BLOG

ブログ

お知らせ

2022年9月一般質問の解説と読み原稿

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今回も無事に一般質問を終えました。質問のみ記載した記事はこちら。 主な内容の解説 まず今回は原稿がかなり長くなり(約8,000字…)時間配分としては読むほうに時間を割くことになるのは分かっていました。人によって読むスピードが違うのでそれぞれあると思いますが、私はいつも6,000字程度だったので、今回はまぁ長いなと。 ただ、扱う内容が私的には重く深いものであり、しかも今回で完結!ともいかない理念的な部分だったので、とにかくまずはここで価値観を共有し、委員会や今月は決算もあるので、細かな質疑はそちらでという作戦です。 この一般質問の30分をどのように使うのかということについては、任期最終年の4年目になっても未だパーフェクトに使いこなせた試しがありません。聞きたいことを聞く、情報を引き出していくというのはとても難しいもので、どこに力点を置くか毎度考えるところです。(いつも、さすがにベテランの方はもうぶれないな、型が決まっているなというのも感じます) さて、前置きが長くなりましたが今回のポイントです。 今回は大きく3つのテーマ・市と市民の関係性・新型コロナウイルス感染症対応・市民からの相談や投票率向上について質問を組み立てました。 時間を割いたのはやはり1つ目の「市と市民の関係性」について。自治基本条例はあるものの、何が課題なのだろうかというのを考えたとき、このテーマに至りました。 以前にTwitterでこのテーマについてつぶやいたこともありますが、関係性として考えたときになんと表すかは千差万別。これぞ定義が難しいものであると実感する日々です。 これを問う目的は、今の市政において何がうまくいっていないのか、当然改善に繋げるため。コロナ禍も相まってコミュニケーションに課題が生まれているのはもはや当然の前提となっており、さらにはコロナ禍以前からある世代間ギャップも埋まっていかない。 このパラダイムシフトがあり、時代の過渡期でもある今だからこそ、自治基本条例という明文化されたものだけでない視点で、少しでも変化をもたらすことができればと構成をしました。 自分でも原稿を読んでいてとても分かりにくく、課題は山積しているなと思っていますが、後日図解してみたところ多少は理解しやすくなったかと思い、それも載せておきます。「対等な関係」というのは質疑の中でいただいた回答です。 質疑をしてみての感想と分析 全体の答弁としては、いつもある程度前向きなものをいただいていると考えていますが、回答のポイントとしては ・市と市民の関係性は「対等な関係」であると考えていること・市民参加において誘導などは当然に行っていないこと・感染症対応では市にできることを行い、学校についてはこれまでの対策を継続していること・福祉総合相談窓口は自身のことではなく他の人のことも相談できること・参院選での投票率の高さは東京都全体ともリンクしており、激戦であったことが要因ではないかと考えていること といった内容でした。 ここでまず気になるのは対等な関係という考え方。対等な関係という考え方は以前から割と出てきている答弁だなと思っていて、それは市がいくら発信しても、知ろうとすることも市民側に必要であるという主張。発信を求める際によく出るコメントです。 確かにそれはそうだと思うけれども、市側が最大限やれていると言えるのか?これはまだまだやれることがあると考えているので引き続き広報広聴を求めます。 そして、市民参加での誘導はしていないということ。そりゃしていますという答えが返ってくるとは思っていないので、ではなぜそのような声が市民から出るのか?と再質問をしましたが、誘導しているということはないという答えで終了してしまいました。 なぜ誘導などと思われてしまうのか、答弁にあったように、確かに個人の考え方、受け止め方というのはあり得ないことではありません。それでも、そうは思われないように工夫することが必要だし、進めたい方向がある中でのヒアリングとなるとどうしても偏りが出てしまうのは可能性として否定できないと思います。 前回の一般質問においても、三鷹駅北口交通環境基本方針の策定に向けたワークショップ(市HP)について触れましたが、そこでも事業のメリットは伝えられるものの、デメリットは参加者が自分で考えて発言していかないと全体で共有されないことを指摘しました。 そもそもまず持っている情報量が違う状態でどこまで実際の生活者たちがデメリットを想像することができるのかは、非常に難しいことだと思っています。 市民参加がよりよいかたちで実現されていくように、これからもこのテーマでの課題の認識、共有、そして提案を続けます。 質問時の読み原稿 質問をした時の読み原稿を転記します。これを登壇して読み、そのあと答弁をもらい、再質問するのが当日の流れです。下記読んでいただき、またこの記事の上に戻っていただくと、そういうことだったのかと思っていただけるかも?しれません。 読みながら多少変えているので、正確なものは議事録をお待ちください。通告書から引っ張っているため、ですます調とである調も混ざっています。 参考までに、参照したサイトや書籍などのリンクも付けておきます。以下原稿です。 先日、吉祥寺の公会堂で開かれた第ZERO回武蔵野映像祭り(公式HP)に出かけました。昭和の武蔵野の貴重な映像を目にすることができるとのことで、私自身は世代的にあまりこうした映像を見る機会が今までなかったので、楽しみに伺った次第です。 その期待通り、1957年と1975年の武蔵野市の映像は大変興味深く、当時の生活をうかがい知ることができたとともに、1975年の吉祥寺の映像は今とあまり変わらない姿が多々あり、この頃のまちづくりが今にしっかりと繋がっているのだなと実感をしました。 映像の中でも、こうしたまちづくりを進めるにあたって、事業を進めるにあたり市民の協力が不可欠であったという当時の市長のコメントが紹介されていました。この時すでに武蔵野市では市民参加が強く意識され、協働という考え方がそこにちゃんと存在していたことが分かります。 私はこの市議会議員という立場になって、こうした武蔵野市の価値観、文化、歴史を知る機会に恵まれ、それを伝えていくことというのも自分自身の大きな役割であるとの認識を日々強めています。 そこで今回は共に考えたい市と市民の関係性についてと題して、さまざま共に考える時間としての質疑を行っていきたいと思います。 質問に入ります。 1.共に考えたい「市と市民の関係性」について(1)市と市民の関係性について市の考えを伺う。昨今の市内の状況を見ていて、自分自身として考えていることです。市と市民というのはどういう関係性なのか、縦なのか横なのか、あるいは代わりなのか、重なっているのか、ニアリーイコールなのか、チームなのか、いったいなんなのだろうかと… 自治基本条例(市HP)においては、関係性という表現ではなく、基本原則が情報共有・市民参加・協働としてまとめられ、サイクルのような図があります。その視点からすれば関係性ということではなく市は市の、市民は市民の役割をこの基本原則を守りながら果たすということが求められているということにはなるのですが、関係性、言い換えれば関わりとか繋がりといった言葉にもできるかもしれませんが、そうしたところに着目した場合に、市がどのように考えているかを聞かせていただけたらと思います。 次に、先ほど述べたように、市が守る基本原則という面においては、情報共有・市民参加というのが自治基本条例にも規定されています。協働については主語が市ではなく、市に関わる多様な主体となっていて、ここだけ市ではない、市に関わる人という人ベースの表現であることも注目すべきポイントだと思います。まずこの (2)市民参加を実現するにあたり、適時適切な情報提供をできていると考えているか、誘導や偏りはないか伺う。 一生懸命やられている方にとって失礼な言い方になっているという自覚はありますが、こんな質問をするのには理由があります。次の(3)結論ありきの市民参加になっていないかを確認したく以下質問する。のところで事例として挙げていますが、吉祥寺東町1丁目市有地利活用事業(市HP)の市民参加において体感をしたことです。 先日吉祥寺で開かれた説明会に足を運びました。子どもを連れて行きましたが、職員の方はもちろん、他の参加者であった方々も皆さん快よく受け入れてくださり、他にも若い方が赤ちゃんと参加している姿も見られ、最後まで安心して参加することができました。 それは良かったのですが、市民からの質疑の中で、ワークショップでの誘導といった言葉が使われており、とても気になったので質問しようと考えました。順番を変えて恐縮ですが、(3)の②についてです。 ②ア 事例として吉祥寺東町1丁目市有地利活用事業を挙げる。過去のワークショップ開催から参加する方々より、内容の展開に対する違和感や議論するにあたり誘導的な案内があった等の声が出ている。また、コロナ禍を経ての社会背景の変化もあり、<これは私の感覚ですが>現状地域の方からの応援を得られている事業と感じられない。 <今回>説明会があったことで<職員の方々も情報共有について課題があったことを認め、コミュニケーションについて申し訳なかったお伝えされているシーンもありましたが、あの説明会を踏まえて>どこにずれがあったのか少し見ることができたように思うが、住民の方との認識のずれやこれまでのコミュニケーションにおける齟齬など、説明会を経て市がどう感じているのかを伺う。 9月1日号の市報(市HP)でも、裏面の半分を使って大々的に広報をされていることを認識しています。ここにあるスケジュールでも、令和2年度は点線で空白の期間であったことが示されており、このコロナ禍という大きな変化もあって、本当にこの事業の進め方は困難さを極めているとずっと感じています。 点で見れば1つひとつは評価されるのかもしれない、それが線になった時にどうしても人によって流れが、この事業との関わりがバラバラになってしまって、今またひとつにまとまろうとするタイミングになったところで、たどって来た線がバラバラに絡み合ってしまったような、そんな印象を持っています。  イ <市民参加について取り上げている最中ではありますが、事例の事業の中身に少し突っ込みます>市の考える多世代スペースについて、理想は伝わってくるが現実問題実現に当たっては非常に難しさを感じている。どの世代のことも考えるばかりに、誰も満足いくものになっていないのではないか。 市内全域にコミュニティセンターという交流拠点がある中で、別途多世代スペースを設けることの意義、またそのあえてのチャレンジについて外部に任せてしまうことへの課題の多さやもったいなさも感じるが、市としてどのように考えているか伺う。  ウ <先日も議会において全員協議会があり>保健センターの増築及び複合化について<の議論(市HP)が進められていますが、そちらの事業で>は、「全世代」という言葉がキーになっている。<この>「全世代」ということと「多世代」ということの違いをどのように考えているか伺う。 ひとつ気になる視点を見つけたので紹介します。渡邊じゅんじさんとドミニク・チェンさんの監修編著『わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために その思想、実践、技術』(Amazon)という書籍から。 これはウェルビーイングとは何なのか、それをどのようにつくりあうことができるのかについて、わたしという個のウェルビーイングから共、ともにですね、わたしたちのウェルビーイングといった、日本的なウェルビーイングのあり方を探求することをテーマとした内容です。 この中で、課題解決をするための活動拠点となる場所と、単なる居場所、そこにいていいよという場所は、似ているようで本質的に別物であるという考え方が述べられています。例として地域の中間支援的役割が期待されるコミュニティカフェと、単に存在論的な安心が認められる地域の居場所というものの比較がされています。 今、市の事業ではさまざま、例えば子どもの権利の議論においても、割とどの分野でも、居場所という言葉がよく出てきますが、公共施設をどんどんと増やす時代はすでに終わり、限りある資源をどのように使っていくか、施設の複合化、包括化といったこともこれから増えると予想されます。 その中でこの居場所というもの、そしてコミュニティあるいは市自体が地域の課題解決のために活動をしていく場所というものの本来的な役割、意義を考えた上で議論をしていかないと、結局のところうまくいかないことが出て来るのではないかと、この論点から感じた次第です。何かをする場所が作られがちですが、何もしない場所というのも必要で、これ自体は全く別の考え方なのだなと思わされる視点でした。 ――――― さて、事業の中身の話はこの辺にさせていただき、質問の順番を戻りまして、(3)の①です。市民参加全般の取り組みについてですが、①都度開催しているワークショップや意見交換会、パブリックコメント等の内容が汲み取られ、議論され、その上で施策にきちんと反映されていると言えるか、その指標はどこかにあるのか伺う。 これまでも、進め方について指摘をする度に、じゃあどこまでやればいいのか?という疑問が多方面から出ていました。感覚で話すんじゃないと言われたこともありますが、実際議会というところは数字だけではなく、地域で暮らしながら感じていること、その感覚を大切にしてこれからの市政を考えていく場だと思っています。 私自身もこの市民参加について基準を定めることの難しさは当然感じていますが、じゃあだからといってより良い状態を目指さなくて良いということではないと思っているので、市としての考えを伺います。 では、市民参加と情報共有の事例を取り上げたところで、市と市民の関係性の話に戻っていきます。金川こうじさん他3名の共著『協働と参加―コミュニティづくりのしくみと実践』(Amazon)では、地域自治組織の先進事例として武蔵野市が紹介されています。 市の特徴的な点として自治会町内会がないという全国的に珍しい前提に始まり、地区を区切らないコミュニティ協議会の存在、そこから地域フォーラムなどのコミュニティ政策に繋がってきているという内容です。 一方で課題も記載があり、2012年の第三期コミュニティ評価委員会における指摘が紹介されていました。高齢化に伴うリクルーティングの問題、地域に協議会の存在が伝わっていないこと、活動のマンネリ化といったことも述べられています。 これは2012年の市の会議における指摘なのですでに10年前、さらにはそこからいまコロナ禍を経ているということも踏まえると、こうした協働における課題はさらに大きくなっているとも感じます。 武蔵野市に関わる多様な主体の1人として、協働を実現していくためにはどうしたら良いのか、それこそ協働に取り組む当事者として考えることにヒントがあるのではないかと思い、今回はさまざまな書籍にあたるなどリサーチをして思考してみました。 その中で鎌田かのこさんの著書『コミュニティ・オーガナイジング』(Amazon)では、協働という表現ではないものの、どうやってコミュニティを作り活動することで課題を解決していくのかについて述べられています。 コミュニティオーガナイジングとは、仲間を集め、その輪を広げ、多くの人々が共に行動することで社会変化を起こすことであるとして、まずはじめに取り組むのがパブリックナラティブ、ストーリーを語るということ。 これは社会課題に気づいた人が仲間を集めていく、コミュニティを作っていくための最初の行動として、他者との関係構築の前に置かれています。 ストーリーテリングという表現のほうが聞いたことがある方は多いかもしれませんが、このパブリックナラティブは公で語るものがたり、なぜこの行動を起こすのか、そのストーリーを伝えることで人の心を動かし仲間を増やしていくという考え方です。 昨年の第4回定例会の一般質問で合意形成をテーマに、対話について、ケアリンピックの演題発表で最優秀賞を取られた方の内容を紹介させていただきました(市議会議事録)。対話とは新しいものを一緒に作り出すためのものであり、異なる考えであってもある程度のところまで納得することで相手の自己決定を促すことができると。 きっと対話の始まりにはこのパブリックナラティブがあり、ある程度の納得というところに至るまでには、何が必要かを考えたとき、共感というポイントがあるのではないかと考えました。 当時の市長からのご答弁では、コロナ禍もあり合意形成においても市民参加の新たな手法などが求められているということが言われており、あれから確かにオンラインの活用やさまざま工夫をいただいていることは認識をしています。 一方で手法を増やすということだけでなく、この共感を得るというポイントについてはどうでしょうか。今、市内でさまざま起きていること、対立、争い、なぜこうなるのだろうとズーンと落ち込むことも多いです。それでも市政はとめられるものではないし、これからもずっと続いていく。 これからも市と市民が、あるいは市に関わる多様な主体が対話をし続けるにあたり、共感を得るということはどういうことなのか、私は次にこのことについて考えていきたいと思考を深めた次第です。 今回は共に考えたいというテーマで考えを述べてきましたので話が長くて恐縮ですが、このように機会を生かしながら1つひとつ紐解いていくことが私がこれからこの武蔵野市の価値観を伝えていくということに必要だと思っています。 今回はこの市と市民の関係性を考えることからスタートし、結局のところゴールまではまだまだ辿り着いておりませんが、to be continued…というように、脈々と考え続けていきたいと思います。 時間もなくなって来ましたので、残りの質問をします。これは、昨今の傾向として、私自身も市民と議員の関係性という側面で考えた時に、さまざまな言葉を投げかけられる中で感じていることからの質問です。 (4)日頃寄せられる市民からのさまざまな意見をどのように受け止めているか。一方で、行き過ぎたクレームや、カスタマーハラスメントといった考えもあり、市民はカスタマーではないと考えるがそのように振る舞う方もいると感じる。教育業界ではモンスターペアレントという言葉もある。こうした市と市民の関係性という部分について、難しさもあると思うが、どのように考え、どんな共通認識のもと日々現場で対応されているか伺う。 そしてこのテーマの最後にまとめとして、 (5)市の考える市と市民の関係性を築いていくために行っている施策や発信について具体的に伺う。 2.新型コロナウイルス感染症対応についてこれまでも何度も質問をしてきたテーマですが、我が家もいよいよこの7月に罹患し、実感を持って質疑をさせていただきたいと再度取り上げることとしました。9月になり、学校や幼稚園などが始まり、これからまたどのように状況が変わっていくかは分かりませんが、以下質問したいと思います。 (1)コロナ禍における医療体制について、医療が逼迫した状況と言える現在の市の取り組みにどのような変化や工夫があるのかを伺う。 (2)子どもの感染拡大がちょうど夏休み前から大きくなり、自身の家庭も小児科にかかることは困難であった。夏休みに入ったことで市の把握している子どもの感染者数としては減少しているかもしれないが、夏休み明けからまた学校現場等子どもたちが集まる施設において、感染の拡大が懸念されている。そのために準備したこと等具体的な対応について伺う。 実際我が家が罹患したタイミングはちょうど感染者数が増えていく大きな波の始まりといったところで、まだ東京都の物資の支援はいただくことができましたが、その後対象者が変更されたり、武蔵野市においては保健所からの情報提供で自宅療養中の市民へ連絡をしているという運用がすでに変更され、急を要さないであろう場合は市からの連絡はなく、こちらから何かあれば市民側からコンタクトを取るということになっていることがホームページで確認できました(市HP)。 そのため私自身は市の支援を直接受けるということは特にしないまま、なんとか自宅療養を終えたというところではありましたが、実際に連絡が来ないことでこの支援を知らないという市民もいたのではないかなとか、小児科や内科といった医療にかかれないことで、困惑・不安に陥った方もいるのではないかと思います。精神的な部分だけでなく、症状が悪化したということもあるかもしれません。 このように、7月の下旬でこうした状況になっており、その後さらに感染は拡大、8月の半ばに今度は子どもが胃腸系の症状が出ていた際にも、小児科に電話が繋がることは困難を極め、結局受診することはできませんでした。幸いすでに回復をしていますが、もっと重い状態だったらと考えると、恐ろしいなと思うことがあります。 今も大変な思いをされているが多数いると思いますし、感染症以外で医療にかかっている方への影響も大きいでしょう。市としてできることに取り組んでいただいていると思いますが、現状の取り組みを先の質問で伺います。 3.市民からの相談や過去の一般質問等よりピックアップした事項について(1)地域において福祉的な支援が必要と思われる方が近くにいた場合に、当事者の方が市の支援に繋がるのは当然として、その方をみまもり、時に支援する地域の方を市が支援する体制が必要と感じるが、地域の支援者に対する市としての取り組みを伺う。 これは最近あったことで、個人情報はもちろん伏せますが、支援が必要な方とその近所で支援をしている方が私の職場にいらっしゃいました。というのも議員に相談に来たのではなく、お客さんとしていらした際に話をしていたら相談に発展し、それならできることがあるかもと議員であることを後から伝えたという流れです。ということでこれは地域の現場での出来事としてイメージしながら聞いていただけたらと思います。 お話を伺うと長いご近所付き合いの中での関わり合いとのこと。いろいろと話をする中でこの方が行政の支援とも実は繋がっていることが分かり、近所の方はそれを知らなかったので、大きく安堵をされた様子でした。 すなわちこの近所の方は、地域の繋がりの中でサポートをしてきたが、自分のことではないのでどこに相談すれば良いかも分からず、1人で、あるいはご自身の家族で背負い込んでしまっていたというのです。 一緒に話をしたことでこうした事実関係が分かり、この近所の方からは大変感謝されましたが、何より感謝されたのはとにかくこの安心したという部分でした。 このように、地域で、ご近所付き合いの中で持ちつ持たれつ、さまざま関わり合う中で大小問わず助け合って生活しているというのはこれぞ日常的なものであると思います。 そこに行政の支援が必要そうな方がいたとき、地域の方が1人で背負い込みすぎずにそれこそその支援について相談することで支援に繋がることができるということが大切だと思いますし、もちろんこれは市議会議員の役割としても重要なものと考えますが、こうした地域の皆さんに対しての市のアプローチも大切であると思います。市としての考えや取り組みを教えてください。 (2)令和4年7月10日執行の参議院議員選挙では投票率が全国の自治体の中でも比較的高かったと考えるが、その原因をどのように分析しているか、また来年の市議会議員選挙に向けさらなる課題として取り組んでいくことについて伺う。 選挙がある度に質疑を重ねてきましたが、あっという間に任期4年が終わろうとしています。国政ではある程度投票率が高くなると感じていますが、武蔵野市がこれからもより一層暮らしやすい、持続可能なまちであり続けるためには、市議会議員の選挙というのもとっても重要で、こうした機会を生かして地域の課題認識に繋げていくこと、それこそ協働のスタート地点の部分になるのかなとも思います。 そういった意味も込めて、選挙がより身近な存在であるように市には取り組んでいただきたく、今後の取り組みについてお聞かせください。以上

お知らせ

2022年9月一般質問「共に考えたい「市と市民の関係性」等について」

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。9月1日から定例会がスタートします。 一般質問を提出しましたので、まずはその要旨を公開します。今回は8番目ということで、1日の遅い時間か、2日の午前中の登壇になるかなというところです。最新情報はTwitterにてお知らせいたします。 (要 旨) 1.共に考えたい「市と市民の関係性」について (1)市と市民の関係性について市の考えを伺う。 (2)市民参加を実現するにあたり、適時適切な情報提供をできていると考えているか、誘導や偏りはないか伺う。 (3)結論ありきの市民参加になっていないかを確認したく以下質問する。 ①都度開催しているワークショップや意見交換会、パブリックコメント等の内容が汲み取られ、議論され、その上で施策にきちんと反映されていると言えるか、その指標はどこかにあるのか伺う。 ②ア 事例として吉祥寺東町1丁目市有地利活用事業を挙げる。過去のワークショップ開催から参加する方々より、内容の展開に対する違和感や議論するにあたり誘導的な案内があった等の声が出ている。また、コロナ禍を経ての社会背景の変化もあり、現状地域の方からの応援を得られている事業と感じられない。説明会があったことでどこにずれがあったのか少し見ることができたように思うが、住民の方との認識のずれやこれまでのコミュニケーションにおける齟齬など、説明会を経て市がどう感じているのかを伺う。  イ 市の考える多世代スペースについて、理想は伝わってくるが現実問題実現に当たっては非常に難しさを感じている。どの世代のことも考えるばかりに、誰も満足いくものになっていないのではないか。市内全域にコミュニティセンターという交流拠点がある中で、別途多世代スペースを設けることの意義、またそのあえてのチャレンジについて外部に任せてしまうことへの課題の多さやもったいなさも感じるが、市としてどのように考えているか伺う。  ウ 保健センターの増築及び複合化については、「全世代」という言葉がキーになっている。「全世代」ということと「多世代」ということの違いをどのように考えているか伺う。 (4)日頃寄せられる市民からのさまざまな意見をどのように受け止めているか。一方で、行き過ぎたクレームや、カスタマーハラスメントといった考えもあり、市民はカスタマーではないと考えるがそのように振る舞う方もいると感じる。教育業界ではモンスターペアレントという言葉もある。こうした市と市民の関係性という部分について、難しさもあると思うが、どのように考え、どんな共通認識のもと日々現場で対応されているか伺う。 (5)市の考える市と市民の関係性を築いていくために行っている施策や発信について具体的に伺う。 2.新型コロナウイルス感染症対応について (1)コロナ禍における医療体制について、医療が逼迫した状況と言える現在の市の取り組みにどのような変化や工夫があるのかを伺う。 (2)子どもの感染拡大がちょうど夏休み前から大きくなり、自身の家庭も小児科にかかることは困難であった。夏休みに入ったことで市の把握している子どもの感染者数としては減少しているかもしれないが、夏休み明けからまた学校現場等子どもたちが集まる施設において、感染の拡大が懸念されている。そのために準備したこと等具体的な対応について伺う。 3.市民からの相談や過去の一般質問等よりピックアップした事項について (1)地域において福祉的な支援が必要と思われる方が近くにいた場合に、当事者の方が市の支援に繋がるのは当然として、その方をみまもり、時に支援する地域の方を市が支援する体制が必要と感じるが、地域の支援者に対する市としての取り組みを伺う。 (2)令和4年7月10日執行の参議院議員選挙では投票率が全国の自治体の中でも比較的高かったと考えるが、その原因をどのように分析しているか、また来年の市議会議員選挙に向けさらなる課題として取り組んでいくことについて伺う。

活動報告

2022年6月一般質問ピックアップ

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今回は20名の議員が一般質問を行いましたが、その中で何人もの方が取り上げていた事案についてピックアップしてお伝えします。 石神井川上流第一調節池(仮称)工事について 吉祥寺本町2丁目や八幡町2丁目での道路陥没が記憶に新しい中で、この原因究明にも多くの質問が寄せられていましたが、今回陳情でも出ているように、都立武蔵野中央公園から地下トンネルを掘る工事が行われることについても心配の声が寄せられています。 この工事は東京都の河川事業で、石神井川から地下のトンネルに水を流し、洪水などの対策を行うというものです。外環道の工事でも毎度話題となるシールド工法ということもあり、当初から本当に大丈夫なのか?という声が上がっています。これはニュースでも大きく報道された調布市での陥没事故が大きなきっかけになっていると思います。(シールド工法についてはこちらの東京都水道局広報映像Youtubeをどうぞ) 中央公園にて行われる工事については、10年間という長期に渡るものであることや、通学路でもあるエリアにおいて終日トラックが1日100台ほど行き交うのではないか、近くでトラックの待機など生じるのではないかといった心配がされています。音や振動についても当然影響がないとは言えません。 現在は東京都がさまざま手続きを進める中で、周辺住民の方への説明などがなされています。工事名が石神井川ということもあり、武蔵野市に関係することだという印象が薄いこともあるのか、なかなか事業について情報が広まっていないことも課題とされています。 近くにお住まいの方だけでなく、中央公園は多くの方が利用されていると思います。市と都のやり取りも活発化していくと思いますので、気になることなどあればぜひお寄せください。 物価上昇と給食費について 元々物価が上がりつつあるところに、国際情勢も相まってさらに仕入れが難しくなっているという実情に対して、複数名の議員から値上げするのかどうかという問いがありました。 現状市としては9月までの入札は終わっており食材が確保できているとして、10月以降は慎重に推移を見ていくとのこと。他の自治体ではすでに値上げをするとしているところもあるようで、今後の状況をよく見ていく必要がありそうです。 市の答弁からは、簡単には値上げしないという姿勢を感じましたが、創意工夫を重ねながら子どもたちの栄養を守っていっていただきたいなと思います。 CIO補佐官の任命について 予算委員会でも多数指摘のあったこちらも、4月にすぐ登用されたとのことでさまざま確認がありました。最高情報責任者補佐官ということで、総務省のリストから地域に縁があるということで、亜細亜大学で非常勤講師をされている方が任命されたとのことです。 その選び方についての質問や実績、また市の持つ情報に触れるということから契約形態や守秘義務等についての質問もありました。 さまざまな役職や専門家の登用といった場面で、公平性・透明性を求める声が多くなっているように感じています。そうした部分においても情報共有、明快な根拠が提示されていくことを望みます。 一般質問の市議会中継録画はこちら

活動報告

2022年6月一般質問の読み原稿

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今回も無事に一般質問を終えました。 当日の読み原稿をシェアします。読みながら多少変えているので、正確なものは議事録をお待ちください。 今回は虐待のセンシティブな内容があるため、フラッシュバックなど心配な方はご注意ください。また、録画がすでに公開されていますのでこちらも合わせてどうぞ。 武蔵野市議会ホームページ ちなみに今回はこれまでで一番多い約7000字です…終了後、夜に録ったラジオstand.fmはこちらから。 武蔵野市の子ども子育て支援施策や市民と協働するまちづくりの実現等について  こども家庭庁の取組方針と武蔵野市の子育て施策等について  武蔵野市では子どもの権利条例の検討が進められています。先日も市民意見交換会や地域フォーラムなど行われ、見学をさせていただきました。賛否にかかわらずさまざまな意見が共有され、このように他の人の声を聞き考えるというプロセスがとても大切であると感じています。 私は今回の条例検討のプロセスにおいて、どれだけ子どもたちの周辺課題が共有できるか、そしてそこからの行動変容へ繋げられるかが最も大切であると考え、今回は作られている最中の条例の中身というよりも、子どもたちや子育てをする者を取り巻く課題の共有をしこれからのさらなる議論へ進んでいきたいと質疑を構成することにしました。ということで話が長くなりますが、ぜひお聞きいただき一緒に考えていただければと思います。  以前の議会、これは令和3年の代表質問の時にも取り上げたものですが、内閣府の子供・若者育成支援推進のための有識者会議では、数々の課題が共有されています。前回は会議の途中でのコロナ禍での課題というのがメインでしたが、すでに会議は終了しているため、この会議の報告書の中身を少し紹介します。  子ども・若者が過ごす「場」ごとの課題としてまず家庭においては、介護により勉学や生活に支障が生じる事態や親が介護と子育てを同時に行うこととなるダブルケアの課題、児童虐待、貧困、親の長時間労働等による孤独などがあります。 学校においてはいじめの認知件数は増加傾向にあり、重大事態も過去最多、インターネットやSNSでの誹謗中傷といった問題や、コロナ禍の影響が懸念される自殺者数の高止まり、学校に行けない、行かない不登校の児童生徒数も増加しています。 地域においてはつながりの希薄化、地域活動の担い手の高齢化・固定化による新たな参加のしにくさ、また就業においては長期間就業自体をしていないという若年層の多さや長期間ひきこもり状態にあること、そして起業意識の低さなども指摘され、さらには求められる能力の高度化なども課題とされています。以上が報告書の紹介です。議会ではずっと耳にしていることばかりですが、こんなにも多くの課題があることが分かります。当然これだけではないとも思います。  虐待について言えば、皆さんはペルザーデイブさんの『Itと呼ばれた子』という本を読んだことがあるでしょうか。私はこの本を小学生の時に学校図書館で見つけて読みました。この本では生々しい虐待の描写がひたすらになされていくのですが、あまりに壮絶なのであらすじの文をそのまま読みます。フラッシュバックなどご心配の方は、20秒ほど耳をふさいでいただければと思います。以下引用です。  ガスコンロで焼かれる。塩酸入り洗剤で掃除をさせられる。赤ん坊の汚物を食べさせられる。児童虐待を生き抜いた著書がはじめて明かした、壮絶な日々の記録  「なぜ、ぼくだけがこんな目に?」———母親に名前さえ呼んでもらえない。“That Boy(あの子)”から、ついには“It(それ)”と呼ばれるようになる。食べ物も与えられず、奴隷のように働かされる。身の回りの世話はおろか、暴力をふるわれ、命の危険にさらされ、かばってくれた父親も姿を消してしまう———  https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784789719254  以上引用終わり。先ほど紹介した有識者会議の報告書においても、虐待についての委員の意見として、虐待による死亡の中でも0日児死亡、生まれてすぐの死亡ですね、これはあまり数が減っていないことや、日本は児童の権利条約、これが子どもの権利条約ですが、これを批准しているが権利侵害の最たるものである虐待が起こるのは、社会として子どもの権利を守らなければならないという意識があまりに低すぎるからだという指摘がなされています。  私の世代は今子育てをスタートしたり、真っ最中といった世代ですが、自分たちが子どもの頃と比べてみても、随分と社会の価値観が変わってきているということを実感します、例えば親と子の関係性、また、学校を中心とした学びのあり方についてもそうです。基本的に上から押さえつけるような考え方ではなく、自分と子どもは別人格であること、上下関係ではない、ある意味で横に関係性があるイメージになってきているのではないでしょうか。 分かりやすいのは体罰はダメとなったこと、ありのままでいいよと承認する、その人らしさを大事にするという視点を持つこと、ともに学ぶこと、最近は理不尽な校則を考え直すという動きもありますね。こうした新たな価値観が大切であると考える親、大人が増えているように思います。 とはいえ一方で親子の共依存が問題視されたり、競争社会で勝ち抜くために子どもたちが多忙な生活を強いられたり、他人と比較されることのプレッシャーを与えられる、孤独や孤立に至る関係性、ネグレクトといったことも依然として課題と言えます。まだまだ試行錯誤の時代である、子育てにおける価値観の変化の過渡期であるとも言えるかもしれません。  一方で、○○だから守ろう、支援しようという時の○○というのは、例えば子どもだからとカテゴリを当てはめるのではなく、個々に何が課題となっているのかという視点から考える必要があるのではないでしょうか。行政ニーズの多様化と言われますが、潜在していた複雑な課題が見えるように、また誰かに見せられるようになったということも大きく影響していると考えられます。武蔵野市でも福祉総合相談窓口ができたように、困っていることをまず聞かせて欲しいというスタンスで対応に当たっていくことが大切だと思います。  人権というのは、子どもも大人も関係なく尊重されるものです。今回は子どもの権利というテーマですが、そもそもは人権を尊重するのだという理念であり、個々がそのことの理解を深めることが大切と考えています。これは今回の議論のプロセスにおいても、条例が策定された後も、重要なことだと思います。  私は高校時代に、少年法について研究をしたことがあります。当時はサカキバラ事件やバスジャック事件など子どもたちによる事件が大きく報道され、その後少年法が厳罰化されたという時代でした。私は厳罰化という上から押さえつけるようなやり方は、抑止力にはならない、根本的な解決にはならないだろうと高校生ながらに思い、いかにして家庭・地域・学校が子どもたちに対し関わっていくか、自由といはいえ好き放題ではない、リバティとフリーダムは違うということをどう伝えていくのかが課題であり重要だと結論付けたのを覚えています。  これはすなわち、互いにとっての人権をいかにして理解して行動していくのかということに繋がると思います。ルールがあるから、条例があるから守りましょうではない、もっと根源的な話です。子どもの権利条例の話題を聞いていると、いじめが起こった後のことをどうするか、具体的にはオンブズ制度の部分がクローズアップされることが多いように感じます。 もちろん子どもたちのSOSにどう答えていくかということも大切ですし、事が起きる前から取り組みを調査していくという意味合いでのコミッショナーやオンブズマンということであれば良いですが、そもそもいじめが起こらないようにするにはどうしたらいいかという議論にももっと時間が割かれて欲しいと思っています。  日本全体のトレンドとして、国のほうでは子ども家庭庁創設やこども基本法の成立の動きが活発化しています。東京都でもこども基本条例が制定されました。これらの議論の中でも、子どもたちを取り巻く数々の課題が共有され、次の行動変容に向けて動きが進んでいくものと思われます。  今回、武蔵野市保健センター機能充実検討有識者会議を傍聴したところ、子ども子育て支援施設複合化についての説明においても、国の動きなどが報告されていました。今、武蔵野市では子どもの権利条例という理念的な部分についての議論と、子ども子育て支援施設の議論、両方が同時に走っており、そこに国の法律の動きも乗っかってきています。それぞれは別に動いているように見えますが、実は当然に密接に関わっていると思いますし、それこそ全く連動しないのもどうなのかということもあります。  条例を作ることの意義の一つが事業をしっかりと予算化していくことにあるとするならば、国の動きも同様に予算として基礎自治体にも大きく影響してくるものと思います。そこで今回は、ちょうど先日行われた保健センター機能充実検討有識者会議で出てきたものを中心に、武蔵野市の子ども子育て支援施策全般の質問を以下行います。  (1)現在分かっているこども家庭庁の取り組み方針に対し、武蔵野市の子ども子育て支援策についてさらなる検討が必要と考えているところ等、分析を伺う。  (2)武蔵野市子どもの権利に関する条例の検討とこども家庭庁創設の動きとの関連性について伺う。  (3)ゆりかご面接や乳幼児健診の受診率と参加できていない実態等について伺う。  これは保健センター機能充実検討有識者会議でも紹介されていましたが、数パーセントの参加できていない人たちに関する言及が特になく、そちらの法が課題なのではないかと考え伺います。  (4)産後ケアが拡充されたが、時期が延びたこと等の拡充内容と産後うつや母親の自殺との関係性について伺う。  これは先日保健師さんとお話をさせていただいた時に、施設が増えただけでなく時期が延びたことも伺い、どういう経緯でこの拡充が行われたの知りたいと思い質問します。  (5)保健センター機能充実検討有識者会議に小児科医がいない理由を伺う。  こちらは医師会の方や助産師の方、また大学教授の方などさまざま傘下されていることは認識していますが、日頃子どもたちや保護者と接している小児科医の方にもご意見をいただくのが良いのではないかと思い伺います。  (6)この有識者会議において保健センターでの健康増進として紹介されている事業内容が高齢者層を主な対象とするものであると感じるが、健康寿命とは異なるテーマとして若年層のメンタルヘルス対策についての見解を伺う。  小児科医がいないこととも関係しますが、保健センターで目指していることは全世代の健康増進であると理解しています。どうも健康増進事業というテーマになると、高齢者向けの事業内容がほとんどであるため、若年層に対する事業についても教えてください。  (7)武蔵野市において子育て支援施設を複合化することの意義と、市内での地域差を作らないようにする対策について伺う。  これは重ねての質問ではありますが、複合化することの意義をもう一度教えてください。また、複合化した結果、サービス提供に地域差が生じてくるのは本来の目的からすれば本末転倒だと思います。ご見解を伺います。  市民と協働するまちづくりの実現について  今回の一般質問でもまちづくりについて取り上げる議員が多いと思いますが、今、武蔵野市は全域でさまざままちづくりが進められ、コロナ禍も少し動きが変わってきており、今年はまた違った雰囲気で事業が前に進んでいくのではないかと期待をしています。  そんな中、昨年来、あるいはコロナ禍においてても市政で大きなテーマとなっている市民との協働という考え方について、これは不断の努力で取り組んで行かなくては、まちづくりが前向きに進んでいかないと思います。そこでいくつか質問をいたします。  (1)三鷹駅北口交通環境基本方針の策定について、オープンハウスが開催され、今月には市民ワークショップも行われる。事業の進捗状況や反響を伺う。  これは今ちょうどやっている最中のものなので、、可能な範囲で教えていただければと思います。  (2)吉祥寺東町1丁目市有地利活用事業について、コロナ禍を経ての市民参加の実現について現状と課題認識を伺う。  こちらは他の議員も複数取り上げられていましたが、私も先日市民意見交換会に参加をし、会自体の周知広報が不足しているのではないかと感じました。日程の設定の仕方については変えていくというお話が昨日もありましたが、唐突に感じられる広報についてこちらはどう対応していけばいいのでしょうか。パブリックコメントを書けば良いという話になってしまうと、じゃあ何のために意見交換会や説明会をやっているのかという話になってしまいます。行かないというのではなく、行けないという状況を作らないように最大限努めていただきたいですが、どのようにお考えでしょうか。  (3)令和3年度の吉祥寺東部地区のまちづくりについてや、令和4年度の武蔵境南口公衆トイレリニューアル事業等、周知広報がなされる中、市民の関心が高まるにつれさまざまな意見が出てきていると感じる。こうした市民の声に対し、どのように説明責任を果たしていくのか、また事業を進める中での市民参加の実現についての見解を伺う。  これは、最近共通して起きていることと感じて質問することにしました。例えば東京都の事業が武蔵野市で行われるとなった時も同様に、木の伐採について変更があったり、工事のやり方に変更があったりと、事業が進みながらも声を聞きながら事業が変更されていくというのを見ています。当然全てがそうはなっていないのだと思いますが、事業が決まってからの動きこそ、住民に寄り添って進めていくことが重要と考えます。ご見解をお願いいたします。  市民からの相談や過去の一般質問等よりピックアップした事項について  (1)各種計画等策定委員会の会議体が、より市民に開かれたものとなるための施策につき、検討の進捗について伺う。  これは令和2年度第1回定例会で質問したもので、その時のご答弁は  これまで外部の委員などが入るさまざまな委員会などの会議はできる限り公開し、傍聴できるようにしてきました。ホームページなどで議事録も公開していますが、作成にはどうしても一定の日数が必要です。そのため、議事録完成前であっても、会議当日の配付資料については会議終了後に速やかにホームページで公開するなど、できることから取り組みを進めている状況です。―中略― このたび上程しております自治基本条例(案)でも、情報共有の重要性についてうたうとともに、会議及び会議資料の公開についても新たに盛り込んでおります。そのため、会議資料の公開についてもできる限り速やかに取り組むよう、改めて庁内に呼びかけてまいります。また、今後のICTの進展や費用対効果も踏まえ、より進んだ情報公開の手法について引き続き検討を進めてまいりたいと考えます。  でした。当時はまだ案だった自治基本条例もその後制定され、より一層力を入れられているものと考えています。検討や実施の現状を伺います。  (2)市のホームページ更新にあたり、その進捗と今後どのようなスケジュール及び手法で市民参加が行われるか伺う。  これもまた一つ前の質問と関連しますが、依然として会議の日程などはカレンダーに載ったり載らなかったりしています。市民意見交換会についても同様で、先ほど吉祥寺東町1丁目利活用事業の件でも、よくよくページを調べなければ実施の予定を把握することができませんでした。このような具体的な事案などをしっかりと集めていくことで、分かりやすいホームページリニューアルに繋がると思いますので、今後の見通しを伺います。  (3)若い世代の投票立会人の募集や投票日の学生アルバイト募集が行われている。成人年齢引き下げも踏まえ高校生世代へのアプローチや、一方で年齢問わず投票へ行ったことがないといった市民に対する施策の可能性について伺う。  こちらはちょうど今参議院選挙前であることもあり、さまざま若い世代に向けてアプローチをしていただいていることを踏まえて、市民の方からもアイデアをいただいたものです。深夜になる業務などは未成年には難しいと思いますが、昼間の業務を切り分けたり、また一方で投票率の低い世代というのは私たち30代も含まれるため、投票へ行ったことがないという方に向けた施策などは考えられないだろうかと質問しました。以上、よろしくお願いいたします。 

お知らせ

2022年6月一般質問「武蔵野市の子ども子育て支援施策や市民と協働するまちづくりの実現等について」

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。あっという間に(と毎回言っていますが)6月を迎え、7日から定例会がスタートします。 一般質問を提出しましたので、まずはその要旨を公開します。今回は15番目ということで、9日の登壇になるかなというところです。最新情報はTwitterにてお知らせいたします。 武蔵野市の子ども子育て支援施策や市民と協働するまちづくりの実現等について こども家庭庁の取組方針と武蔵野市の子育て施策等について  (1)現在分かっているこども家庭庁の取り組み方針に対し、武蔵野市の子ども子育て支援策についてさらなる検討が必要と考えているところ等、分析を伺う。  (2)武蔵野市子どもの権利に関する条例の検討とこども家庭庁創設の動きとの関連性について伺う。  (3)ゆりかご面接や乳幼児健診の受診率と参加できていない実態等について伺う。  (4)産後ケアが拡充されたが、時期が延びたこと等の拡充内容と産後うつや母親の自殺との関係性について伺う。  (5)保健センター機能充実検討有識者会議に小児科医がいない理由を伺う。  (6)上記有識者会議において保健センターでの健康増進として紹介されている事業内容が高齢者層を主な対象とするものであると感じるが、健康寿命とは異なるテーマとして若年層のメンタルヘルス対策についての見解を伺う。  (7)武蔵野市において子育て支援施設を複合化することの意義と、市内での地域差を作らないようにする対策について伺う。  市民と協働するまちづくりの実現について  (1)三鷹駅北口交通環境基本方針の策定について、オープンハウスが開催され、今月には市民ワークショップも行われる。事業の進捗状況や反響を伺う。  (2)吉祥寺東町1丁目市有地利活用事業について、コロナ禍を経ての市民参加の実現について現状と課題認識を伺う。  (3)令和3年度の吉祥寺東部地区のまちづくりについてや、令和4年度の武蔵境南口公衆トイレリニューアル事業等、周知広報がなされる中、市民の関心が高まるにつれさまざまな意見が出てきていると感じる。こうした市民の声に対し、どのように説明責任を果たしていくのか、また事業を進める中での市民参加の実現についての見解を伺う。  市民からの相談や過去の一般質問等よりピックアップした事項について  (1)各種計画等策定委員会の会議体が、より市民に開かれたものとなるための施策につき、検討の進捗について伺う。  (2)市のホームページ更新にあたり、その進捗と今後どのようなスケジュール及び手法で市民参加が行われるか伺う。  (3)若い世代の投票立会人の募集や投票日の学生アルバイト募集が行われている。成人年齢引き下げも踏まえ高校生世代へのアプローチや、一方で年齢問わず投票へ行ったことがないといった市民に対する施策の可能性について伺う。 

お知らせ

2022年2月一般質問「子ども・子育て支援やコミュニティが交わる取り組み等」について

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 第1回定例会が始まりました。スケジュールについてはラジオstand.fmでもお話していますのでぜひお聴きください。 さて、今回の一般質問の要旨はこちらです。 少子化社会対策白書等から考える子ども・子育て支援について 「少子化社会に関する国際意識調査」では、他国と比較して子育て支援への課題があることがうかがえる。主に令和3年版『少子化社会対策白書』を基に、市としての子ども・子育て支援のあり方について伺う。 合意形成に向けコミュニティが交わる取り組みについて 意見募集や市民意見交換会が話題となる中で、合意形成を行うためには考えを発する・集めるだけでなく「聴く」・「知る」ことも大切ではないかと考える。コミュニティが交わり合うことの可能性や取り組みについて伺う。 市勢統計に見る人流減少の影響について 電車やバスなどの交通、また健診事業などの数値を見ると大幅な人流減少が結果として表れている。産業をはじめ、多岐に渡るであろう影響につき伺う。 予定では2月28日の夜あるいは3月1日の午前中に登壇すると思います。インターネット中継もありますので、よろしくお願いいたします。終了後、原稿もアップしますのでご覧くださいね。 国際情勢が激しく揺れ動く中、自分にできることは何なのか、この瞬間に政治に携わる者としての大きな責任を感じています。ともに学び、考えていきたいです。 追記(2/28夜) 本日8番目に登壇しました。読み原稿をここに残します。 ワクワクはたらくの本多夏帆です。週末、家で国際情勢のニュースを見ていた4歳の息子は、死にたくないよと言いました。まだ死についてよく理解してはいない年齢ですが、それくらいの衝撃を受けたのだと思います。 私は今この瞬間に政治に携わる者として、そして法を学んできた人間として、私たちは常に過去から学び、新たな世界を模索するために努力をし続けなくてはならないのだと実感しています。目を背けたくなる現実に対し、決して無関心にならず、この悔しさ、悲しさを共有し、前に進んでいきたい。今、世界中の大切ないのちが守られるように、強く願います。 さて、前回の議会が終わってから、議員の役割とはを考える日々を過ごしています。あなたの言っていることはおかしいとか、自分の話が正しいからこっちは間違っているとか、そんなふうに話される。私が見てきた世界は私が見てきた世界、あなたが見てきた世界はあなたが見てきた世界、だから話し合いましょう。そうはならないのでしょうか。 持っている情報自体が互いに異なるということが議論の中でわかってきたのに、相手を否定することで自分が正しいという議論を展開するのは違うのではないかと思います。建設的な議論の必要性、重要性を実感しています。 それでは質問に入りますが、今回は細かい質問にせず、大きな問題提起をしました。1つ目は少子化対策と子育て支援、2つ目はコミュニティ、3つ目は市勢統計からの気づきについてです。 大きく問うやり方はあまりしてこなかったため、準備をされる職員の方を困らせてしまい申し訳なかったのですが、一緒に考えてくださる姿勢がとても嬉しかったです。議員になって丸3年が終わろうとしていますが、この質疑のやり取りについても何をどうするのが市政にとってプラスになるのか、プロセスも考えながら、ずっと模索しています。内容に入ります。 1少子化社会対策白書等から考える子ども・子育て支援について 「少子化社会に関する国際意識調査」では、他国と比較して子育て支援への課題があることがうかがえる。主に令和3年版『少子化社会対策白書』を基に、市としての子ども・子育て支援のあり方について伺う。 今回は内閣府の資料を用いての質問です。子ども庁なのか、子ども家庭庁なのかといった議論も行われていますね。それを見ても、子どもの支援、家庭に限らず子育てをする者への支援と課題が多岐に渡ることが分かります。 武蔵野市においては、本議会でもこれまでに多数議論に出ていますが、保健センターの増築と新たな子ども子育て支援施設についての議論が展開される中で、箱物としての議論と子ども子育て支援についての議論がごちゃ混ぜになり、議論が複雑化している印象を持っています。 それにより子ども子育て支援にネガティブな流れを持たせたくないという想いを持ち、今一度子ども子育て支援について市に求められること、市にできることを考えていこうという趣旨でこの質問をすることにしました。 先に述べました令和2年度少子化社会に関する国際意識調査報告書の内容は、衝撃的と言いますか、やっぱりそうなのか…という感想を持ちましたのでまず少し紹介します。ここでは、日本、フランス、ドイツ、スウェーデンの4ヶ国の比較がなされており、社会的支援についてというテーマの中で、直球ですが子育てしやすい国と思うかという問いがあります。 分析をされた有識者、国立社会保障・人口問題研究所の岩澤人口動向研究部部長の解説によれば、自国が子どもを育てやすいと思うかどうかについて、スウェーデン、フランス、ドイツの順で評価が高く、日本はそう思う人の割合が最も低い。その質問で子育てしやすいという回答をした理由について日本は治安の良さが高いですが、スウェーデンは教育費の支援、雇用の安定、育児休業の所得保障、保育サービスが挙げられています。 一方で、妊娠・出産時の身体的・精神的・経済的負担を軽減する施策として何が求められているかという支援策については、日本で高いのは出産費用の助成、不妊治療の助成、各種サポート窓口の一元化とのこと。育児を支援する重要施策の中でも日本で一番高いのは教育費の支援でした。 このことを見るに、日本においては経済的な負担が多いと考えられていることが伺えます。子どもを持つことの印象についても、フランスは自然、ドイツは子孫、スウェーデンは楽しいというのに対し日本は経済的負担となっているとのこと。 これだけ聞くと少々ショックも受けますがおそらくこれが現実で、日本において子どもを持つことは積極的に人生設計に組み込まれる状況にはないようです。 ただし、先に述べた子どもを持つことに対し楽しいというよりも、育てる側の自己成長に繋がるとか、質の高い環境でしっかりと子育てをしたいという真面目な考え方であり、だからこそ負担も感じやすいのではないかということも分析として添えられており、なるほどそこにも関係性があるのかと納得したところもあります。 さて、こうした状況の中で、令和3年度に出された少子化対策白書には、多岐に渡る少子化対策の中身が掲載されています。子育て世代が将来にわたる展望を描ける環境づくりでは、雇用環境の整備や働くことと子育ての両立支援策、最近グッと増えてきて法改正もされてきている男性育休の分野、地域活動への参加促進という暮らし方改革なるものもあります。 多様化する子育てニーズへの対応については武蔵野市でもすでに多く取り組んだり目指したりしている、妊娠期から子育て期にわたる 切れ目のない支援、その他地域の実情に合わせた取り組みや子どもや子育てにあたたかな社会づくり、そしてICTやAIといった科学技術の積極的活用といった施策がずらっと羅列されています。 これらをざっと見たとき、今回の武蔵野市が取り組もうとしている窓口の一元化については、先の意識調査にもあったように子育てに関わる市民にとっても要望に沿ったものだろうと考えています。福祉総合相談窓口のように、困ったらとにかくここへという分かりやすさはやはり重要です。 ただ当然それだけではなくて、窓口は一つになってもその窓口があるところは本当にひとつでいいのか、すなわち保健センターの位置にひとつあることで十分なのか、これは何も同じ段階のものがいくつも必要ということではなくて、そのもうひとつ手前で支援に繋がる場所がどれくらい身近にあるか、手を伸ばせば届くところにあるかというのが大切だと考えています。 また、今日のデータでお伝えしてきた課題、子育てにおける経済的負担あるいは子育てに対して経済的負担という印象を持っているということについて市として何ができるのか。これは非常に大きな問題で簡単に解決できるものではありませんが、当然お金をばらまこうということではなく、ただ、先日の子育て世帯臨時特例給付金の所得制限を見ても、経済支援において不公平さを感じる施策はやはり存在しています。 子どものための支援なのか子育てを行う者に対する支援なのかよく分からないのはさることながら、個人の収入と世帯の収入の考え方も公平性は感じられません。急な国の施策による市の財政に対する影響を鑑みて先日の議案自体に賛成はしておりますが、国の施策に対する現場のフィードバックとしても市から市民の声を届けていただきたい。 さらに、代表質問でも話題に上がった議員研修では、子どもの貧困について知る機会がありましたが、負担と考えられている教育費の支援とも言える学習支援について、そうした支援を知らないという子どもが圧倒的に多いことや、学力の底上げについては支援があるもののもうちょっと頑張ってレベルアップしたいといった子どもの支援はなかなかないといった、きめ細やかな支援のあり方が求められていることが分かりました。 子どもの貧困は諸外国に比べてもかなり悪い状況にあるとのことで、先の経済的負担という課題と通じていると考えます。 市においても今回の子ども子育て支援のあり方、必要な機能についての議論をする中で、こうした経済的負担という部分についてもできることがあるのではないでしょうか。 働き方や休み方という点ではハローワークや社会保険労務士などの士業と連携して市民の相談に乗ったり、情報提供したりすることも考えられるかもしれません。 例えばまだまだ育休、特に男性の育休に対する理解が浸透しているとは言えない世の中です。所得が少なくなるということから育休取得を控える人もいる。ちゃんと復職できるのか、キャリアに不利ではないか、どのような手順で取るのか、どうするのが子育てにとっていいのか。 また自営業には産休育休なる制度はありません。不規則な仕事のスタイルからも柔軟な保育制度が求められますが、どうすれば子育てをしながら安定的に働き続けることができるのか、雇用による労働ではないのでハローワークに相談することもあまりできません。 実際こうした不規則スタイルで働く身からすれば、行政に提出する保育の書類においても現実とかけ離れており、どう自分の生活を伝えれば良いのかわからない、言ってみれば自分の働き方は対象として見られていないあるいは知られていないのだなと思ってしまうこともあります。そうした情報共有をする場だって本当は欲しい。 少子化対策白書にもあるように、子育てに直面するかどうかも分からない学生の頃から、ライフプランニングを行う機会が多数用意されていてもいい。また、そもそもで言えば福祉総合相談窓口との連携も大切でしょう。ヤングケアラーも話題になっていますが、子どもにケアをされている側である大人などに支援が届かなければ、根本的解決には至らないと思います。10年以上前から、高校中退の理由は子育てする側の経済的問題が最も多かったはずです。 保健センターとの連動ということから母子保健、健康面が重視されることはもちろん大切なことだと考えていますが、今回調べる中で私自身理解を深めることができた、子育てに対する負担がどこから来ているのかということについて、求められている多岐にわたる施策を踏まえた上で、市の作ろうとしている子ども・子育て支援施設の中身を応援したいと思います。 質問は最初に述べました、こうした少子化対策についての資料を踏まえ、市の子ども・子育て支援のあり方について、見解を教えていただければと思います。 2合意形成に向けコミュニティが交わる取り組みについて 意見募集や市民意見交換会が話題となる中で、合意形成を行うためには考えを発する・集めるだけでなく「聴く」・「知る」ことも大切ではないかと考える。コミュニティが交わり合うことの可能性や取り組みについて伺う。 私はこれまでの集団活動の中で、長く合唱に取り組んできたので、合唱ならおそらく多くの方が経験されたことがあるかなと思いそれを例にお話をします。 合唱で重要なのはいかに声を大きく出せるかとか、発声がうまいかといったことだと思われがちですが、声を出す前にまず聴くことが大切であると私は考えています。 音が合っているかどうかということのみならず、同じ楽譜の同じ情報を受け取っていてもそこには解釈が生まれ、同じピアノという記号を見ていてもそれがどれくらい小さいのか、同じフォルテでもどれくらい大きいのか、同じ単語でもどのようなイントネーションで言うのか、優しく発するのか悲しい表情をするのか、互いに聴き、確認してみないとわからないものです。 それぞれに情報の解釈が生まれることに加え、それぞれの主観がベースとなるため、互いに聴き、交わり合うことによって少しずつ調整を加え、ひとつの作品にまとまっていきます。 また仕事でよく見るのですが、学生のグループディスカッションの場でもこんなことがあります。賛否を問うテーマであった場合、先に意見を表明してもらってからどちらかにまとめるのはなかなかに難しい。 まずは問いの分析を行い、そこから見えるポイントについてさまざま情報を出し合い整理をした上で賛否どちらかにまとめていくほうが実はスムーズに結論が決まります。 現在の武蔵野市が行う市民参加の手法にもさまざまなものがありますが、コロナ禍においてはどうしてもこの交わりあうという視点での取り組みに困難さがあり、意見を発する・集めることに力を入れることになってしまったのではないでしょうか。 住民投票条例のことで言えば、昨年8月の市民意見交換会の時点で、賛成ではなく反対やなぜ今なのかという意見が出ていたことは、12月の議会で述べました。11月の報道から騒ぎになったという発言をする方が多く、確かに大きくなったのはそうかもしれませんが、さまざまな意見自体は夏の意見交換会でも、そして遡って春のアンケートにおいても存在しており、表明されています。 全国への爆発的な認知度に繋がったのは報道かもしれませんが、8月にはSNSで話題になっているのも目に入っており、それを見た方が意見交換会にも参加されています。 そんな中意見交換会では、賛成意見、反対意見をただ述べる場になってしまい、少なくとも交換、交わり合うような議論ができる場にはなっていませんでした。他者の意見に耳を傾ける、背景を聴く、そうして考えを深めるような場が必要ではないでしょうか。 そうした場はどこにあるのかと考えたとき、真っ先に思いつくのはコミセンです。がしかし、コミセンに入ったことがない!という方が多数います。 私は先の議会での自分の発言に責任を持ち、年始から早速行動を始めました。先日開いたパブリックコメントを書こう!というイベントには10名ほどの市民の参加があり、計画の冊子を手に入れるのに中町集会所に入るところから体験をしてもらいました。初めて入るという方もいて恐る恐る、そしてコミセンの委員の方はこんなに冊子を取りに来たのは初めてという、そんな機会を作ることができました。 このようにこちらも少しずつですができることに取り組もうとしています。特にこれまで市政とあまり関わりがなかった市民と繋がっていくのは簡単なことではないですが、今回のことをチャンスに、より市民参加の活性化に繋げていきたいと思います。コミュニティが交わりあうことの可能性、そしてどのような取り組みができるか、市の見解を伺います。 3市勢統計に見る人流減少の影響について 電車やバスなどの交通、また健診事業などの数値を見ると大幅な人流減少が結果として表れている。産業をはじめ、多岐に渡るであろう影響につき伺う。これはまずご見解を伺い、再質問したいと思います。 以上、よろしくお願いいたします。

活動報告

2021年11・12月議会での一般質問と今後の予定

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 現在、武蔵野市は住民投票条例の件で大きな注目を集めています。11月19日から本会議がスタートするため、議員はそれぞれ議会に向けて準備中です。 今回は市長選後はじめての議会となるため、市長による「施政方針演説」があり、議員からはそれに対する代表質問と、いつも通り自由テーマの一般質問とが行われます。 代表質問をする議員は一般質問できないので、いつもより一般質問を行う議員は少なくなります。今回私はギリギリの提出となり、10番目の質問者となりました。おそらく29日の登壇です。 これから読み原稿と再質問の準備をしますので、まずは通告書通りの質問項目のみを記載します。 なお、議案で出るものについては一般質問で取り上げられないルールとなっているため、住民投票条例の件を直接的に質疑することはできません。   感染症の見通しや取り組みの検証、市政における合意形成の存り方等について (要 旨) 新型コロナウイルス感染症の見通しや取り組みの検証等について (1)現在における、新型コロナウイルス感染症の今後の見通しについて伺う。 (2)コロナ禍における市政の各種取り組みについて、いつどのように検証を行うのか、具体的な取り組みについて伺う。 市政における合意形成の存り方について (1)令和3年度における、市民意見交換会の参加人数と、パブリックコメント意見提出数を伺う。 (2)コロナ禍においては市民とのコミュニケーションが取りにくくなったと考えるが、市の見解と、この期間における市民とのコミュニケーション実績、工夫や成果につき伺う。 投票率の向上と政治への関心を高めることについて (1)令和3年度に行われた武蔵野市長選挙・衆議院議員選挙につき、投票率向上に向け取り組んだことと、今回の結果を踏まえた今後の課題について伺う。 (2)政治への関心を高めるために、市(学校を含む)が取り組んでいること、今後取り組もうとすることについて伺う。 市民からの相談や過去の一般質問等よりピックアップした事項について (1)柔軟な子育てと働き方の実現に向け、多様な保育ニーズの調査検討の進捗について伺う。 (2)認可保育所の定員を増やしたことによる、認可外保育所や幼稚園等への影響について伺う。 (3)自転車での「ながらスマホ」や「子どものノーヘルメット」に対する施策と今後の検討について伺う。 (4)この秋に実施された、男女平等推進センター主催の社会学関連講座が子育て中の女性を限定対象としている。また、女性弁護士による離婚についての講座も女性が対象となっている。子育ても離婚も性別を問わず直面するものと考えるが、これらの背景と意図を伺う。   今後のスケジュール 予定として書いておきます。都度変更などもあるので、武蔵野市議会ホームページも合わせてご確認ください。 11月19日(金)/本会議:市長による施政方針演説 11月24日(水)/本会議:施政方針に対する議員からの代表質問 11月26日(金)・29日(月)/本会議:議員からの一般質問・議案上程・委員会付託(終わらなければ30日も) 12月1日(水)~3日(金)・6日(月)/決算特別委員会:令和2年度決算の審議 12月9日(木)/本会議:決算特別委員会の多数決 12月13日(月)~17日(金)/各委員会:付託された議案を審議 12月21日(火)/本会議:各議案の多数決、終了後に議会広報委員会 公開されている会議はこのように飛び飛びの日程ですが、合間に委員会の委員長報告原稿が作成されるなど、さまざまな日程が設定されています。 怒涛の約1か月間となりますが、ぜひご注目いただけますと幸いです。Twitterでも日々発信を続けています。よろしくお願いいたします。

活動報告

2021年9月議会での一般質問について(予定)

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。9月議会が始まります。今回の一般質問は6番目、初日の午後の予定です。質問項目のみ下記に掲載しますので、ぜひお読みいただければ幸いです。 件名 新型コロナウイルス感染症との向き合い方や広報広聴の充実等について (要 旨) 新型コロナウイルス感染症との向き合い方について 対症療法と予防的措置の両輪で対応しなくてはならないと考えている。そこで以下伺う。 市として、新型コロナウイルス感染症の今後の見通しをどのように考えているのか伺う。それに対し、対症療法としての施策と予防的措置としての施策を具体的にどう考えているのか市長と教育長に伺う。 検査陽性反応者等に係る公表一覧を日々いただいていることで定点観測ができ感謝しているが、この1ヶ月ほどで陽性判明日から市の発表までにかかる時間が空いてきてしまっている。そのことによる各所への影響と今後の対策を伺う。 認可保育所・地域型保育事業において、陽性反応者等が出た場合の対応について統一的な見解があるのか伺う。また、感染症拡大の状況下で登園を自粛した場合の扱いと退園要件について伺う。 園児・児童・生徒のマスク着用についての市の見解を伺う。また、素材により効果に違いがあると言われるが、それについてどう考えているかも伺う。 2.広報広聴のより一層の充実を求めることについて 施策による効果を得る・高めるためには、そのための行動を積み重ねる必要がある。まずは情報の周知、そこから例えば申請であればその申請という行為自体のハードルを下げることが大切だと考える。そこで以下伺う。 各種会議の資料をホームページに掲載することの目的は何か伺う。 対策本部会議の報告書が1年以上経っても市民を対象とした報告書のスタイルにならないのはなぜか伺う。 ワクチン接種スケジュールで妊婦向け第2弾の回につき市報に掲載されなかったのはなぜか伺う。 今回、住民投票条例に関する市民意見交換会がカレンダーに掲載されたことは非常に良かったが、さらに一歩進めて、パブリックコメントの期間中にその記載をしておくことはできないか伺う。 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の情報が少ないがなぜ公開されないのか伺う。また、ホームページの感染症関連情報内「対策本部会議・専門家会議など」の欄にも記載がなく、「市長からのメッセージなど」に含まれる形となっているが今後の対応を伺う。 各種相談事業につき、新型コロナウイルス感染症が拡大してから1年以上が過ぎたことから、相談数や内容に変化があるか伺う。 ①女性総合相談の枠で男性相談を実施したと聞くが、経緯と今後の考えを伺う。②ホームページの「各種相談一覧」においても、女性に関する相談のページは充実しているにも関わらず、男性に関する相談には東京都のリンクが紹介されているだけでとても平等とは言えない。対応を求めるが見解を伺う。③性で分けてページを作るのであれば、性の多様性についてはどこに進めばよいのか。せっかく相談窓口を設けているのに、この相談一覧のところからは分からない。そもそも性でページを作ることにどんな意味があるのか、見解を伺う。 一中と五中の改築について、説明会が動画と意見提出のスタイルになったことは良かったと考えているが、今回の説明内容にないものがいつどのように周知されるのかについて伺う。 3.投票率向上等について 武蔵野市長選挙・市議会議員補欠選挙の執行を目の前に、またその後の国政選挙の実施も具体化する中で、以下伺う。 投票率の向上、特に若い世代への施策を伺う。また、他自治体では子連れでの投票が可能であることを広く周知するために、ポスターの掲示や会場でグッズを渡す等の施策が見られるが、市としての取り組みを伺う。 感染症拡大の影響を受け、選挙活動にあたりどのような感染症対策を求めているのか、見解を伺う。 ※補足と修正:女性総合相談でというのは間違いで、子ども家庭支援センターでの母親向けの相談でした。当日発言する際にお詫びして修正いたします。

活動報告

2021年6月一般質問でのメッセージ

今回も一般質問が終わりました。正式な議事録は後日お待ちいただければと思いますが、原稿部分をここに公開しておきたいと思います。 ということで下記は当日の読み原稿より… ワクワクはたらくの本多夏帆です。また6月になりました。昨年の今頃は何をしていたかと思い振り返ってみると、保育園が登園自粛で家庭での保育となり、仕事や子育てを両立するのにてんやわんや、公園は人で溢れ、音やゴミなどの問題が言われたり、図書館がしまってご意見をいただくなどいろんなことがありました。 そこからすると今年に入ってからの緊急事態宣言下においては、市の方針もかなり柔軟に変化をしてきたと感じており、1年前の何がなんだかわからないような状況を脱し、データや論理的な考えをもって感染症への対応を進めていると思っています。 今回も健康や産業など、以前からに引き続いての質疑を中心に行わせていただきますが、まずは健康第一、市役所で働く皆さんも、そして中継を聞いていらっしゃる市民の皆さんも、ご自身のケアをしっかりしていただき、日々の仕事や活動に取り組んでいただきたいとエールを送ります。質問に入ります。 ~中略:自殺対策についての質問~ 質問の背景について少しお話させてください。以前から取り上げている通り、約2万人の方が毎年自殺に至っている状況ですが、自傷行為での救急搬送人数は年間約3万5千人と消防白書にあります。そのまま全員が植物状態になるということではありませんが、自傷行為によって命を落とさないにしても、大きな傷を残したり、障害を生じることになったり、自分で意思表示をすることができない状態になってしまうこともあるということです。昨秋からの自殺者数の増加に対する危惧は、実はその数には表れないこうした方々にも及んでいると再確認をしました。 平成26年の労働安全衛生法改正によって、規模の大きな事業所では「ストレスチェック」が行われるようになりました。ちょうど今市役所でも健康診断が行われているので、ストレスチェックを受けましたかという張り紙を目にしますね。このストレスチェックにおいては、高いストレスを抱えている人を抽出し、メンタル不調に至る前に予防的措置を行うというのが大きな目的とされています。また、自身の「ストレス耐性」を知ることで、どのようなものにストレスを感じやすいか、そういった傾向を認識し、物事に対する取り組み方、構え方を変えていくという自分自身での予防も考えられるでしょう。こうした自分自身の状態や傾向を知るという取り組みも、感染症影響下の心身の健康づくりに繋がると考えます。 また、ストレス耐性という観点から視野を広げると、「レジリエンス」という概念もあります。レジリエンスとは外的な衝撃にも折れることなく立ち直ることのできる、しなやかな強さを指すそうです。去年からもうずっと、ストレスのある状態を皆が強いられています。長期戦になってしまったからこそ、このレジリエンスという考え方を知っていく必要があるのではないでしょうか。 以前、幸せの4因子という考え方を用いてここでお話をしたことがあります。自己実現をしたい、人を喜ばせたい、いつも楽しく笑顔で、そして人と比較せずマイペースでいるということ。こうした考え方を自分の心に持ち、外的な衝撃に対してもこうした心持ちで取り組むことができれば、自然とレジリエンスが高まってくるのではないかと思います。 実際私自身も日々の生活の中でこの心持ちを保つことは簡単なことではありません。特に子育てにおいては思うようにいかないことが多く、いつも自分の行動を省みては、どうすればいいのかなと考えています。ただ、今年は子どもの権利条例の議論も活発に行われますし、私たち子育て世代がどのように考え、子どもと接していけばいいのか、ともに勉強をしながら実践していきたいです。 ~以下ほとんど質問のみのため省略~ 毎回何を扱うか悩む一般質問ですが、タイムリーなことだけでなく、過去から何度か質問を重ねているものなど、多様な内容になります。今だからこそという想いを割と大事にしていて、この時にこの内容を聞いた方に、少しでもきっかけになるような、そんなイメージをしながら毎回原稿を書いています。 一般質問の内容は前の記事をご覧ください。

活動報告

一般質問2020年12月「広報広聴の充実と横断的な相談体制づくりについて」

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。12月議会での一般質問が終わりました。今回は広報広聴と横断的な相談体制の充実をまた主題として質問をしました。 今年はより一層このことが求められていると感じていることから、機会があるごとに取り上げています。 ホームページについては今後さらに使いやすいものになるよう、LINEなどのSNSもあわせて活用しながら進めていくとのこと。トップページの新着のところにパブコメ募集のお知らせを載せて欲しいことや、議事録や資料を会議からなるべく早く掲載、またその抜け漏れがないか担当課をフォローすることもお願いをしました。 横断的な相談体制の整備についてはまず福祉分野において大きく進むものと思われ、今後も子育て分野においても取り組んでいくとのことです。こうした分野に切り分けていくこと自体に難しさや課題もあるため、市民相談として今ある「一般相談」というものをさらにアピール、拡充することを求めました。 また、相談窓口のフィードバックをどう行うかということでは、現状、市長への手紙でも意見をいただいているとのことなので、そうした手段の周知が進むといいと発言しました。対応についてよかったこともそうでないことも、どちらも市長への手紙で届いているそうです。各課へ情報が繋がっていきますので、何かあったらぜひこの手段を使ってみてください。メールでも送れますよ。 最後に、紛争性を帯びた相談についての専門家との連携や添付書類の見直しなどをお願いしました。この辺りの質問がわかりにくくなってしまい反省しているのですが、メッセージとしては1つひとつの対応がリスクをはらんでいること、重みがあることの認識を持っていただきたいということです。 当然ではあるのですが、その感覚を磨くのは割と難しいことと自分の仕事でも思います。今年は市民の方々が手続きや相談を行うことも多かったのではと思い、今一度考えて欲しいということで質問させていただきました。 総括としてまとめましたので全編は中継動画をご覧いただけたらと思います。来週は委員会です。