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こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。暑い日が続くと思うと、今度はゲリラ豪雨…気を付けなくてはならないことが多いですが、お互いに体調管理に注意していきたいですね。

さて、7月最後の土日は安曇野市へ視察に行ってきました。武蔵野市と長野県安曇野市(旧豊科町)は昭和58年頃からの交流があり、友好都市として交流や災害協定などを結びさまざまな活動を共にしてきています。

武蔵野市議会でも定期的な訪問を行ってきましたが、コロナ禍もあり今回は7年ぶりの視察となりました。私自身、前期は一度も行く機会なく、今回が初めての訪問です。

視察自体は任意参加で、今回17名の議員が参加しました。旅程は以下の通りです。

1日目
武蔵野市役所→大王わさび農園→あづみ野祭り→歓迎会

2日目
安曇野市議会研修(議会基本条例など)・議場見学→安曇野スイス村ハイジの里→ビレッジ安曇野→武蔵野市役所

市内のさまざまなスポットを見せていただきましたが、ここでは特に今回大きな学びを得られた研修の内容をまとめておきたいと思います。

議会基本条例研修からの学び

研修では、安曇野市議会の議会基本条例や関係例規について紹介があり、条例ができてからの議会改革を含む取り組みについてさまざま事例をお伝えいただきました。

議会基本条例というのは、議会や議員の活動原則などの基本的な事項を定めるもので、武蔵野市議会でも令和2年から施行されています。

それぞれの市議会でオリジナリティがあり、今回は安曇野市議会のこの条例が施行されてからすでに10年ということもあって、先進的な内容が多く刺激を受けています。以下、武蔵野市議会との違いを踏まえてのポイント紹介です。

「議会報告会」を開催している

これは武蔵野市の周辺自治体でもあるところがありますが、安曇野市議会では議会報告会を年1回以上行うと定め、個人の見解を述べる場ではなく、議会の説明の場として定期的に開催をされているそうです。

コロナ禍でオンラインでの実施にも挑戦し、現在もリアルとオンラインを併用しているとのこと。

個々人の発信を追うのももちろん大切だと思いますが、こうした公式の場があると、議会の取り組みに興味を持っていただきやすいのではと考えています。

「文書質問」のしくみがある

こちらは議員3名以上の連署で議長に提出し、市側に文書で質問ができるという制度。過去に一度使われたとのことで、どのような際だったのか質問してみたところ、職員の対応についてという内容。

一般質問にそぐわないから文書にしたのか聞くとそういうことではなく、議会のない時期にタイムリーに聞く必要がある内容であったためとのことでした。

私は文書質問と言うと、コロナ禍でもよく話題になりましたが登庁できない場合に使うようなイメージがあったので(あるいは産前産後といったときにも)そういう話なのかと思ったら全然違い、そうした使い方もできるものなのだなと気づきがありました。

「政策討論会議」と「市民の意見を聴く会」なるものがある

まず政策討論会議は、武蔵野市議会でいう全員協議会に似たような会議として、テーマを定めて政策討論をする会議。これまでに例えば新総合体育館について、コロナ対策についてといった内容があったそうです。

そこでさらに、市民の意見を聴く会も開かれていて、上記の新総合体育館についてというのをテーマに実施されたことも。議会での会議と市民の意見を聴く場が両方とも行われているというのは、双方向、両輪のようなイメージがあり、印象としても非常にいいなと感じました。

これとはまた別に、安曇野市議会には「政策提言」というしくみもあって、常任委員会で取りまとめた提言を毎年市長へ公式に出しているとのこと。

これは全会一致で賛成があった内容のみで、そうした形で提言できるというのは市議会としての大きな影響力が出せるのではと思うばかりです。

議会報の「モニター制度」がある

議会だよりについて市民がモニターになり、意見を出し合う制度のこと。中学生から高齢の方まで、幅広い方が応募して参加しているそうです。

見やすくわかりやすい市議会だよりになるよう、活発な意見交換がされているとのことで、確かに充実した紙面だなと感じる内容でした。

・安曇野市議会基本条例はこちら
・武蔵野市議会基本条例はこちら

終わりに

すべてのプログラムに安曇野市議会の正副議長が同行されるという歓待を受け、感謝の気持ちでいっぱいです。安曇野市の皆さま、本当にありがとうございました。

安曇野市の特産品などは武蔵野市内の麦わら帽子(中道通りにあるアンテナショップ)でも購入することができます。豊かな自然、特にとっても綺麗な水がベースとなっている野菜や乳製品など、美味しく魅力的です。ぜひチェックしてみてくださいね。

なお、今回私自身は0歳児連れで参加をさせていただきました。特に別途費用などもかからないというところから可能性があるのではと模索をしてみましたが、安曇野市議会の皆さまそして武蔵野市議会の皆さまのご理解あっての実現で、心からありがたく思っています。

すべての公務が子連れというのは難しいと考えていますが、皆さまのご厚意によりこうした機会を私にもいただけたこと、さまざまな状態にある人が議員活動を行うことができるというひとつの後押しにもなるのではないかと考えています。

今回の交流、そして研修などから得た学びを今後の議会活動に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。