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こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。

先日行った一般質問の読み原稿を掲載します。話しながら少しずつアレンジしていたりもするため、メモのような内容で恐縮です。

正確なものは議事録掲載をお待ちください。中継動画はこちらからご覧いただけます。あわせてご活用ください。

以下登壇した際に読んだ原稿です。

ワクワクはたらくの本多夏帆です。夏の思い出についてひとつ、今年は武蔵野市議会での友好都市訪問ということで、市議会としては7年ぶり、私にとっては初めての長野県安曇野市へ行くことができました。

0歳児を育てている身として、参加をほぼ諦めているような状況でしたが、こどもと一緒にでも参加ができるようにと議長をはじめ皆さんが動いてくださり、安曇野市議会の皆さまもあたたかく迎え入れてくださって、視察への参加が実現しました。 

こうした機会について無理して行かなくてもいいんだよという考えもあったり、オンラインでもいいんじゃないということもあったりします。

もちろんケースバイケースだとは思いますが、同じ組織に属する者として、同じ経験をし認識を合わせておくというのは、組織の成長、発展にとっても重要なことであると考えています。だからこそ参加できるなら参加したいと考え、これまでもそうしてきました。 

私は議員としてこうしたことを当たり前にしたいという気持ちはあれど、周囲の理解、協力があってこそいろんな人がいろんな活動ができる、要所要所で助け合いながら生きている、武蔵野市議会そして議会事務局をはじめとする武蔵野市の寛容さを改めて実感した経験となりました。この場を借りてお礼申し上げます。 

さて、そんなひと夏を過ごす中で、地域においてまたさまざまなふれあいがありました。そこからの着想で重たい内容にはなりますが、今回は命を大切にする武蔵野市の多様な取り組み等についてといタイトルで大きく3つ質問をしたいと思います。 

「いのちを大切にする」武蔵野市の多様な取り組み等について

  1. 生と死に向き合う市民に武蔵野市ができることについて 

どちらかというとこれまで妊娠出産や育児といった、いのちの始まりの部分にフォーカスした質疑を多くしてきましたが、地域の中にいると、当然にそれと同じくらい「死」と向き合う場面があります。 

行政書士という仕事柄、相続や成年後見といった手続きのお話を伺うこともありますが、現在の市役所もそれは同様ではないでしょうか。市のホームページでも、お悔やみのページには手続きや葬儀、戸籍についてといった事柄が並んでいます。

これまでも多くの議員からお悔やみコーナーの設置や、手続きをわかりやすくすることなどの指摘はなされてきています。これはこれでとても大切なことだと思いますが、今回テーマにしたいのは別の視点、もうひとつの福祉です。 

もうひとつの、と申したのは、今回改めて考えてみた福祉の意味にあります。こうした自らの死や身近な人の死に向き合うことを考えたとき、武蔵野市のどこで相談したらいいのだろうと考えると、おそらくは福祉総合相談窓口になるのではないかと思います。そもそもこの窓口はどこに相談したらいいかわからないとか、複合的な問題を抱えているといった場合に相談することができるものです。

困りごとや生活への不安をコーディネーターの方に聞いてもらうことができ、課題の解決に向けて分野横断的に連携対応するという体制になっています。 

総合して相談できるということになっているのはとてもありがたいことなのですが、そもそもこの福祉というのは一体なんなんだろうと。議員としてここにいると、当たり前のように使う言葉ですが、生活している中で福祉という言葉ははっきりと中身がわかるものなのか?疑問がわきました。

市のホームページでもこの相談窓口について、福祉に関してという前置きがついていますが、どこからどこまでが福祉なのか、その具体的内容というのは一般にイメージできるものなのでしょうか。 

福祉という熟語は、福も祉も、しあわせ、さいわいを意味する漢字から成り立っています。英語でいうとwelfareよく生きるという単語が近いものとされていますが、これを調べているときに見つけた社会福祉法人伊豆の国市社会福祉協議会の解説はいたってシンプルで、「ふだんのくらしをしあわせに」と福祉の頭文字をとって書かれていました。

なるほど〜と思いました。ふだんのくらしをしあわせにするために、困っていることや不安なことについて相談できるのが福祉総合相談窓口である、これが本来的な意味合いなのではないかと。

次のテーマでもあるこどもの権利条例の部分とも重なりますが、これくらいわかりやすくあるいは大きな風呂敷を広げておかないと、困っている市民となかなか繋がることができないのではないかと思います。 

このように、福祉的な相談といったとき、今回のテーマにしている死というものにおいても、手続きや支援制度云々といったことだけでなく、精神的な部分での支援、市民の幸せを実現するための体制、取り組みが必要と考えています。これは分野的に言えば心の健康ということでもあります。 

おそらくこういった相談が仮に総合相談に来た際、健康分野に連携されるのだと思いますが、相談したところからは、どうなるのでしょうか。そもそも、武蔵野市はこういったケースに対応しているのか?

死というものに向き合ったとき、その不安を吐露できる場所があるのか。ただただ辛い、怖い、悲しいといった感情を出せるところはあるのか。健康のための予防的取り組みは多数見ます。体操もあります。でも病気になって行けなくなってしまう。もう治る見込みもない。余命宣告を受ける。参加していたコミュニティーから離れてしまう。

そのままもうできることはないのか?死ぬまでがふだんのくらしではないのか?市の書類のどこを見ても予防、認知症を知る、障害を知る、最後まで安心して住み続けられる、そこまでです。そこまでもとっても大事ですが、私は最後まで、市民の幸せを考えられる、市民のいのちを大切にする市政であってほしいと思い、今回の質問をすることにしました。 

(1)市民が「死」について考える取り組みが市によって行われているか伺う。 

(2)死を目前とした市民のQOL向上のための市の施策について伺う。 

(3)身近な人の死に向き合う市民に対する市のサポート体制について伺う。 

  1. 武蔵野市子どもの権利条例の実効性を高めることについて 

この4月から、こどもの権利条例が施行されたわけですが、次の動きとしてはこどもプランの策定というのが大きなところかと思います。条例の推進体制としても、目標設定や検証について、8月にリリースされた逐条解説でも説明がなされています。そこで、 

  1. 本条例が施行されてからの武蔵野市の取り組みの変化を伺う。 

施行後の反応はどうでしょうか。特にこどもたちの反応は気になるところです。第六期長期計画・調整計画の策定プロセスにおいて実施された、住んでる住みたい武蔵野市を中高生世代が考えようというワークショップが5月にありました。

その報告書を見ますと、こどもの権利条例ができたがどうかという問いかけに対して、難しそうとか、何か自分たちにプラスがあったかというとそんなに出てこない、正直に言うとあるんだなと知っているくらいといった反応があったようです。 

当然これはこの参加者の中でという声にはなりますが、まだまだその変化というものは見えるかたちにはなっておらず、これからだというタイミングなのはつくる側の視点であり、私としてはせっかく世に出したのだから、そのタイミングを逃さず啓発やPRなどしていくのも体感を広げるには良いのではないかなと思ったりします。 

他にも、このワークショップでの中身には、興味深い声が多数ありました。少し紹介をしますと、学校の相談室や保健室は悩みがあっても気軽に行けない、自分の弱みを握られるという感覚があるそう、また武蔵野市のホームページを見に行ったことはないとか、こども向けのイベントはたくさんあるが中高生向けのものを探すのはかなり困難であったとか。

こうした点はこれまでも議会でも話が出ていたと思いますが、すぐに改善することができるものもあるのではないでしょうか。そこで、 

(2)第六期長期計画・調整計画策定プロセスにおけるワークショップ「住んでる・住みたい武蔵野市を中高生世代が考えよう」や第三期産業振興計画策定プロセスにおける市民等ワークショップなどにおいて、若い世代の声が生々しく可視化されているものと考えるが、市としての分析、気づきについて伺う。 

そして、以前からこのこどもの権利条例を策定するにあたり、何度もテーマとして出てきたと感じているのが、自分たちの声を言葉にすることが難しい幼少期のこどもたちについてどう動いていくのかということです。 

(3)声として可視化されにくい幼少期のこどもたちの価値観については、どういった調査や分析を行い、施策へ反映するのか伺う。 

こどもたちの考え、好き嫌いといったさまざまなものをひっくるめて価値観という言葉を使いましたが、かなり広い、また意思というものとも少し意味としては離れるかもしれません。がしかしそれくらい幼少期のこどもたちの声を分析するというのは難しいことだと思っています。取り組みについてお聞かせいただければと思います。 

  1. 子育て支援におけるハード面の整備について 

(1)おむつ替えや授乳スペースなど、子育てに必要なハード面の整備について、現在不足していると認識しているところがあるか、またその改善予定について伺う。 

→公園のそばにトイレやベビールーム的なものがないことで困っているという声 

(2)公共施設において、例えば女性トイレにあるおむつ替えシートが男性トイレにはないといった、保護者の性別により子育てを阻害しているところがないか伺う。 

→トイレ、幼児用の小便器、おむつ替え台、武蔵野総合体育館は多目的更衣室ある、プールは? 

(3)ハードが多数整備されていたとしてもその情報が子育て世帯に届かないと利用に繋がらないが、市公式サイトの施設マップなどでの工夫を伺う。 

→市関連施設のページでマップが見られる、施設ごとにアイコンで説明があるが、機能から検索できないので不便…これは子育て世代だけの問題ではない…平成30年度決算特別委員会でも指摘したが、サイトリニューアルで変わらなかった点。授乳やおむつ替えであればすくすくにMAP掲載あるがそこへの導線はどうか。