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2023年9月一般質問を行います|お知らせ

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。まだまだ暑い日が続きますね。季節の変わり目は体調を崩しやすいかと思います、気を付けていきましょう。 さて、9月はまるまるひと月、市議会の定例会が開かれます。 議員が事前に提出した質問に沿って質疑を行う一般質問に始まり、常任委員会にて市からの議案や市民からの陳情審議、そして今回は決算のある定例会となるため、令和4年度の決算についての集中審議も特別委員会で行われる予定です。 私は決算の委員も務める予定のため、最近の市政におけるテーマやいただいている相談などを一般質問と決算審議、また文教委員会など振り分けをしながら、一般質問の事前提出を行いました。 多岐にわたるテーマがあるため、どこで何を質問するか、効率的に組まないとすべてをやりきれないのが難しいところです。 ということで今回の事前提出内容を以下に記載します。大きく3つのテーマで質問を組んでいます。これから細かな原稿書きです、伝わる内容になるよう、頑張ります。質疑は9月6日の予定です。 ▼市議会の詳しいスケジュールなど定例会開催のお知らせ|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp) 一般質問の提出内容 件名 「命を大切にする」武蔵野市の多様な取組等について  (要旨)  生と死に向き合う市民に武蔵野市ができることについて  (1)市民が「死」について考える取り組みが市によって行われているか伺う。  (2)死を目前とした市民のQOL向上のための市の施策について伺う。  (3)身近な人の死に向き合う市民に対する市のサポート体制について伺う。  武蔵野市子どもの権利条例の実効性を高めることについて  (1)本条例が施行されてからの武蔵野市の取り組みの変化を伺う。  (2)第六期長期計画・調整計画策定プロセスにおけるワークショップ「住んでる・住みたい武蔵野市を中高生世代が考えよう」や第三期産業振興計画策定プロセスにおける市民等ワークショップなどにおいて、若い世代の声が生々しく可視化されているものと考えるが、市としての分析、気づきについて伺う。  (3)声として可視化されにくい幼少期のこどもたちの価値観については、どういった調査や分析を行い、施策へ反映するのか伺う。  子育て支援におけるハード面の整備について  (1)おむつ替えや授乳スペースなど、子育てに必要なハード面の整備について、現在不足していると認識しているところがあるか、またその改善予定について伺う。  (2)公共施設において、例えば女性トイレにあるおむつ替えシートが男性トイレにはないといった、保護者の性別により子育てを阻害しているところがないか伺う。  (3)ハードが多数整備されていたとしてもその情報が子育て世帯に届かないと利用に繋がらないが、市公式サイトの施設マップなどでの工夫を伺う。 

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2023年6月の一般質問は?|活動報告

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。議会が始まり、新しい任期での最初の一般質問を行いました。 今回は主にこども子育て関連。いただいた相談事項をいくつか散りばめながら展開しました。 やりとりのまとめ版を載せたのち、通告した質問要旨を掲載します。さらっと知りたい方はぜひまとめ版までご覧ください。 当日のやりとりまとめ版 ▼武蔵野市の育業推進の取り組みは?・市はワークライフバランスの大切さについて発信を続けている。 ▼育児休業中のきょうだいの学童利用について・育児休業を取得するとそのきょうだいが学童に入ることはできない(退所)→こどもの居場所にもなっている、保護者にとっても大切な相談の場、とはいえ定員があることも認識。まずは特別な事情がある場合は相談をとあるのでそこでぜひ丁寧に対応してほしい ▼学童クラブのアンケートや第三者評価の結果から・学童クラブ利用の保護者の就労実態の多様化は認識しており、民間学童の設置含め検討続ける・人数の多いところはスペースの拡大やクラブの分割などを検討し落ち着いて過ごせる環境を・学童クラブ第三者評価からの課題はそれぞれ全体で検討し対応していく ▼こども誰でも通園制度と保育人材の不足について・働いていなくても保育園を利用できるとされるこども誰でも通園制度の詳細はまだ国から来ていない、現状でも保育士の確保などは大変な状況。現状働いていない場合に利用できる一時保育を拡充してきている。 ▼小中学生の荷物が重い問題・小中学生の荷物についてはタブレット導入後も対応に工夫を求めてきている→小学校から中学校へ進学した際に変化に戸惑いがあったそう、さらに取り組みをお願いしたい ▼認可保育を1ヶ月休むと退園になるというルールについて・認可保育での長期欠席でやむを得ないと想定されるのは、子や親自身の入院など→保護者の親の看護などで遠方へ行くのに、1ヶ月と2日で退園とされたケースがあるが、規則上はおおむね1ヶ月と記載がある。保育のしおりでは原則1ヶ月、どちらが正しいのか。待機児童が少なくなってきたからこそ見直しを、個別具体なケースについては寄り添いをお願いしたい。他の自治体では多くが原則2ヶ月〜となっている。 ▼産後ケアのさらなる拡充へ・産後ケア事業を拡大してきた、コロナ禍での受け入れ中止もあり予約が取りにくい状態だったと思う。今後もニーズに合わせて対応を考えていく→生後半年を過ぎると休養目的で利用できるはずの日帰りや宿泊型は使えなくなる。訪問型で休養ができるよう時間を伸ばすなど検討してほしい ▼市のホームページで情報にたどり着きやすくするために・市のホームページの階層構造は他にも影響を与える、トップページなどからたどり着きやすくするなど工夫を重ねたい 通告した質問要旨 件名 「こどもと子育てを応援するまち」のさらなる実現に向けて等について(要 旨)1.「こどもと子育てを応援するまち」のさらなる実現に向けて第六期長期計画では、子どもと子育てを応援するまちの実現を目的のひとつに、さまざまな施策が計画されている。第六期長期計画・調整計画策定の議論では、さらなる具体的な提言へという発言もあり、残りの計画期間においてより一層充実した支援の実現が望まれることから、以下質問する。 (1)「育業」と武蔵野市の保育・学童保育制度の関連について①「育業」の推進と市の取り組み令和5年4月から改正育児・介護休業法の一部が施行され、労働者 1,000 人超の企業は男性の「育業」取得率の公表が義務化された。 こうした法改正を契機に、性別を問わず誰もが育業をしやすい環境整備、機運の醸成が望まれている。武蔵野市における「育業」推進の取り組みについて伺う。 ②育児休業による保育や学童保育での取り扱い複数名のこどものいる家庭の保護者が、そのうち 1 人のこどもに対する育児休業を取得した場合に、別のこども(きょうだいとなる者)の保育や学童保育における取り扱いについて伺う。 ③「育業」推進と学童保育利用の考え方市の学童保育の案内には育児休業中は原則入会要件に該当しないとされ、そのうえで「育休中であっても家庭で監護できない特別な事情がある場合はご相談ください」と記載がある。 「育業」が推進される中で、この原則が見直されることはないのか、また例外となる「特別な事情」とは具体的にどのようなものが想定され、またどのような判断基準があるのかを伺う。 ④学童クラブアンケートに見る実態令和4年度の「武蔵野市学童クラブアンケート調査結果報告書」において、保護者の働き方の多様化や、契約書だけでは見えない残業時間の存在、育休での退所についてなど具体的な指摘や要望がある。こうした実態に対する市の考え、今後の方向性を伺う。 (2)こども・子育てを応援する各種施策について①学童クラブの第三者評価結果令和4年度の「学童クラブ第三者評価結果報告書」を受けて、課題として指摘されている以下の点についての他のクラブを含めた調査検討状況、今後の対応について伺う。ア 地域連携のさらなる促進(開かれた学校づくり協議会への参加や他の連携)イ こどもが落ち着いて過ごせる環境の工夫ウ 保護者からの苦情解決のための仕組みの確立エ ヒヤリハット報告書等の活用 ②こどもたちの成長を支える人材の不足国政では、働いているかを問わず柔軟に利用できるとする「こども誰でも通園制度」を始めるとする報道がなされている。 これまでも求めてきた、柔軟な保育制度の実現に寄与すると感じる一方で、保育や学校など、こどもたちとかかわる人材の少なさや待遇について依然として課題が多い。市の現状と対策について伺う。 ③登下校時の荷物について「ランドセル症候群」なる言葉もあるほど、小中学生の荷物の重さについては毎年のようにメディアでも目にすることが多い。ア 小中学校の登下校時の荷物について、市としてはその重さに対してどのような考えを持っているか、またその基準を定めているか伺う。イ タブレットと教科書の併用がスタートし、「置き勉」などのルールの変更はあったかを伺う。ウ 実際に昨夏は長期休暇前の荷物の持ち帰りを行う児童が、帰り道の途中で途方に暮れているのを見かけて思わず声をかけたことがある。日常的な荷物に加え、長期休暇前の対応についても変化はないのかを伺う。 2.市民からの相談や過去質問してきたことについて①保育所等の長期欠席令和5年度の保育施設のしおりには「原則 1 か月を超えて休むことはできません。ただし、里帰り出産等やむを得ない事情があると市が認める場合には、3か月以内であれば休むことができます」と記載がある。 このやむを得ない事情として想定されていることはどういったことか、また市の判断基準はどこにあるのかを伺う。 ②産後ケア事業のニーズと拡充産後ケア事業については利用者の満足度も高く、さらなる拡充を行なっていただいているが、予約が取りにくい状況について把握しているか、またその改善や、現在は相談が主となっている訪問型について、時間数を伸ばし在宅での休養目的の利用拡大が望めないかを伺う。 ③市のホームページにおける情報の見つけやすさいざ情報を探そうと思ったとき、階層が奥まっているためになかなかたどり着かないことが多い。 例えば、昨今市民参加をより促進するために公共施設の改築に関連してワークショップなども多数行われているが、市の計画などについては所管別になっているため、どこが担当しているかを知らないとなかなか見つけることができない。 サイト内の検索機能もあるが、古い情報に行きつくこともあり探し方に工夫が必要な状態である。前回のリニューアルでこの階層については課題とされなかったのか、今後の対応についても伺う。

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議会での質問検討のためのフォームを作成しました|お知らせ

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 4年間の任期が終わり、そしてまた始まりました。2期目とはいえ、ひとつの節目だなぁと。支えていただいた感謝をまたエネルギーにして、頑張っていきたいと思います。 5月もいろいろありますが、6月から本格的に議会が始まります。フリーテーマで質問できるものもあるので、情報収集のためにフォームをつくりました。 1期目は自分でテーマ設定することが多かったですが、2期目はさらにご相談などいただく機会を増やしていきたいと思います。お気軽にお声掛けください。 フォームはこちらから

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一般質問が終わりました|活動レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 任期最後の一般質問が終わりました(読み原稿はこちら)。全体的に前向きな答弁をいただくことができ(ちょっと拍子抜けする気持ちでもありましたが)職員の方々もご準備をいただき、意見を伝えることができてありがたいと感じています。 何度やっても緊張するのですが、今回もひとつ再質問が抜けてしまって、やり切った!ということにはならず、なかなか難しいところです(ホームページリニューアルのところを聞きたかったのに抜けました…) どうしても時間を気にしながらの質疑になるので、淡々と落ち着いてやるのにはまだまだ訓練が必要です。。 とはいえ今回大きく取り上げた広報力の向上やアントレプレナーシップ教育の促進については非常に前向きな回答で、特に広報の専門人材については予算の重要施策にはなかったものの、早い段階で導入が検討されそうな内容でした。広報目的の達成のために、とても期待をしています。 また、選挙の投票率向上についても、デザインを取り入れた投票済証は今回の市議選から導入予定とのこと、楽しみです。選挙小屋やフェスティバルといった民間の取り組みについても、最新情報として意見交換をすることができました。 市民から多様な取り組みについて相談があった際には、選挙管理委員会としてできる対応はするとのことです。何かあればぜひ選管に相談をしていただければと思います。 そしてメインテーマの情報共有・市民参加・協働のサイクルと計画的な市政運営については、現在さまざまな取り組みが行われている中で、社会変化にどう柔軟に対応していくのかについて議論しました。 具体的事例として吉祥寺東町1丁目の市有地利活用事業を挙げましたが、計画の策定や事業の執行をする中で社会変化が起こった際、どう行政が対応していくのかが課題となっています。 今回この事業では食と相談がテーマとされましたが、コロナ禍を経て本当にそれでいいのか、議会からもさまざま意見が出ていました。さらに物価高騰の影響を受け、市の事業者公募に応募がなく、現在さらなる検討段階にあると考えています。 こうした変化を誰がどう判断するのか、ここが難しいのではないかという結論になりましたが、今後のためにこうした可能性についての議論ができたことは有意義であったと自分では思っています。 計画を策定するのにかなりの労力を割き、市民参加もありながら進めているので、そう簡単に変えてはいけないと思うのは当然です。 それでも社会の変化、ニーズの変化をとらえながら事業を調整していかなくては、本来の目的達成が遠のいてしまうことも想像できます。 今後に残された課題とも言えるかもしれませんが、事業の内容や手法をどう変えながら目的の達成へ進んでいくのか、そのことについて考える時間を少し持つことができたと思います。今走っている事業としても吉祥寺東町の件は、続けて注目をしていきたいと思います。 思い返せば4年前、初めての一般質問はとにかくガチガチでどう質問をすればいいのか分からず、しかもなんとなく対峙するものだみたいな厳しい気持ちで臨みました。 しかし今となっては対立をするということではなく、ここで話していることは市民だけでなく職員の耳にも入っており、どうすれば自分の考えを理解してもらえるか、伝わるか、取り入れてもらえるか、その先のことを考えながら質疑をするようになりました。 それは別に厳しいとか甘いとかそういうことではなくて、意見や要望をどうかたちにしていくのか、その実現可能性を高めるために議員に与えられた機会であると考えられるようになりました。 もちろんこの考え方も議員によって違うでしょうし、この機会をどう活用するか、活用してほしいかというのは市民によっても異なると思います。議員の役割とは何か、この問いに対してそれぞれの答えが異なることと同じです。 年に4回、4年で16回しかない機会でしたが、産後の1回以外はすべて登壇をすることができ、15回毎回それぞれのテーマを取り上げながら深掘りすることができたのは、貴重な体験だったと思います。 過去の回もすべて動画がアーカイブで残っているので、ご興味ある方はぜひ見ていただけたら嬉しいです。実は汗びっしょりになりながら、質疑を展開している姿が見られるかと思います。 答弁の資料を作成する職員の皆さまも、毎回私が事前に出した質問書から意図を汲み取ろうと工夫してくださり、感謝申し上げます。ありがとうございました。 さて、ここからは市からの議案を揉む委員会審議が始まります。3月3日の総務委員会から、ご注目ください。

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2/28に一般質問を行います|活動レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。2月28日(火)に市に対してフリーテーマで質疑をする「一般質問」を行います。中継もありますのでぜひご覧ください。また、動画のアーカイブも数日内にアップされます。 以下、読み原稿です。当日は読みながら多少修正をしているため、正確なものは議事録の公開をお待ちください。質問項目は事前に提出をしています。 当日は原稿を読んだ後、残った時間で市の回答に対して再質問を行います。今回は原稿が4000字程度なので、いつもよりは時間に余裕があるかな?と思っています。 読み原稿 ワクワクはたらくの本多夏帆です。感染症の流行の始まりと同じ頃に生まれた娘が、今月3歳になりました。まる3年、本当に長い長い期間であったなぁと思います。 まだ終わりではなく現在進行形ではあるものの、一定情報が出てきた中で、これからは自己判断という部分が大きくなってきます。マスクについてなども、指針がなくなる今後、それぞれの組織ごとにどうするのかが示され始めたところです。 活動ごとのリスクの評価の違いによって、結論が分かれるものと思いますが、そこにあるのはそれぞれの民主主義であり、決定の後にも尊重がある、そうであってほしいと思います。想像すること、自分の想像を超える部分があるということを受容すること、コロナ禍を経ての学びはここにあるのではないかと考えています。それでは質問に入ります。 1.武蔵野市の情報共有・市民参加・協働の循環と計画に基づく市政運営について (1)現在の取り組みについて前回、12月は産後でお休みを頂いたので9月の議会ですが、一般質問で市と市民の関係性をテーマに自治基本条例関連の質疑をいたしました。だいぶ壮大に話を広げたので時間が足りず自分としては消化不良になってしまったのですが、今回は任期最後ということで大切なこととして、改めて取り上げた次第です。 市と市民の関係性について、協働においてこれは対等であるとの答弁をいただきました。車の両輪のように、はたまた、これは最近気に入っている表現なのですが30人31脚のように、横並びになってまちのために取り組んでいく。そんなイメージかと思います。 昨年11月に行われた自治基本条例のシンポジウムでは、条例はこれまで行ってきたことを明文化したものだということが伝えられ、それに対して素晴らしいという考えもあれば、文字にするとやらされている感があるという声もありました。 これはさまざまな条例制定においても同様のことが言えると思います。そんなルールなくても当たり前、そう思うこともあれば、なければ気づかないこともある。きまりになると圧力を感じるかもしれないけれども、考えなくてよいという気楽さもあったりする。 自治基本条例において、まず情報共有がなされ、市民参加が行われ、そして協働に至る。このサイクルを回し続けることが大切であるとして基本原則となっています。この数年まちを考える身となってみるとこのサイクルはよくできたしくみだなぁと思うとともに、課題となるところはどこなのだろうかと深く考えるようになりました。 例えば30人31脚において、前に進むには目的地、そしてスピードや歩幅など手段の情報が共通認識になっている必要があります。目的と手段の共有だけでなく、さらには年齢もライフスタイルもバラバラの30人がまず集まれる、そして参加できるところからの工夫も必要かもしれません。そもそもやりたい、やりたくないといった違いもありそうです。まちという大きな規模で考えれば、このことの難しさは想像に難くありません。 このようにサイクルをさらに細分化してみることで、すぐに解決には至らなくても、少しずつでも課題解決に繋がればと考えています。そこで以下質問します。 ①自治基本条例の基本原則「情報共有・市民参加・協働」の3つのサイクルを回すことで自治を推進していくために、現在市が積極的に行っている取り組みについて伺う。 ②意見交換会やパブリックコメント等の市民参加への取り組みを行う際のより一層の工夫について伺う。これは以前からお尋ねしていますが、コロナ禍を経て少しずつ活動も活発化する中でさらなる工夫がなされているのではないかと思い改めて伺うものです。 ③計画策定に向け熟慮を重ねる間に社会が大きく変化した際、どのような軌道修正が考えられるか、取り得る手段の可能性について伺う。 自治基本条例の基本原則は、情報共有・市民参加・協働に加えて計画に基づく市政運営の4つです。この計画というのが同じ目的地ないしは手段を指すと考えます。昨今の社会情勢は変化のスピードが早く、また有事の際には当然計画通りにいかないことを私たちは直近で体験をいたしました。 コロナ禍においては事業の延期が多かったように思いますが、そのままずらせば良いものもあれば、社会変化を反映させたほうがいいものもあったのではないかと思います。これまで積み重ねた検討を大きく修正するのにはかなりのエネルギーをまた要するわけですが、過去に計画で定めたからということだけを根拠にするのでは思考が停止してしまいます。 どんどん変更をという考えではなく、必要性が生じた際のためにこの質問をいたしました。そういう時にどのような可能性、選択肢があるかを知っておくことが大切だと思います。ご答弁をお願いします。 (2)「広報専門員」について 次に関連して、具体的な提案を申し上げます。かねてから情報共有、広報が課題であると議論されてきました。市長も施政方針で手を替え品を替えと記載されているように、あらゆる手を打っていくべきだと思います。企業においても広報活動は大変に重要な業務であり、経営にも深くかかわる分野です。 広報媒体が多様化するにつれ、全国でも同様の課題が指摘される中で、自治体広報を強化するために、「広報専門員」といった名称のアドバイザー、専門的知見を有する職員が全国各地で配置されるようになってきました。検索すると兵庫県、神戸市、徳島市などなど、そして最近では杉並区もこうした取り組みを行なっていることがわかります。 東京都では昨年戦略広報部という部署を作り、実務経験のある広報担当を採用しているとのこと。昨年総務委員会で訪問した尼崎市でも、庁内に広報についてアドバイザーが控えており、チラシひとつでも担当課から相談をして、どうすれば対象者に情報が届くか、その先の広報目的の達成まで含めて、逆算して広報活動を行なっているということでした。これらを踏まえ以下伺います。 ①昨年は市のホームページのリニューアルがありましたが、その後の反響について伺う。②市のホームページリニューアル後においても、残された課題は何と認識しているか伺う。③広報専門員を配置することへの見解を伺う。 (3)アントレプレナーシップ教育について 次にアントレプレナーシップについて、アントレプレナーシップは起業家的行動能力とも訳され、イノベーションをもたらし新しい価値を生み出す思考・行動要素として注目されています。先ほど30人31脚を例に、やりたいかやりたくないかといったそもそもの違いもあるかもしれないと述べましたが、地域社会が抱える課題に対して取り組む、かかわるというモチベーションの部分についても、考えていかなくてはならないのだと思います。 次のテーマとしている投票率向上にも通ずる話であり、私が4年前初めての一般質問に際に、SDGsにおいて起業家育成は地域課題の解決にとって必要だとして質疑させていただいたことにも立ち返る話です。当時は起業家育成として創業支援と絡めていましたが、今回は起業家的行動能力ということで、より広く一般的な学びとして取り入れられると考え提案するものです。以下伺います。 ①市の職員に対し、アントレプレナーシップ教育を取り入れることについての市長の見解を伺う。②学校教育において、アントレプレナーシップ教育を取り入れることについての教育長の見解を伺う。③市民に対して、アントレプレナーシップ教育における学びを提供することについての市長の見解を伺う。 2.投票率向上のための取り組みについて 地域社会に対するモチベーションの表れでもある投票。最もシンプルで分かりやすい指標と言えるのが投票率なのかもしれません。 ①第六期長期計画・調整計画の議論においても、「投票率が低い」という言葉が策定委員より出ている。これについての市長と選挙管理委員会委員長の見解を伺う。 ②投票率向上を目指すにあたり、武蔵野市の投票率が平均より高いということに満足せず徹底して取り組みを実施すべきと考えるが見解を伺う。 ③法的に可能なことは1つでも多く取り組んでほしいと考えるが、現状行っていないこととして投票済証にデザインを取り入れることや、投票に来た人にオリジナルグッズなどを渡すなど、今後取り組む予定の具体的な内容を伺う。 ④「選挙小屋」という北欧の取り組みが注目されている。武蔵野市においても候補者が一堂に会し、市民と気軽に交流できるイベントなどを行うことができないか、見解を伺う。 以上が質問となります。最後にお詫びです。令和2年度決算特別委員会において、八丁通りの標識が変更されたと述べましたが、過去まで遡って調べ直したところ工事が行われただけであり標識の変更はされておりませんでした。事実誤認により発言しましたことお詫び申し上げます。より注意をして発言してまいります。

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2023年2月一般質問について|活動レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。2月20日から約1か月間の議会(定例会)がスタートします。 今回は4年間の任期最後の議会会期となります。市長の予算編成方針である施政方針に対して質疑する「代表質問」は会派代表である宮代議員が担当し、私は一般質問にて以下の内容を質疑します。 来年度の予算が決まる今回の議会、ぜひご注目ください。 武蔵野市の情報共有・市民参加・協働の好循環を生み出すために等について (要 旨) 武蔵野市の情報共有・市民参加・協働の循環と計画に基づく市政運営について (1)現在の取り組みについて ①自治基本条例の基本原則「情報共有・市民参加・協働」の3つのサイクルを回すことで自治を推進していくために、現在市が積極的に行っている取り組みについて伺う。 ②意見交換会やパブリックコメント等の市民参加への取り組みを行う際のより一層の工夫について伺う。 ③計画策定に向け熟慮を重ねる間に社会が大きく変化した際、どのような軌道修正が考えられるか、取り得る手段の可能性について伺う。 (2)「広報専門員」について  自治体広報を強化するために、「広報専門員」といった名称のアドバイザー、専門的知見を有する職員が全国各地で配置されるようになってきた。 ①市のホームページリニューアル後の反響について伺う。 ②市のホームページリニューアル後においても、残された課題は何と認識しているか伺う。 ③広報専門員を配置することへの見解を伺う。 (3)アントレプレナーシップ教育について  アントレプレナーシップは起業家的行動能力とも訳され、イノベーションをもたらし新しい価値を生み出す思考・行動要素として注目されている。 ①市の職員に対し、アントレプレナーシップ教育を取り入れることについての市長の見解を伺う。 ②学校教育において、アントレプレナーシップ教育を取り入れることについての教育長の見解を伺う。 ③市民に対して、アントレプレナーシップ教育における学びを提供することについての市長の見解を伺う。 投票率向上のための取り組みについて ①第六期長期計画・調整計画の議論においても、「投票率が低い」という言葉が策定委員より出ている。これについての市長と選挙管理委員会委員長の見解を伺う。 ②投票率向上を目指すにあたり、武蔵野市の投票率が平均より高いということに満足せず徹底して取り組みを実施すべきと考えるが見解を伺う。 ③法的に可能なことは1つでも多く取り組んでほしいと考えるが、現状行っていないこととして投票済証にデザインを取り入れることや、投票に来た人にオリジナルグッズなどを渡すなど、今後取り組む予定の具体的な内容を伺う。 ④「選挙小屋」という北欧の取り組みが注目されている。武蔵野市においても候補者が一堂に会し、市民と気軽に交流できるイベントなどを行うことができないか、見解を伺う。

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子どもの権利条例についての質疑|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 今回の定例会においても、数名の議員が一般質問にて子どもの権利条例をテーマに取り上げました。 私の所属する会派ワクワクはたらくの宮代議員も、大きなテーマのひとつとして質疑しています。 今回は子どもの権利条例素案についての意見募集が行われている最中ということで、細かなところまでは突っ込んでいないのが実情です。 同じ会派なので私からも少し意見を出させてもらい、そのうえでの質疑でしたが、視点としてはどうすればより納得感のある案の上程とできるか?を市に考えてほしいという提案でした。 条約から始まったこの条例案ということは、まず条約があり、そして憲法があり、こども基本法もでき、都条例もある中での市の条例づくりです。 もちろんそっくりそのままということはなくて良いですし、オリジナリティーがあって良い。ですが上記に沿わないことはできないはずで、そうであるならば整合は取れていて、しっかりとそれを説明してほしいと考えました。 今回の質疑では提案にとどまり、市がどのようにそれを受け止めてくれたかは分かりませんが、来年の上程に向けて、さらにこの議論が深まり、市民への周知と説明がなされることを願います。このプロセスこそ、条例の理念の実現に繋がると信じています。 ◆数日内にアップされる中継動画はこちら 子どもの権利条例素案についての意見募集は12月12日まで!詳細は下記へ。 ◆武蔵野市意見募集ページはこちら

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2022年9月一般質問の解説と読み原稿

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今回も無事に一般質問を終えました。質問のみ記載した記事はこちら。 主な内容の解説 まず今回は原稿がかなり長くなり(約8,000字…)時間配分としては読むほうに時間を割くことになるのは分かっていました。人によって読むスピードが違うのでそれぞれあると思いますが、私はいつも6,000字程度だったので、今回はまぁ長いなと。 ただ、扱う内容が私的には重く深いものであり、しかも今回で完結!ともいかない理念的な部分だったので、とにかくまずはここで価値観を共有し、委員会や今月は決算もあるので、細かな質疑はそちらでという作戦です。 この一般質問の30分をどのように使うのかということについては、任期最終年の4年目になっても未だパーフェクトに使いこなせた試しがありません。聞きたいことを聞く、情報を引き出していくというのはとても難しいもので、どこに力点を置くか毎度考えるところです。(いつも、さすがにベテランの方はもうぶれないな、型が決まっているなというのも感じます) さて、前置きが長くなりましたが今回のポイントです。 今回は大きく3つのテーマ・市と市民の関係性・新型コロナウイルス感染症対応・市民からの相談や投票率向上について質問を組み立てました。 時間を割いたのはやはり1つ目の「市と市民の関係性」について。自治基本条例はあるものの、何が課題なのだろうかというのを考えたとき、このテーマに至りました。 以前にTwitterでこのテーマについてつぶやいたこともありますが、関係性として考えたときになんと表すかは千差万別。これぞ定義が難しいものであると実感する日々です。 これを問う目的は、今の市政において何がうまくいっていないのか、当然改善に繋げるため。コロナ禍も相まってコミュニケーションに課題が生まれているのはもはや当然の前提となっており、さらにはコロナ禍以前からある世代間ギャップも埋まっていかない。 このパラダイムシフトがあり、時代の過渡期でもある今だからこそ、自治基本条例という明文化されたものだけでない視点で、少しでも変化をもたらすことができればと構成をしました。 自分でも原稿を読んでいてとても分かりにくく、課題は山積しているなと思っていますが、後日図解してみたところ多少は理解しやすくなったかと思い、それも載せておきます。「対等な関係」というのは質疑の中でいただいた回答です。 質疑をしてみての感想と分析 全体の答弁としては、いつもある程度前向きなものをいただいていると考えていますが、回答のポイントとしては ・市と市民の関係性は「対等な関係」であると考えていること・市民参加において誘導などは当然に行っていないこと・感染症対応では市にできることを行い、学校についてはこれまでの対策を継続していること・福祉総合相談窓口は自身のことではなく他の人のことも相談できること・参院選での投票率の高さは東京都全体ともリンクしており、激戦であったことが要因ではないかと考えていること といった内容でした。 ここでまず気になるのは対等な関係という考え方。対等な関係という考え方は以前から割と出てきている答弁だなと思っていて、それは市がいくら発信しても、知ろうとすることも市民側に必要であるという主張。発信を求める際によく出るコメントです。 確かにそれはそうだと思うけれども、市側が最大限やれていると言えるのか?これはまだまだやれることがあると考えているので引き続き広報広聴を求めます。 そして、市民参加での誘導はしていないということ。そりゃしていますという答えが返ってくるとは思っていないので、ではなぜそのような声が市民から出るのか?と再質問をしましたが、誘導しているということはないという答えで終了してしまいました。 なぜ誘導などと思われてしまうのか、答弁にあったように、確かに個人の考え方、受け止め方というのはあり得ないことではありません。それでも、そうは思われないように工夫することが必要だし、進めたい方向がある中でのヒアリングとなるとどうしても偏りが出てしまうのは可能性として否定できないと思います。 前回の一般質問においても、三鷹駅北口交通環境基本方針の策定に向けたワークショップ(市HP)について触れましたが、そこでも事業のメリットは伝えられるものの、デメリットは参加者が自分で考えて発言していかないと全体で共有されないことを指摘しました。 そもそもまず持っている情報量が違う状態でどこまで実際の生活者たちがデメリットを想像することができるのかは、非常に難しいことだと思っています。 市民参加がよりよいかたちで実現されていくように、これからもこのテーマでの課題の認識、共有、そして提案を続けます。 質問時の読み原稿 質問をした時の読み原稿を転記します。これを登壇して読み、そのあと答弁をもらい、再質問するのが当日の流れです。下記読んでいただき、またこの記事の上に戻っていただくと、そういうことだったのかと思っていただけるかも?しれません。 読みながら多少変えているので、正確なものは議事録をお待ちください。通告書から引っ張っているため、ですます調とである調も混ざっています。 参考までに、参照したサイトや書籍などのリンクも付けておきます。以下原稿です。 先日、吉祥寺の公会堂で開かれた第ZERO回武蔵野映像祭り(公式HP)に出かけました。昭和の武蔵野の貴重な映像を目にすることができるとのことで、私自身は世代的にあまりこうした映像を見る機会が今までなかったので、楽しみに伺った次第です。 その期待通り、1957年と1975年の武蔵野市の映像は大変興味深く、当時の生活をうかがい知ることができたとともに、1975年の吉祥寺の映像は今とあまり変わらない姿が多々あり、この頃のまちづくりが今にしっかりと繋がっているのだなと実感をしました。 映像の中でも、こうしたまちづくりを進めるにあたって、事業を進めるにあたり市民の協力が不可欠であったという当時の市長のコメントが紹介されていました。この時すでに武蔵野市では市民参加が強く意識され、協働という考え方がそこにちゃんと存在していたことが分かります。 私はこの市議会議員という立場になって、こうした武蔵野市の価値観、文化、歴史を知る機会に恵まれ、それを伝えていくことというのも自分自身の大きな役割であるとの認識を日々強めています。 そこで今回は共に考えたい市と市民の関係性についてと題して、さまざま共に考える時間としての質疑を行っていきたいと思います。 質問に入ります。 1.共に考えたい「市と市民の関係性」について(1)市と市民の関係性について市の考えを伺う。昨今の市内の状況を見ていて、自分自身として考えていることです。市と市民というのはどういう関係性なのか、縦なのか横なのか、あるいは代わりなのか、重なっているのか、ニアリーイコールなのか、チームなのか、いったいなんなのだろうかと… 自治基本条例(市HP)においては、関係性という表現ではなく、基本原則が情報共有・市民参加・協働としてまとめられ、サイクルのような図があります。その視点からすれば関係性ということではなく市は市の、市民は市民の役割をこの基本原則を守りながら果たすということが求められているということにはなるのですが、関係性、言い換えれば関わりとか繋がりといった言葉にもできるかもしれませんが、そうしたところに着目した場合に、市がどのように考えているかを聞かせていただけたらと思います。 次に、先ほど述べたように、市が守る基本原則という面においては、情報共有・市民参加というのが自治基本条例にも規定されています。協働については主語が市ではなく、市に関わる多様な主体となっていて、ここだけ市ではない、市に関わる人という人ベースの表現であることも注目すべきポイントだと思います。まずこの (2)市民参加を実現するにあたり、適時適切な情報提供をできていると考えているか、誘導や偏りはないか伺う。 一生懸命やられている方にとって失礼な言い方になっているという自覚はありますが、こんな質問をするのには理由があります。次の(3)結論ありきの市民参加になっていないかを確認したく以下質問する。のところで事例として挙げていますが、吉祥寺東町1丁目市有地利活用事業(市HP)の市民参加において体感をしたことです。 先日吉祥寺で開かれた説明会に足を運びました。子どもを連れて行きましたが、職員の方はもちろん、他の参加者であった方々も皆さん快よく受け入れてくださり、他にも若い方が赤ちゃんと参加している姿も見られ、最後まで安心して参加することができました。 それは良かったのですが、市民からの質疑の中で、ワークショップでの誘導といった言葉が使われており、とても気になったので質問しようと考えました。順番を変えて恐縮ですが、(3)の②についてです。 ②ア 事例として吉祥寺東町1丁目市有地利活用事業を挙げる。過去のワークショップ開催から参加する方々より、内容の展開に対する違和感や議論するにあたり誘導的な案内があった等の声が出ている。また、コロナ禍を経ての社会背景の変化もあり、<これは私の感覚ですが>現状地域の方からの応援を得られている事業と感じられない。 <今回>説明会があったことで<職員の方々も情報共有について課題があったことを認め、コミュニケーションについて申し訳なかったお伝えされているシーンもありましたが、あの説明会を踏まえて>どこにずれがあったのか少し見ることができたように思うが、住民の方との認識のずれやこれまでのコミュニケーションにおける齟齬など、説明会を経て市がどう感じているのかを伺う。 9月1日号の市報(市HP)でも、裏面の半分を使って大々的に広報をされていることを認識しています。ここにあるスケジュールでも、令和2年度は点線で空白の期間であったことが示されており、このコロナ禍という大きな変化もあって、本当にこの事業の進め方は困難さを極めているとずっと感じています。 点で見れば1つひとつは評価されるのかもしれない、それが線になった時にどうしても人によって流れが、この事業との関わりがバラバラになってしまって、今またひとつにまとまろうとするタイミングになったところで、たどって来た線がバラバラに絡み合ってしまったような、そんな印象を持っています。  イ <市民参加について取り上げている最中ではありますが、事例の事業の中身に少し突っ込みます>市の考える多世代スペースについて、理想は伝わってくるが現実問題実現に当たっては非常に難しさを感じている。どの世代のことも考えるばかりに、誰も満足いくものになっていないのではないか。 市内全域にコミュニティセンターという交流拠点がある中で、別途多世代スペースを設けることの意義、またそのあえてのチャレンジについて外部に任せてしまうことへの課題の多さやもったいなさも感じるが、市としてどのように考えているか伺う。  ウ <先日も議会において全員協議会があり>保健センターの増築及び複合化について<の議論(市HP)が進められていますが、そちらの事業で>は、「全世代」という言葉がキーになっている。<この>「全世代」ということと「多世代」ということの違いをどのように考えているか伺う。 ひとつ気になる視点を見つけたので紹介します。渡邊じゅんじさんとドミニク・チェンさんの監修編著『わたしたちのウェルビーイングをつくりあうために その思想、実践、技術』(Amazon)という書籍から。 これはウェルビーイングとは何なのか、それをどのようにつくりあうことができるのかについて、わたしという個のウェルビーイングから共、ともにですね、わたしたちのウェルビーイングといった、日本的なウェルビーイングのあり方を探求することをテーマとした内容です。 この中で、課題解決をするための活動拠点となる場所と、単なる居場所、そこにいていいよという場所は、似ているようで本質的に別物であるという考え方が述べられています。例として地域の中間支援的役割が期待されるコミュニティカフェと、単に存在論的な安心が認められる地域の居場所というものの比較がされています。 今、市の事業ではさまざま、例えば子どもの権利の議論においても、割とどの分野でも、居場所という言葉がよく出てきますが、公共施設をどんどんと増やす時代はすでに終わり、限りある資源をどのように使っていくか、施設の複合化、包括化といったこともこれから増えると予想されます。 その中でこの居場所というもの、そしてコミュニティあるいは市自体が地域の課題解決のために活動をしていく場所というものの本来的な役割、意義を考えた上で議論をしていかないと、結局のところうまくいかないことが出て来るのではないかと、この論点から感じた次第です。何かをする場所が作られがちですが、何もしない場所というのも必要で、これ自体は全く別の考え方なのだなと思わされる視点でした。 ――――― さて、事業の中身の話はこの辺にさせていただき、質問の順番を戻りまして、(3)の①です。市民参加全般の取り組みについてですが、①都度開催しているワークショップや意見交換会、パブリックコメント等の内容が汲み取られ、議論され、その上で施策にきちんと反映されていると言えるか、その指標はどこかにあるのか伺う。 これまでも、進め方について指摘をする度に、じゃあどこまでやればいいのか?という疑問が多方面から出ていました。感覚で話すんじゃないと言われたこともありますが、実際議会というところは数字だけではなく、地域で暮らしながら感じていること、その感覚を大切にしてこれからの市政を考えていく場だと思っています。 私自身もこの市民参加について基準を定めることの難しさは当然感じていますが、じゃあだからといってより良い状態を目指さなくて良いということではないと思っているので、市としての考えを伺います。 では、市民参加と情報共有の事例を取り上げたところで、市と市民の関係性の話に戻っていきます。金川こうじさん他3名の共著『協働と参加―コミュニティづくりのしくみと実践』(Amazon)では、地域自治組織の先進事例として武蔵野市が紹介されています。 市の特徴的な点として自治会町内会がないという全国的に珍しい前提に始まり、地区を区切らないコミュニティ協議会の存在、そこから地域フォーラムなどのコミュニティ政策に繋がってきているという内容です。 一方で課題も記載があり、2012年の第三期コミュニティ評価委員会における指摘が紹介されていました。高齢化に伴うリクルーティングの問題、地域に協議会の存在が伝わっていないこと、活動のマンネリ化といったことも述べられています。 これは2012年の市の会議における指摘なのですでに10年前、さらにはそこからいまコロナ禍を経ているということも踏まえると、こうした協働における課題はさらに大きくなっているとも感じます。 武蔵野市に関わる多様な主体の1人として、協働を実現していくためにはどうしたら良いのか、それこそ協働に取り組む当事者として考えることにヒントがあるのではないかと思い、今回はさまざまな書籍にあたるなどリサーチをして思考してみました。 その中で鎌田かのこさんの著書『コミュニティ・オーガナイジング』(Amazon)では、協働という表現ではないものの、どうやってコミュニティを作り活動することで課題を解決していくのかについて述べられています。 コミュニティオーガナイジングとは、仲間を集め、その輪を広げ、多くの人々が共に行動することで社会変化を起こすことであるとして、まずはじめに取り組むのがパブリックナラティブ、ストーリーを語るということ。 これは社会課題に気づいた人が仲間を集めていく、コミュニティを作っていくための最初の行動として、他者との関係構築の前に置かれています。 ストーリーテリングという表現のほうが聞いたことがある方は多いかもしれませんが、このパブリックナラティブは公で語るものがたり、なぜこの行動を起こすのか、そのストーリーを伝えることで人の心を動かし仲間を増やしていくという考え方です。 昨年の第4回定例会の一般質問で合意形成をテーマに、対話について、ケアリンピックの演題発表で最優秀賞を取られた方の内容を紹介させていただきました(市議会議事録)。対話とは新しいものを一緒に作り出すためのものであり、異なる考えであってもある程度のところまで納得することで相手の自己決定を促すことができると。 きっと対話の始まりにはこのパブリックナラティブがあり、ある程度の納得というところに至るまでには、何が必要かを考えたとき、共感というポイントがあるのではないかと考えました。 当時の市長からのご答弁では、コロナ禍もあり合意形成においても市民参加の新たな手法などが求められているということが言われており、あれから確かにオンラインの活用やさまざま工夫をいただいていることは認識をしています。 一方で手法を増やすということだけでなく、この共感を得るというポイントについてはどうでしょうか。今、市内でさまざま起きていること、対立、争い、なぜこうなるのだろうとズーンと落ち込むことも多いです。それでも市政はとめられるものではないし、これからもずっと続いていく。 これからも市と市民が、あるいは市に関わる多様な主体が対話をし続けるにあたり、共感を得るということはどういうことなのか、私は次にこのことについて考えていきたいと思考を深めた次第です。 今回は共に考えたいというテーマで考えを述べてきましたので話が長くて恐縮ですが、このように機会を生かしながら1つひとつ紐解いていくことが私がこれからこの武蔵野市の価値観を伝えていくということに必要だと思っています。 今回はこの市と市民の関係性を考えることからスタートし、結局のところゴールまではまだまだ辿り着いておりませんが、to be continued…というように、脈々と考え続けていきたいと思います。 時間もなくなって来ましたので、残りの質問をします。これは、昨今の傾向として、私自身も市民と議員の関係性という側面で考えた時に、さまざまな言葉を投げかけられる中で感じていることからの質問です。 (4)日頃寄せられる市民からのさまざまな意見をどのように受け止めているか。一方で、行き過ぎたクレームや、カスタマーハラスメントといった考えもあり、市民はカスタマーではないと考えるがそのように振る舞う方もいると感じる。教育業界ではモンスターペアレントという言葉もある。こうした市と市民の関係性という部分について、難しさもあると思うが、どのように考え、どんな共通認識のもと日々現場で対応されているか伺う。 そしてこのテーマの最後にまとめとして、 (5)市の考える市と市民の関係性を築いていくために行っている施策や発信について具体的に伺う。 2.新型コロナウイルス感染症対応についてこれまでも何度も質問をしてきたテーマですが、我が家もいよいよこの7月に罹患し、実感を持って質疑をさせていただきたいと再度取り上げることとしました。9月になり、学校や幼稚園などが始まり、これからまたどのように状況が変わっていくかは分かりませんが、以下質問したいと思います。 (1)コロナ禍における医療体制について、医療が逼迫した状況と言える現在の市の取り組みにどのような変化や工夫があるのかを伺う。 (2)子どもの感染拡大がちょうど夏休み前から大きくなり、自身の家庭も小児科にかかることは困難であった。夏休みに入ったことで市の把握している子どもの感染者数としては減少しているかもしれないが、夏休み明けからまた学校現場等子どもたちが集まる施設において、感染の拡大が懸念されている。そのために準備したこと等具体的な対応について伺う。 実際我が家が罹患したタイミングはちょうど感染者数が増えていく大きな波の始まりといったところで、まだ東京都の物資の支援はいただくことができましたが、その後対象者が変更されたり、武蔵野市においては保健所からの情報提供で自宅療養中の市民へ連絡をしているという運用がすでに変更され、急を要さないであろう場合は市からの連絡はなく、こちらから何かあれば市民側からコンタクトを取るということになっていることがホームページで確認できました(市HP)。 そのため私自身は市の支援を直接受けるということは特にしないまま、なんとか自宅療養を終えたというところではありましたが、実際に連絡が来ないことでこの支援を知らないという市民もいたのではないかなとか、小児科や内科といった医療にかかれないことで、困惑・不安に陥った方もいるのではないかと思います。精神的な部分だけでなく、症状が悪化したということもあるかもしれません。 このように、7月の下旬でこうした状況になっており、その後さらに感染は拡大、8月の半ばに今度は子どもが胃腸系の症状が出ていた際にも、小児科に電話が繋がることは困難を極め、結局受診することはできませんでした。幸いすでに回復をしていますが、もっと重い状態だったらと考えると、恐ろしいなと思うことがあります。 今も大変な思いをされているが多数いると思いますし、感染症以外で医療にかかっている方への影響も大きいでしょう。市としてできることに取り組んでいただいていると思いますが、現状の取り組みを先の質問で伺います。 3.市民からの相談や過去の一般質問等よりピックアップした事項について(1)地域において福祉的な支援が必要と思われる方が近くにいた場合に、当事者の方が市の支援に繋がるのは当然として、その方をみまもり、時に支援する地域の方を市が支援する体制が必要と感じるが、地域の支援者に対する市としての取り組みを伺う。 これは最近あったことで、個人情報はもちろん伏せますが、支援が必要な方とその近所で支援をしている方が私の職場にいらっしゃいました。というのも議員に相談に来たのではなく、お客さんとしていらした際に話をしていたら相談に発展し、それならできることがあるかもと議員であることを後から伝えたという流れです。ということでこれは地域の現場での出来事としてイメージしながら聞いていただけたらと思います。 お話を伺うと長いご近所付き合いの中での関わり合いとのこと。いろいろと話をする中でこの方が行政の支援とも実は繋がっていることが分かり、近所の方はそれを知らなかったので、大きく安堵をされた様子でした。 すなわちこの近所の方は、地域の繋がりの中でサポートをしてきたが、自分のことではないのでどこに相談すれば良いかも分からず、1人で、あるいはご自身の家族で背負い込んでしまっていたというのです。 一緒に話をしたことでこうした事実関係が分かり、この近所の方からは大変感謝されましたが、何より感謝されたのはとにかくこの安心したという部分でした。 このように、地域で、ご近所付き合いの中で持ちつ持たれつ、さまざま関わり合う中で大小問わず助け合って生活しているというのはこれぞ日常的なものであると思います。 そこに行政の支援が必要そうな方がいたとき、地域の方が1人で背負い込みすぎずにそれこそその支援について相談することで支援に繋がることができるということが大切だと思いますし、もちろんこれは市議会議員の役割としても重要なものと考えますが、こうした地域の皆さんに対しての市のアプローチも大切であると思います。市としての考えや取り組みを教えてください。 (2)令和4年7月10日執行の参議院議員選挙では投票率が全国の自治体の中でも比較的高かったと考えるが、その原因をどのように分析しているか、また来年の市議会議員選挙に向けさらなる課題として取り組んでいくことについて伺う。 選挙がある度に質疑を重ねてきましたが、あっという間に任期4年が終わろうとしています。国政ではある程度投票率が高くなると感じていますが、武蔵野市がこれからもより一層暮らしやすい、持続可能なまちであり続けるためには、市議会議員の選挙というのもとっても重要で、こうした機会を生かして地域の課題認識に繋げていくこと、それこそ協働のスタート地点の部分になるのかなとも思います。 そういった意味も込めて、選挙がより身近な存在であるように市には取り組んでいただきたく、今後の取り組みについてお聞かせください。以上

お知らせ

2022年9月一般質問「共に考えたい「市と市民の関係性」等について」

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。9月1日から定例会がスタートします。 一般質問を提出しましたので、まずはその要旨を公開します。今回は8番目ということで、1日の遅い時間か、2日の午前中の登壇になるかなというところです。最新情報はTwitterにてお知らせいたします。 (要 旨) 1.共に考えたい「市と市民の関係性」について (1)市と市民の関係性について市の考えを伺う。 (2)市民参加を実現するにあたり、適時適切な情報提供をできていると考えているか、誘導や偏りはないか伺う。 (3)結論ありきの市民参加になっていないかを確認したく以下質問する。 ①都度開催しているワークショップや意見交換会、パブリックコメント等の内容が汲み取られ、議論され、その上で施策にきちんと反映されていると言えるか、その指標はどこかにあるのか伺う。 ②ア 事例として吉祥寺東町1丁目市有地利活用事業を挙げる。過去のワークショップ開催から参加する方々より、内容の展開に対する違和感や議論するにあたり誘導的な案内があった等の声が出ている。また、コロナ禍を経ての社会背景の変化もあり、現状地域の方からの応援を得られている事業と感じられない。説明会があったことでどこにずれがあったのか少し見ることができたように思うが、住民の方との認識のずれやこれまでのコミュニケーションにおける齟齬など、説明会を経て市がどう感じているのかを伺う。  イ 市の考える多世代スペースについて、理想は伝わってくるが現実問題実現に当たっては非常に難しさを感じている。どの世代のことも考えるばかりに、誰も満足いくものになっていないのではないか。市内全域にコミュニティセンターという交流拠点がある中で、別途多世代スペースを設けることの意義、またそのあえてのチャレンジについて外部に任せてしまうことへの課題の多さやもったいなさも感じるが、市としてどのように考えているか伺う。  ウ 保健センターの増築及び複合化については、「全世代」という言葉がキーになっている。「全世代」ということと「多世代」ということの違いをどのように考えているか伺う。 (4)日頃寄せられる市民からのさまざまな意見をどのように受け止めているか。一方で、行き過ぎたクレームや、カスタマーハラスメントといった考えもあり、市民はカスタマーではないと考えるがそのように振る舞う方もいると感じる。教育業界ではモンスターペアレントという言葉もある。こうした市と市民の関係性という部分について、難しさもあると思うが、どのように考え、どんな共通認識のもと日々現場で対応されているか伺う。 (5)市の考える市と市民の関係性を築いていくために行っている施策や発信について具体的に伺う。 2.新型コロナウイルス感染症対応について (1)コロナ禍における医療体制について、医療が逼迫した状況と言える現在の市の取り組みにどのような変化や工夫があるのかを伺う。 (2)子どもの感染拡大がちょうど夏休み前から大きくなり、自身の家庭も小児科にかかることは困難であった。夏休みに入ったことで市の把握している子どもの感染者数としては減少しているかもしれないが、夏休み明けからまた学校現場等子どもたちが集まる施設において、感染の拡大が懸念されている。そのために準備したこと等具体的な対応について伺う。 3.市民からの相談や過去の一般質問等よりピックアップした事項について (1)地域において福祉的な支援が必要と思われる方が近くにいた場合に、当事者の方が市の支援に繋がるのは当然として、その方をみまもり、時に支援する地域の方を市が支援する体制が必要と感じるが、地域の支援者に対する市としての取り組みを伺う。 (2)令和4年7月10日執行の参議院議員選挙では投票率が全国の自治体の中でも比較的高かったと考えるが、その原因をどのように分析しているか、また来年の市議会議員選挙に向けさらなる課題として取り組んでいくことについて伺う。

活動報告

2022年6月一般質問ピックアップ

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今回は20名の議員が一般質問を行いましたが、その中で何人もの方が取り上げていた事案についてピックアップしてお伝えします。 石神井川上流第一調節池(仮称)工事について 吉祥寺本町2丁目や八幡町2丁目での道路陥没が記憶に新しい中で、この原因究明にも多くの質問が寄せられていましたが、今回陳情でも出ているように、都立武蔵野中央公園から地下トンネルを掘る工事が行われることについても心配の声が寄せられています。 この工事は東京都の河川事業で、石神井川から地下のトンネルに水を流し、洪水などの対策を行うというものです。外環道の工事でも毎度話題となるシールド工法ということもあり、当初から本当に大丈夫なのか?という声が上がっています。これはニュースでも大きく報道された調布市での陥没事故が大きなきっかけになっていると思います。(シールド工法についてはこちらの東京都水道局広報映像Youtubeをどうぞ) 中央公園にて行われる工事については、10年間という長期に渡るものであることや、通学路でもあるエリアにおいて終日トラックが1日100台ほど行き交うのではないか、近くでトラックの待機など生じるのではないかといった心配がされています。音や振動についても当然影響がないとは言えません。 現在は東京都がさまざま手続きを進める中で、周辺住民の方への説明などがなされています。工事名が石神井川ということもあり、武蔵野市に関係することだという印象が薄いこともあるのか、なかなか事業について情報が広まっていないことも課題とされています。 近くにお住まいの方だけでなく、中央公園は多くの方が利用されていると思います。市と都のやり取りも活発化していくと思いますので、気になることなどあればぜひお寄せください。 物価上昇と給食費について 元々物価が上がりつつあるところに、国際情勢も相まってさらに仕入れが難しくなっているという実情に対して、複数名の議員から値上げするのかどうかという問いがありました。 現状市としては9月までの入札は終わっており食材が確保できているとして、10月以降は慎重に推移を見ていくとのこと。他の自治体ではすでに値上げをするとしているところもあるようで、今後の状況をよく見ていく必要がありそうです。 市の答弁からは、簡単には値上げしないという姿勢を感じましたが、創意工夫を重ねながら子どもたちの栄養を守っていっていただきたいなと思います。 CIO補佐官の任命について 予算委員会でも多数指摘のあったこちらも、4月にすぐ登用されたとのことでさまざま確認がありました。最高情報責任者補佐官ということで、総務省のリストから地域に縁があるということで、亜細亜大学で非常勤講師をされている方が任命されたとのことです。 その選び方についての質問や実績、また市の持つ情報に触れるということから契約形態や守秘義務等についての質問もありました。 さまざまな役職や専門家の登用といった場面で、公平性・透明性を求める声が多くなっているように感じています。そうした部分においても情報共有、明快な根拠が提示されていくことを望みます。 一般質問の市議会中継録画はこちら