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こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。6月6日に市に対する「一般質問」を行いました。この記事ではその際の読み原稿を掲載します。

実際のやり取りについては録画が数日内にアップされますので合わせてぜひご覧ください。

それでは以下、読み原稿と自分用のメモをそのまま掲載します。

会派ワクワクはたらくの本多夏帆です。プライベートで今年度は井之頭小学校のPTA活動に取り組んでいます。井之頭小学校は今年70周年、そして来年から仮設校舎に移りますので、特徴的なブーメラン校舎も最後ということで、いろいろな記念行事が行われたりしています。

実務的なところで、とにかくどこからでも、学校改築のことについて聞かれます。その中でなるほどなと思ったエピソードがあり紹介します。というのも実際にPTAの予算組みをするにあたって、引越し費用はどうなるの?という話が出ました。

確かに、それは予算として計上しないといけないのだろうかと疑問に思い、市の担当者へ伺い、前例である第五小学校の事例を調べていただいて、学校の予算に含まれるので大丈夫ということがわかりました。おそらくこうした問い合わせ、疑問質問が、学校関連の団体などから多数寄せられているのではないかと思います。

細かいことなので後で、とされていることが多いのかなと感じますが、当事者たちからすればいったいこれはどうすればいいんだろう…ということがすでに多発しているわけです。イレギュラーな年にあたっているのはわかりますが、こうした細かい対応こそが地域から求められていることで、そのためのコミュニケーションが大切であると思います。

これから学校改築は各校でどんどんと同じ流れを辿ることになります。ぜひ市は待ちの体制ではなく、スピーディーかつきめ細やかな情報共有をお願いしたいと思います。

前段が長くなりましたが、他校にも影響することと思いここでお話させていただきました。さて今回は長期計画の進捗確認やこどもにまつわる課題への対応等についてということで質問いたします。

1. 武蔵野市第六期長期計画・調整計画・第二次調整計画の進捗等について
(1) 調整計画及び第二次調整計画の進捗状況について伺う。私たち市民はその状況をどのようにして知ることができるか、公表する予定やその手法があればあわせて伺う。

こちらの質問は、私たち自身がちょうど4年の任期の折り返しを迎え、そうするともうすぐ市長の任期折り返しも見えてきたなと思ったことから、進捗確認をしたいと思ったのがきっかけです。この進捗確認というのが、とてもやりにくいのが現状の市政だと思っており、何か手はないのだろうかと考えたことから、今回取り上げることにしました。

事業がどのように進んできているのかを調べるにあたっては、ちょうど武蔵野市のホームページで更新されていたよくある質問、市では行政評価について具体的にどのように取り組んでいるのですかという記事がまず参考になりました。

ここには、市が事務事業評価と、行財政改革に取り組んでいることが記載されており、全体感としてはそうした動きがあることがわかります。

それぞれ、冊子がpdfで掲載されているので、じっくり見る方には便利かと思いますが、この2つの取り組み自体は視点が異なるものです。事務事業評価はどちらかというと経費削減、業務効率化の視点、行財政改革は事業の目的や課題、そこから見えてくる取り組みということで整理がなされているかと思います。

まずそのことをこちらが読み取らないといけないこと、そしてさらには、両方に同じ事業があったりなかったりするので、気になる事業がピックアップされていなければ、進捗を伺うのは難しい状況です。

また、個別事業については、個別計画において定められている検証方法があるということもあります。が、これについても相当興味を持って調べないと、たどり着くことは難しいだろうと思われます。

全てを単純化してくれとは言わないのですが、せっかく長期計画を作り、おおよその事業について記載をしているのですから、その進捗が長期計画ベースで追えるようにするのが良いのではないかと考えますがいかがでしょうか。前回にも質問しております、計画の抽象度をどこまでに設定するのかということにも関連しますが、今回このことを質問しているのは、次期長期計画策定において、これまでのやり方から大きく変えることを検討してほしいからです。ということで、次の質問です。

▼メモ
・市HPよくある質問 市では行政評価について、具体的にどのように取り組んでいるのですか
https://www.city.musashino.lg.jp/faq/shiseijoho/shiyakusho_gyosei_ippan/1004432.html
事務事業評価実施結果集→経費削減、業務効率化の視点
行財政改革を推進するための基本方針及び武蔵野市行財政改革アクションプラン(第七次 令和7-11年度)
→目的、現状と成果、課題、取組事項

自分用のメモ

(2) 第七期長期計画の策定準備について
前回の一般質問でも取り上げたが、準備の状況や検討している新たな視点等について伺う。また、(1)のように計画内容の実施状況や効果検証についても長期計画策定時点で検討する必要があると考えるが見解を伺う。

例えば、今はちょうど選挙前ということで、よく政党の公約実現についてのPRを目にします。何%が実現!というもので、どこまでそのような設定ができているのかは中の人間ではないので詳しくはわかりませんが、それでも並べた項目に対してできたかどうなのか、進捗が一目でわかるのはいいなと感じます。

細かな数値目標などはこれまでの取り組みのような形で取り組んでいくにしても、長期計画で掲げたテーマ・事業がどうなっているか、これを一目でわかるようにはできないのでしょうか。また、策定段階ではよく市民参加の取り組みがなされるわけですが、進捗している段階ではどうでしょうか。個別計画のほうで市民委員などが参加したり、パブリックコメントなどが行われたりしていることはわかります。が、長期計画という視点で、全体を見ていくというフローにおいて、市民参加を行うというのはできないものでしょうか。そこで次の質問です。

▼メモ
・2025年第1回定例会 一般質問 答弁
第七期長期計画の今後の策定スケジュールですが、令和10年から令和11年の2年間を策定期間とし、令和12年度から令和21年度までの10年間を計画期間とすることを予定しております。公共施設等総合管理計画については、前の答弁で申し上げた課題もございますので、できれば同じ時期に策定をするのが望ましいと考えておりまして、将来的に第七期長期計画と第3期公共施設等総合管理計画を同時に改定することとし、ただ現行の第2期公共施設等総合管理計画は令和8年度までですので、第3期公共施設等総合管理計画を改定するまで、現行の第2期計画の大枠を維持しながら計画期間を延長してまいりたいと考えております。

大変大切な指摘だなと思っています。それと、これは今までの武蔵野市の長く行ってきた計画行政全体にも関わることかなというふうに思っているのです。大きな転換があったのかなと思うのは、やはり長期計画条例ができた第五期長期計画のときだったかなというふうに思っています。このときに条例をつくって、今まで基本構想のみを議会が議決していたものを、長期計画全体を──施策の大綱と基本理念ですけど、しかし長期計画の中身を議会が議決をするということを、これは議会が決めたことですから、いいとか悪いとかという話ではないのですが、それを決めたことによって、長期計画にのっとった事業以外は、何となくできない、やってはいけないような雰囲気になってしまったということがまず背景にあります。
そうなるとどういうことが起きるかというと、何とかしてそれに書き込もうというエネルギーが働きまして、より長期計画の中身が具体化していくのですよね。これは、先ほど御指摘ありました、どれぐらい抽象度が必要なのかというものと関係が出てくることなのですが、あまり具体化してしまうと、今までも議会の中でも、この質問の中でも随分出ましたけども、物すごい速さで今時代が動いている中で、個別事業を長期計画の中で固定してしまうということに対する、何というのですか、危険度というのでしょうか、そこが非常にこれから課題になってくるかなというふうに思っております。
そういう意味では、おっしゃるとおり、七期長期計画をどのようにつくっていくのか。もう現状、実際には条例上にもちょっと瑕疵が出てきておりますので、条例の改正はしなければなりません。なので条例改正と併せて、これは議会の皆さんともじっくりと議論させていただきながら、第七期長期計画というのはどういう形にしていくのかというのは考えていかなければいけないなというふうに思っています。
これは一番重要なのが、やはり議決をどうするのかということと、抽象度についてどうするのかということが2つ、大きなものになるかなと。議決するにしても、何を議決するのか。今のように施策の大綱まで議決するのか、もしくは当時行っていた基本構想のような、ある意味方向性に対して議決をしていくのか等、今から議論していかなければ間に合わない、それこそ3年後、4年後には間に合わない課題がたくさんございますので、これは御指摘のとおりだと思いますので、そういった意味では、まず庁内で一定のものを議論させていただいて、それを基に議会の皆様ともしっかりと議論させていただきたいなというふうに思っています。

武蔵野市議会議事録

(3) 「むさしのどこでもミーティング」について
新規事業で行われていたむさしのどこでもミーティング事業について、実績や事例を伺う。呼ばれたら行くというスタンスの事業と思うが、長期計画の各事業の検証や事業推進のためのコミュニケーション等に活用できないか、見解を伺う。

▼メモ
・むさしのどこでもミーティング
https://www.city.musashino.lg.jp/heiwa_bunka_sports/shiminkatsudo/1044110/index.html

自分用のメモ

2. 武蔵野市のこどもたちにまつわる諸課題と対応について
(1) 出産にまつわる費用負担について
国政においては「出産費用の無償化」の議論が進んでいるようだが、制度設計によっては産婦人科の経営がさらに厳しくなることも懸念されている。これについての見解を伺う。また、武蔵野市では出産に至るまでの健診費用についても市の補助チケットだけでは費用が不足しており、毎回のように 5000 円以上が持ち出しになっている現状があるが、その実情と費用補助の考え方、今後の方針についても伺う。

これについてはどこでクリニックにかかるかなどいろいろと個人差はあると思いますが、私自身も市内の産婦人科において3人の出産をし、5000円、1万円持ってきてくださいと言われることは何度もありました。

そもそも母子手帳の交付に繋がらないケースなども問題視してきましたが、繋がったとしても健診においてこのような費用がかかることについて、人によっては相当な負担になっている現状があると感じます。武蔵野市はこのことをどのように受け止めているのか、今回の質疑で伺いたいと思い質問しました。

(2) 保育園における午睡について
実際に保護者からも相談があった。現在の取組状況を伺う。認識している課題(安全面・年長児の対応等)と対応を伺う。

こちらは報道などにおいてはよく安全面のことが言われますが、実際にご相談があったのは認可園における年長児への対応についてです。年長児は、どこかのタイミングから午睡をやめ、小学校での生活に備えることになっていると思います。実際に私のこどもも年長になってから、2学期くらいからでしょうか、午睡はせずに別の遊びをして過ごすようになっていました。

今回ご相談いただいたのは、午睡をやめるタイミングがその園では年明けからということで、それは遅いのではないかということ、また年長児はからだの発達もあり、眠る必要のないお子さんもいて、眠くないのに寝かされる、起きているのに布団でじっとしていなくてはならないといった、非常に苦しい状態が想像できる状況にあるということもわかりました。

ここから想定されるのは、人員配置の難しさだと思います。こどもたちが別の行動をするためにはスタッフが必要です。その配置が足りないがために、こうした状況が起きているのではないか、また安全性においても人が必要というのは同じ課題があるのではないかと思い、まとめて質問することとしました。

▼メモ
・宜野湾市
https://www.city.ginowan.lg.jp/soshiki/kikaku/4/2/1/5_5/12765.html

・東京都 通知
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/hoiku/ninkagai/ninkagai-jigyousha/anzenkanri

自分用のメモ

(3) ファミリースポーツフェア等での表現について
先日も盛大に開催されたが、ファミリースポーツフェアの説明にある「年齢や障害の有無にかかわらず楽しめる」という表現について、そんなはずはないというお言葉を障害児の保護者からいただいた。何の気なしに私たちはそうした言葉を使ってはいないか、見解を伺う。

これは非常に難しい問いかけだと思います。今回コメントをいただいたのは、重度の障害のあるお子さんと暮らす保護者の方です。おそらくは、障害の有無にかかわらずと言われても、参加するのが難しい人もいるんだよということで、自分たちの存在は?という、率直な気持ちだったと思います。だからイベントをやるなとか、おかしいとか、そういうことをおっしゃっているのではなく、こうした表現について、私たちは根本から考える必要があるのではないかという問いかけだと思っています。

(4) 調理場での給食提供について
不登校児を対象に給食提供している取組につき、利用者数の推移と課題、今後の対応を伺う。

こちらはちょこちょこと質疑で出ている内容なので、都度状況を伺っているところですが、まずは現状を教えていただければと思います。良い取り組みだと思ってはいますが、以前から私自身が課題として挙げている、サービスの地域偏在のひとつになってしまっていると思っているので、今後どうしていくのかを議論したいと思い質問します。

▼メモ
・町田市 国内初のカフェ・プレイルーム、こども広場併設の学校給食センター
https://www.shidax.co.jp/corporate/press-release/2025/0401/

自分用のメモ

(5) 給食費無償化のメリットを享受できていないこどもへの対応について
費用の補助がされているケースとそうでないケースが存在している。食べたくても食べられない場合は補助があり、学校に行きたくても行けないために食べられない場合には補助がない認識である。この考え方について、今一度整理する必要性はないか、見解を伺う。

こちらについても、12月の文教委員会などさまざま質疑をさせていただいているものですが、ルールが固定化される前にどうにかしたいのでまた聞きます。庁内での議論はなされているでしょうか。また、次の質問も関連するのですが、

(6) 国立や私立等市立以外の学校に通うこどもへの支援について
すでに実施されたデジタルギフト事業は一度きりとなっている。給食費無償化の流れと物価高騰対応としての流れが整理されていないと感じており、この取組の効果、課題と対応について改めて伺う。

ということで、こちらについても給食費無償化の話と連動しながら出てきたと思っており、いま一度考えなくてはならないと思っています。こちらについては先の予算特別委員会においても質疑がありました。

▼メモ
・他の議員への小美濃市長答弁
給食費無償化のときにも御答弁させていただきましたが、これは給食費をそのまま支援するというわけではありません。物価高騰の分を私学に通っていらっしゃる方々にも還元しようということで、るる御説明させていただきましたが、物価高騰分を割り出して、1万円分のデジタルギフトをやらせていただいたと。令和7年度につきましては、物価高騰の推移を見て判断をしたいというふうに思っています。

武蔵野市議会議事録

私自身はこの事業に別に反対するわけではないのですが、目的の読み取りが難しいのと、先ほど質問した、不登校児への支援との兼ね合いがきちんとなされていないのではないかと思っているのです。すべてのこどもたちへの支援とするためにはどうすればいいのかということをきちんと議論する必要があると思っています。

以上が今回の質問の内容です。なお、こちらを提出後にも、市内保育園の給食仕入れ事業者が突如倒産したというニュースが入ってきました。西東京市の給食提供事業がストップし弁当配布を行っているというのもこの1学期の話であり、食というものを扱う責任、そして大変な時代であることの強い実感を持っています。

悪循環からどう脱するのか、そもそもそうした状態に陥らないようにどう備えるのか、自治体運営の厳しさはますます増すことだろうと思います。私たちも一層気を引き締めて、議論、まちばでの情報収集、市との情報共有にも努めていかなくてはならないなと考える次第です。都議選、参院選と選挙も続きますから、これからのまちづくり、政治について自分ごととして考え、まずは投票へ行くことを呼びかけたいと思います。今回選管には質問しませんでしたが、新たな取り組みを応援し、壇上での質問を終わります。