についてはより一層の丁寧さをお願いしたいと思います。陳情者の代理の方からは地域を支えてこられた平井先生と地域の方々の想いを伺うことができ、感謝申し上げます。今後の議論に繋げていきたいと思います、ありがとうございました。

③保健センター増築及び複合施設整備基本計画(素案)に関する陳情

【内容】
工事や設計にあたり近隣へしっかりと配慮をして欲しい。

【本多質問】
 市の方向性と合致しているか、法規制だけでなく実態としての配慮と考えて良いか
 市答弁→方向性として合致している、必要な機能確保するために考えながら調整していく

④市における、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策の見直しを求めることに関する陳情

【内容】
市の出している感染対策をするようにという各所のメッセージを外して欲しい他。

【本多質問】
 何を根拠にこれらの感染対策のメッセージを発しているか、自分たちでデータを基に考えているか

【本多不採択討論】
適宜対策は変化してきていると認識しています。陳情者から研究者の方のお話もありましたが、対策をした方がいい、しない方がいいという両方の考えがあるのは理解しますが、どちらを信じるのかというのは結局のところ、それぞれの主観になると思います。前回の厚生委員会での陳情の際にも、事業者として自分たちで考えて選択を重ねてきたとお伝えをしました。議員ももっと勉強をとのことですが、私自身自分の家族も、従業員の生活もかかっていますので、この間学ばずにここに座っているつもりはありません。

それから亡くなった方の数が少ないというお話でしたが、少ないから対策しなくて良いということになるのか、これは疑問です。また、対策をしたから少なく済んだのではないかというデータについても検証する必要があると思います。今後も状況に合わせて対策は適宜見直しはされていくと思いますし、早く落ち着いた生活にという望みはお互いに共通していると思いますので、それぞれのやり方で前に進んでいければいいのかなと考えます。現在の状況において予防的な意味も含め、市がすぐにメッセージを発しなくていいという段階にないと私は判断していますので、陳情には反対します。

⑤自治基本条例周知事業の慎重な執行を求める陳情

【内容】
自治基本条例の策定プロセスにおいて係争中であるため、周知事業をストップして欲しい。

【本多質問】
 ・今回の裁判で違法性の認定が行われる部分は?
 市答弁→財務会計行為に対して違法性があるかというのが争点、市は違法性がない認識
 ・仮処分的なものが適用されるような裁判ではないという認識で良いか?
 市答弁→そう

【本多不採択討論】
係争中だからといって事務の執行を差し止める根拠が現状見当たらないため、反対します。少なくとも市は違法性はないとの認識で、その点について我々議会が判断できるものではなく、住民投票条例検討の件で当然に配慮をしながら本事業の周知を行うものと思っておりますが、裁判における市の立場からすれば、係争中であるから事務の執行を止めるというある種の道義的判断も困難であると考えます。

また、配布物や内容について行政報告などでといったご要望もありますが、日頃からの関係性の中でそうしたやりとりがあったり、何かあったらお伝えをしたりということは議会以外の場でもあります。これを行政報告といった場面でやり出すと大変な労力がかかると思いますし、行政の行う事務に対して検閲のようになり、根本的に信頼しないというスタンスにもなってしまうと思いますので、意に沿うことは難しいと判断いたしました。

そもそも昨年末から続く住民投票条例検討の動きについても、自治基本条例の中身が市民に周知されることによって、より一層活発な議論が行われるものと考えておりますため、陳情には反対をいたします。

市議会中継録画はこちら(開催から数日でアップされます)