BLOG

ブログ

2期目への挑戦

4年間を振り返って①|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。今回は4年間の振り返りをざっくりとですがしてみたいと思います。 コロナ禍という有事での議会経験 4年間のうち3年間はまるまるコロナ禍という事態で、その意味では非常にイレギュラーな議会活動を経験させてもらったと思います。 1年間、よくわからない状態で通常の活動をヒイヒイ言いながら経験したと思ったら翌年は感染症の拡大。臨時の招集が多数あり、補正予算や国/都から来る施策の審議と可決、また中止や延期になる市の事業の嵐… 何が優先でいま新しく何をしなくてはならないのか、情報収集と価値判断をとにかく積み重ねていかなくてはならない圧倒的な期間だったと振り返ります。 ベテランの議員からは、よく東日本大震災のときの議会エピソードが出ることが多くありました。有事の際、議会というものがどう機能するのか、どうすれば機能的に動けるのか。 これぞ備えあれば憂いなしで、今回は議会でオンライン会議の活用・練習も多数行われてきました。まだまだ議会活動に実装とまではいきませんが、それでもこれまでに比べれば大きな前進だと思います。 任期中の出産について 必要性に迫られるという観点で言えば、この4年間で第二子・第三子の出産を私自身が経ることとなり、武蔵野市議会では初めての任期中出産議員となりました。 私が議員となる以前に、議員の産育休についての議論があったそうですが、直面したときにとそのままになっていたようで、いざそのときがやってきたわけです。 妊娠中や出産後の活動についてどうするのか問われ、私自身は兼業議員であり仕事も休まないので(経営者は産育休制度がありません)議員活動も基本的に休まず続けるという選択をしました。 ただ当然何かあった場合には休みを取ることも考えますということで、健康に留意をしながら活動させてもらうことにしたのです。 これは第一子の出産・育児を経ていてある程度経験があったことや、会社員である夫が育休を1年間取得することができたというサポート体制があったからこその選択であり、皆が皆そうすべきとは全く思っていません。 むしろ「選べる」ことが大切だと考えていて、出産以外でも休みたいときに休める、そうした議会であることが必要と考えたためにこうした行動を取りました。 武蔵野市議会は特別な理由があれば休むと届け出ることができます。これには出産も含まれますし、病気になったり、介護であったりしても、特別な理由に当たります。 当然私もこのことは中に入ってから知ることになりましたが、こうしたことを私自身が発信することによって、多様な状況にある人が議員を目指せる、そうであってほしいと思います。 産後は議員の控室で何度も授乳をさせてもらいました。そうしたことに対して武蔵野市議会は寛容な場所です。地方視察やさまざまな活動においても他の議員や議会事務局の皆さんにお声がけやたくさんの配慮をいただいて、私自身出産育児を両立させることができ、心から感謝しています。 次の記事へ続きます。 4年間を振り返って②|2期目への挑戦 | 武蔵野市議会議員 本多夏帆 オフィシャルサイト (honda-natsuho.info)

活動報告

3/3総務委員会まとめ~陳情審査編|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 前回の記事では総務委員会での議案審議と行政からの報告についてまとめました。今回は陳情審査についてです。 陳情一覧は令和5年 請願・陳情一覧|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)にあります。総務委員会にはここから4件が付託されました。 「住民投票制度確立に向けた論点整理」関連予算の保留に関する陳情 陳情者から直接の訴えとなる陳述があり、そこでは住民投票制度への必要性に対する疑問や、市長・市議会に対する不信感についても意見されたと感じました。 趣旨としては、この4月の選挙を終えるまで、予算執行を待ってほしいというものと受け止めました。 私からは、陳情の内容を受けて行政に対して以下を質問しました。 ・自治基本条例から住民投票制度を別の条例でと分けたのはなぜか?→市の答弁:住民投票制度についてはじっくりと議論する必要性を感じたため ・第六期長期計画調整計画での議論の中でも、制度ありきということではないように書き込みの仕方を検討してほしいという声があるがそれについてどう考えているか?→市の答弁:これについてもしっかりと議論しようということだと考えている このような内容でした。いずれにせよ、住民投票制度については、じっくり議論をするのだという市の姿勢を伺うことができたと思っています。 予算にある事業内容については予算特別委員会で審議が行われるものとして、総務委員会では継続という結論となっています。 ◆関連情報住民投票制度について|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp) 武蔵野公会堂改修関連予算の執行停止に関する陳情 こちらも直接の陳述があり、周辺住民や事業者からの意見を聞いていないのではないかという意見がありました。 2月の総務委員会でも、公会堂改修の意見募集を行うという報告に対し、なぜ20年の延命化ということが市民に伝わっていないのではないかという指摘がありましたが、そのことが顕在化したような内容とも感じました。 質疑では、文化施設としての動きとまちづくりとしての動きがずれながら出てきたことにより、市民からわかりにくくなってしまったのではないかと尋ねました。 先日行われた市民意見交換会でも、文化施設としての機能よりも、吉祥寺南口エリアはどうなるの?という質問が多かったです。 まちづくりという観点からであれば周辺住民や事業者への説明が多く行われますが、今回は文化施設としての意見募集だったことがわかりにくい点になったと私自身は分析しています。 この陳情も予算に関することなので、総務委員会では継続審議とされました。 ◆関連情報武蔵野公会堂を含むパークエリアの将来像立案|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp) 民主主義・立憲主義の基盤である思想・良心の自由、請願権等を守ることに関する陳情 こちらも陳情者からの陳述があり、具体的な宗教信者に対する差別が広がっているとのことでした。 思想良心の自由など、憲法で当然に保障される内容であったことからも丁寧に審議がされたと感じますが、要望の内容が市や市議会に~しないでほしいというものであったため、今後何が起きるかは誰にもわからない中で○○するなという決議は権限を縛ることになることから、不採択となりました(小林議員が調査が必要と継続を希望しましたが賛成者なく結論を出すこととなり、全員が不採択)。 庁舎内における職員への政党機関紙の勧誘・配達・集金の自粛を求めることに関する陳情 最後の陳情は陳述なく、書面のみの審議でした。こちらは市庁舎内で政党機関紙を勧誘したり、議員からそうした圧力をかけたりしてはならないというものでした。 平成28年にも似たような内容で陳情が出ており、また昨年の決算特別委員会でも政党機関紙についての質疑が出ていたこともあって、武蔵野市では現状こうした問題が起きていないということから、現状にあたらないとして不採択となりました。 私からは、今はないとしたとしても、何かあった際の職員の相談窓口などはきちんと対応してほしいと要望しました。 以上、今回は総務委員会で4件の陳情審査を行いました。月曜日からはまた各委員会が開かれます。ご注目ください。 市議会|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)

活動報告

3/3総務委員会まとめ~議案と行政報告編|武蔵野市議会レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。かなりの量の花粉が飛散しているとのこと、せっかくあたたかくなってきたのに外に出るのが億劫になっています。 さて、3月3日は総務委員会が行われ、私も委員として出席しました。案件の多さから深夜までか…という話があったものの、端的に、でも濃い議論がされたと思いますが18時頃に終了しました。 本記事では市からの議案と報告について、主な内容についてまとめていきたいと思います(長くなるため陳情は次の記事でまとめます)。 市からの議案審査 まずは市から出された議案についての審査です。 ▼指定管理者の指定の手続きについての条例改正指定管理者候補審査委員会を設置するというもの。 ▼情報公開・個人情報保護審議会と審査会の条例改正市議会側の条例が制定されたのでその対応を市の条例に反映する改正。 ▼事業資金融資あっせん条例の改正コロナ禍の対応につき、年を越えたため比較する年を変更するための改正。 ▼印鑑条例の改正デジタル法関連の改正対応。具体的には、マイナンバーカードにある電子証明がスマホに搭載されることに伴い、コンビニ交付の際にスマホをかざせばできるようにするためのもの。 とここまでは手続き系が多く、質疑も少なめでスイスイと進みました。 ▼補正予算年度末の補正予算はさまざまな額が確定してくることから盛りだくさん。それぞれが気になるところについて質疑をしました。いくつか私の質疑含めご紹介。 ・光熱費当初の1.5倍くらいになっているとのこと、施設関連がやはり大きな影響…その分の補正増あり。 ・活性出店支援金、開店時だけでなく6ヶ月後にも受け取ることができるが、閉店してしまった分を補正減。この支援金は商店会に入ることが要件のため、先日商店会で「入ったのは嬉しかったがもうやめてしまった」という声を聞いたのを情報提供。実効的な策を今後も望む。 ・市道16号の無電柱化事業にて管理所在不明の埋設管が確認、数ヶ月工事がずれ込むことになり、繰越明許費に計上。周辺住民へ影響するが、工期全体としての遅れはひとまずない見込み。 以上で議案審査が終わりました。陳情については次の記事でと思いますが、時系列的に陳情後にあった行政からの報告についても本記事でまとめておきます。 市からの報告事項 今回の行政報告は3件でした。 ▼特別職報酬等審議会からの答申について市長や副市長、市議会議員の報酬等についての検討が2年に一度行われます。審議会は市内のさまざまな団体の方や税理士などから構成され、私たちも審議会からヒアリングを受け、その後こうして審議会から答申が市長へ提出されます。 今回は現状維持との結論。コロナ禍であるということ、とはいえ物価高騰が起きていることなど、さまざま社会情勢を見ながらの判断ということでした。 市は基本的にこの答申に従うという方針だと報告されました。 ▼債権放棄についての報告のやり方について生活困窮や時効などにより、市が債権を放棄することになる場合の市議会への報告方法について、基本的には9月の議会でまとめて報告があるということが共有されました。 ▼男女平等に関する意識調査の報告書について次の男女平等推進計画を策定するにあたり、その基礎資料となる意識調査の報告書が出ました。私は男性にも相談窓口の拡充をと訴えてきた際、次のこの調査においてニーズを把握したいという答弁をいただいていたので、熱望していた調査結果です。内容についてはぜひ男女平等に関する意識調査(令和4年度)|武蔵野市公式ホームページ (musashino.lg.jp)からご確認ください。 以上、行政からの報告でした。次回の記事では4件の陳情審査についてまとめます。 3/3総務委員会まとめ~陳情審査編|活動レポート | 武蔵野市議会議員 本多夏帆 オフィシャルサイト (honda-natsuho.info)

2期目への挑戦

次に向けた想い|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 前回の記事「私が考えるまちの役割②」ではインフラ整備や福祉の充実を図ること、人権を尊重し個々に寄り添うことについてお伝えしました。 今回はまとめとして、次に向けた想いを記します。 4年間の議員活動を経て-次に向けた想い 1期目の4年間はこのまちのこれまでをよくよく知ることのできた期間だったと思います。 行政の行うことはやたらと時間がかかる!と言われますし私もそう思っています。 一方この期間は、どういった手続きや流れを踏んでいるのかについても知ることができ、ではどうするか、どういったところから提案をしていけばいいかといったことを、まだまだこれからではあるものの理解することができたと感じます。 若者(いつまで若者とするか諸説ありますが最近の内閣府調査では30代も含まれるようなのでそうします)として議員の役割を担うには、知識不足や特に経験値の不足を感じることがあります。 また、議員活動だけでなく子育てや仕事と両立する兼業議員として時間的余裕のなさも自覚しています。 ただ、それでもこの役割を担いたいと思うのは、議会という場は本来多様な住民で構成されるべきところであり、年代で見たときに明らかに偏りがあるからです。 リアルな若者の声を届けたい、30代は私ひとり、ましてや26人中20代は今ひとりもいません。私が自分よりさらに若い人たちの世代を代弁することはかなり難しいと感じています。生きている時代背景が全く異なるからです。 地域で活動したい、より良い状態をつくりたいと奮起する若者を育てるつもりで、ぜひ人材に投資をしていただきたいと思っています。私自身は地域に育てられている、そう実感しながら日々生きています。 長々と述べてきましたが、こうした考えと想いを胸に、次の任期を務めさせていただくべく準備を始めたいと思います。 現在議会が開かれていますのでまずはそこへ尽力しつつ、会期が終わりましたらさまざまお願いをさせていただくこともあるかと思います。お忙しい中とは思いますが、応援と、少しでもお力添えいただけますと幸いです。 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 Twitter・公式LINEでは最新情報をお届けしています!ぜひ追加をお願いいたします。

2期目への挑戦

私が考えるまちの役割②|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 前回の記事「私が考えるまちの役割①」では学びやボランティア/事業などさまざまな活動を支援すること、コミュニティや「ゆるいつながり」を支援することについてお伝えしました。 今回は後半の2つです。 インフラ整備や福祉の充実を図ること 暮らしのベースとなるのがインフラと福祉です。ここがしっかりとしているからこそ、それぞれがのびのびと生活することができます。 道路や上下水道といった基盤となるものは、将来に向けて財政をきちんと見ながら、計画的に整備を続けていくことが大切です。 また、公共施設においても、巨額な投資をすることになる一方で、少子高齢化・人口減少社会が進行することも念頭に置かなくてはなりません。 利便性や質の向上に取り組みつつも、必要性の検討や社会の変化に対応できる柔軟性を持たせながら改編を行っていくことが重要と考えます。 そして、前向きに生活をしていくには、福祉の充実が欠かせません。武蔵野市では福祉総合相談窓口ができて、分野を横断していっぺんに相談することが可能になりました。 とはいえ、窓口ができたことに満足してはならず、ここで重要なことは多様な悩み、課題に対して的確に対応することができるかという点にあります。 福祉から外れるとなればそれもまたたらい回しのようになってしまうかもしれず、例えばこどものことにおいても妊娠期から切れ目のない支援をということで相談体制はありますが、健康、経済、育児、保育、学校…と各分野にとなるとどうしても一括では難しい現状があります。 何度も何度も同じことを説明しなくてはならない、働きながら、子育てやあるいは介護をしながら、そうした日常生活の中で相談をするのも大変なことです。 保健センターの大改修において、こども子育て支援施設もあわせて増築されることになりましたが、現在の保健センターの位置を考えると市内全域からそこに相談を集約するということではなく、生活圏の身近な場所で気軽に相談できる体制づくりが必要です。 自身が行政書士という士業/手続きの専門家としても活動している観点から、このような個々の課題に対応するには、そのヒアリングとコーディネート力が問われると考えます。 市の職員がそうしたスキルをというのはもちろんですが、専門家活用や市内のさまざまな施設、そして市民のネットワークなども活かしながら市内全域で福祉の取り組みが充実していくように働きかけていきたいです。 人権を尊重し個々に寄り添うこと 人権を尊重すること、これはどんなときでもベースとなる考えだと思います。そんな中で、カテゴライズするなら人ではなく課題で!常々そう考えてきました。行政が課題を整理する際、どうしても人を集合体として捉える傾向があります。 例えば女性が、高齢者が、障がい者が、外国人が、こどもが…というように、カテゴリとして捉えて施策を打つことが多くあるのです。国の予算づけから来る影響とも言えるでしょう。 そのメリットも確かにあるのかもしれませんが、デメリットもあるのではないでしょうか。「縦割り」と批判される原因のひとつだとも思います。 個々に困っていることは異なり、そう考えないと、制度の狭間に落ち込んでしまう人も出てきます。最も身近な行政である自治体=市だからこそ、個々に目を向け寄り添い、課題解決を図るべきです。 例えば武蔵野市では女性に向けた相談事業は多数存在しますが、男性の相談はというと東京都の窓口へと案内されてしまうことが多くあります。そのことを指摘すると、女性向けの相談を侵害するのかと他の議員から言われることもありますがそうではありません。 DVで困っている人、シングルで子育てしている人に男性もいることは事実です。女性のほうが多いのは確かで、でも男性が0なわけではない。であるならば、事業の量は差をつけたとしても相談事業を0にしていいことにはなりません。 これはすでにある女性向けの事業を侵害するということではないのです。なぜ困っているのか?に目を向けたとき、施策の打ち方は変わると思います。 この点については今後男女平等に関する施策を検討するにあたり、ニーズのリサーチをするという回答を市からもらうことができました。ちょうど2023年に調査が行われることになっており、変化に向けて期待しているところです。 引き続きこうした個々の課題に着目する取り組みを推進していきたいと思います。 ここまで、私が考えるまちの役割を2つの記事に分けてお伝えしてきました。次回は2期目への挑戦に向けた想いについてです。

2期目への挑戦

私が考えるまちの役割①|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 前回の記事「準備を始めるにあたり|2期目への挑戦」では自分自身のモチベーションと、幸せのもと(要素)からまちの役割を整理するところまでをお伝えしました。 今回からは私の考えるまちの役割について、2つの記事に分けて、具体的にエピソードを交えながらお伝えします。まずは前半の2つです。 学びやボランティア/事業などさまざまな活動を支援すること 自己実現や成長に欠かせないのは学びやさまざまな活動です。活動についてはボランティアだけでなく事業として、地域活動や民間事業者による経済活動も含まれます。 行政としては創業支援やコロナ禍における事業者支援が行われたことも記憶に新しくあります。 学びというとこどもたちへの教育が想起されますが、それだけでなく大人も学び続ける、この学びというのは何も難しいことを指しているのではなく、日頃のちょっとした気づきや趣味、遊びといったものまで幅広くあると思います。 学びや活動というのは、それぞれが前進する実感を得られるものであるとともに、地域の課題解決にもつながる大切なものであると感じます。 「アントレプレナーシップ」は起業家的行動能力とも訳され、イノベーションをもたらし新しい価値を生み出す思考・行動要素として注目されています。例えばこうした学びを提供することで、地域の課題解決は促進されるのではないでしょうか。 すっかり浸透してきた「SDGs」に関連しても、国際的な課題解決に向けて起業家を育成することは重要だという論調があります。 何もこれは経済活動としてということだけでなく、ボランティア活動なども含めた地域活動へつながるものと思います。 こうした提案を議会でも行うことで、現代における学びの支援とはどういうものか、どんなニーズがあるかといった情報を届けることができました。 議会では唯一の30代ということもあり、若い世代がどのようなことを求めているか、どんな状況にあるかを伝えることも大切な役割であると感じています。 コミュニティや「ゆるいつながり」を支援すること 武蔵野市はコミュニティ活動がとても活発なまちだと評されてきました。町内会のようなものがないという異色の歴史を持つ中で、「コミュニティ構想」から50年、脈々と継がれてきたさまざまな活動がまちの至るところにあります。 私自身は議員になるまで、地域におけるコミュニティ活動を強く意識したことはありませんでした。 それは特段意識をしなくても自然にあるものという感じだったのかもしれませんし、20代まではあまり直接的に地域の活動にかかわることがなかったということもあるかもしれません。 一方で、地域で事業を営み子育てをする中で、コミュニティ活動だと思っていなくても、人と人との「ゆるいつながり」を実感することは多々あり、今ではこれもまたひとつのコミュニティ活動なのだと考えているところです。 今、武蔵野市ではこうしたコミュニティ活動について、これからに繋いでいくにはどうしたらいいのだろう?というテーマがあります。 担い手の高齢化というのも言われますが、そのまま引き継いでいくかたちだけを模索するのではなく、時代の変化に合わせて、少しずつ変容を遂げながら、また今すでに存在している若い世代のコミュニティの新しいかたちにも目を向けて、多彩な活動の支援を行っていくべきだと思います。 活動の見える化が進むことで、かかわりを持ちやすくなるはずです。行政が活動のプラットフォームになるべく、その役割や広報についても引き続き訴えていきたいと思います。 次回は後半、残り2つの役割について書いていきます。

2期目への挑戦

準備を始めるにあたり|2期目への挑戦

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 1期目の4年間が終わろうとしています。次の挑戦に向けて考えを整理し、まずは準備を始めるという意思表示をするために、このシリーズ記事を書くものです。長くなりますがぜひお目通しいただけますと幸いです。 そもそも何のために生きるか-私の場合 私は「変えることでより良い状態を生み出していくこと」に自分の意欲が湧き上がることを自覚しています。 自身が子育てと仕事の両立に悩み、大人もこどももともに過ごせる施設を作って経営してきたこと、そこから議員として1期4年活動してきたこと、これらに共通するのは「課題解決のために行動すること」です。 なぜこうなっているの?と課題に気づいたらそのままにせずどうにかしたい、そのために働きたい。それが私自身の「充足」なのだと思います。 さまざまなフィールドにおいて、より良い状態を生み出すために挑戦を続ける人生を歩みたい、そう考えています。 まちの役割とはなんなのか-幸せのもとから考える 人が幸せを感じるには4つの因子(要素)があるという研究があります。 ①やってみよう!自己実現と成長の因子②ありがとう!つながりと感謝の因子③なんとかなる!前向きと楽観の因子④ありのままに!独立と自分らしさの因子 これを「まちの役割」として考えてみると… ①やってみよう!自己実現と成長の因子→学びやボランティア/事業などさまざまな活動を支援すること ②ありがとう!つながりと感謝の因子→コミュニティや「ゆるいつながり」を支援すること ③なんとかなる!前向きと楽観の因子→インフラ整備や福祉の充実を図ること ④ありのままに!独立と自分らしさの因子→人権を尊重し個々に寄り添うこと このように考えました。おそらく行政が行うほぼすべての施策を網羅できる整理になっていると思います。次の記事では、それぞれにおいて私の持つ視点を具体的にお伝えします。

活動報告

一般質問が終わりました|活動レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 任期最後の一般質問が終わりました(読み原稿はこちら)。全体的に前向きな答弁をいただくことができ(ちょっと拍子抜けする気持ちでもありましたが)職員の方々もご準備をいただき、意見を伝えることができてありがたいと感じています。 何度やっても緊張するのですが、今回もひとつ再質問が抜けてしまって、やり切った!ということにはならず、なかなか難しいところです(ホームページリニューアルのところを聞きたかったのに抜けました…) どうしても時間を気にしながらの質疑になるので、淡々と落ち着いてやるのにはまだまだ訓練が必要です。。 とはいえ今回大きく取り上げた広報力の向上やアントレプレナーシップ教育の促進については非常に前向きな回答で、特に広報の専門人材については予算の重要施策にはなかったものの、早い段階で導入が検討されそうな内容でした。広報目的の達成のために、とても期待をしています。 また、選挙の投票率向上についても、デザインを取り入れた投票済証は今回の市議選から導入予定とのこと、楽しみです。選挙小屋やフェスティバルといった民間の取り組みについても、最新情報として意見交換をすることができました。 市民から多様な取り組みについて相談があった際には、選挙管理委員会としてできる対応はするとのことです。何かあればぜひ選管に相談をしていただければと思います。 そしてメインテーマの情報共有・市民参加・協働のサイクルと計画的な市政運営については、現在さまざまな取り組みが行われている中で、社会変化にどう柔軟に対応していくのかについて議論しました。 具体的事例として吉祥寺東町1丁目の市有地利活用事業を挙げましたが、計画の策定や事業の執行をする中で社会変化が起こった際、どう行政が対応していくのかが課題となっています。 今回この事業では食と相談がテーマとされましたが、コロナ禍を経て本当にそれでいいのか、議会からもさまざま意見が出ていました。さらに物価高騰の影響を受け、市の事業者公募に応募がなく、現在さらなる検討段階にあると考えています。 こうした変化を誰がどう判断するのか、ここが難しいのではないかという結論になりましたが、今後のためにこうした可能性についての議論ができたことは有意義であったと自分では思っています。 計画を策定するのにかなりの労力を割き、市民参加もありながら進めているので、そう簡単に変えてはいけないと思うのは当然です。 それでも社会の変化、ニーズの変化をとらえながら事業を調整していかなくては、本来の目的達成が遠のいてしまうことも想像できます。 今後に残された課題とも言えるかもしれませんが、事業の内容や手法をどう変えながら目的の達成へ進んでいくのか、そのことについて考える時間を少し持つことができたと思います。今走っている事業としても吉祥寺東町の件は、続けて注目をしていきたいと思います。 思い返せば4年前、初めての一般質問はとにかくガチガチでどう質問をすればいいのか分からず、しかもなんとなく対峙するものだみたいな厳しい気持ちで臨みました。 しかし今となっては対立をするということではなく、ここで話していることは市民だけでなく職員の耳にも入っており、どうすれば自分の考えを理解してもらえるか、伝わるか、取り入れてもらえるか、その先のことを考えながら質疑をするようになりました。 それは別に厳しいとか甘いとかそういうことではなくて、意見や要望をどうかたちにしていくのか、その実現可能性を高めるために議員に与えられた機会であると考えられるようになりました。 もちろんこの考え方も議員によって違うでしょうし、この機会をどう活用するか、活用してほしいかというのは市民によっても異なると思います。議員の役割とは何か、この問いに対してそれぞれの答えが異なることと同じです。 年に4回、4年で16回しかない機会でしたが、産後の1回以外はすべて登壇をすることができ、15回毎回それぞれのテーマを取り上げながら深掘りすることができたのは、貴重な体験だったと思います。 過去の回もすべて動画がアーカイブで残っているので、ご興味ある方はぜひ見ていただけたら嬉しいです。実は汗びっしょりになりながら、質疑を展開している姿が見られるかと思います。 答弁の資料を作成する職員の皆さまも、毎回私が事前に出した質問書から意図を汲み取ろうと工夫してくださり、感謝申し上げます。ありがとうございました。 さて、ここからは市からの議案を揉む委員会審議が始まります。3月3日の総務委員会から、ご注目ください。

お知らせ

2/28に一般質問を行います|活動レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。2月28日(火)に市に対してフリーテーマで質疑をする「一般質問」を行います。中継もありますのでぜひご覧ください。また、動画のアーカイブも数日内にアップされます。 以下、読み原稿です。当日は読みながら多少修正をしているため、正確なものは議事録の公開をお待ちください。質問項目は事前に提出をしています。 当日は原稿を読んだ後、残った時間で市の回答に対して再質問を行います。今回は原稿が4000字程度なので、いつもよりは時間に余裕があるかな?と思っています。 読み原稿 ワクワクはたらくの本多夏帆です。感染症の流行の始まりと同じ頃に生まれた娘が、今月3歳になりました。まる3年、本当に長い長い期間であったなぁと思います。 まだ終わりではなく現在進行形ではあるものの、一定情報が出てきた中で、これからは自己判断という部分が大きくなってきます。マスクについてなども、指針がなくなる今後、それぞれの組織ごとにどうするのかが示され始めたところです。 活動ごとのリスクの評価の違いによって、結論が分かれるものと思いますが、そこにあるのはそれぞれの民主主義であり、決定の後にも尊重がある、そうであってほしいと思います。想像すること、自分の想像を超える部分があるということを受容すること、コロナ禍を経ての学びはここにあるのではないかと考えています。それでは質問に入ります。 1.武蔵野市の情報共有・市民参加・協働の循環と計画に基づく市政運営について (1)現在の取り組みについて前回、12月は産後でお休みを頂いたので9月の議会ですが、一般質問で市と市民の関係性をテーマに自治基本条例関連の質疑をいたしました。だいぶ壮大に話を広げたので時間が足りず自分としては消化不良になってしまったのですが、今回は任期最後ということで大切なこととして、改めて取り上げた次第です。 市と市民の関係性について、協働においてこれは対等であるとの答弁をいただきました。車の両輪のように、はたまた、これは最近気に入っている表現なのですが30人31脚のように、横並びになってまちのために取り組んでいく。そんなイメージかと思います。 昨年11月に行われた自治基本条例のシンポジウムでは、条例はこれまで行ってきたことを明文化したものだということが伝えられ、それに対して素晴らしいという考えもあれば、文字にするとやらされている感があるという声もありました。 これはさまざまな条例制定においても同様のことが言えると思います。そんなルールなくても当たり前、そう思うこともあれば、なければ気づかないこともある。きまりになると圧力を感じるかもしれないけれども、考えなくてよいという気楽さもあったりする。 自治基本条例において、まず情報共有がなされ、市民参加が行われ、そして協働に至る。このサイクルを回し続けることが大切であるとして基本原則となっています。この数年まちを考える身となってみるとこのサイクルはよくできたしくみだなぁと思うとともに、課題となるところはどこなのだろうかと深く考えるようになりました。 例えば30人31脚において、前に進むには目的地、そしてスピードや歩幅など手段の情報が共通認識になっている必要があります。目的と手段の共有だけでなく、さらには年齢もライフスタイルもバラバラの30人がまず集まれる、そして参加できるところからの工夫も必要かもしれません。そもそもやりたい、やりたくないといった違いもありそうです。まちという大きな規模で考えれば、このことの難しさは想像に難くありません。 このようにサイクルをさらに細分化してみることで、すぐに解決には至らなくても、少しずつでも課題解決に繋がればと考えています。そこで以下質問します。 ①自治基本条例の基本原則「情報共有・市民参加・協働」の3つのサイクルを回すことで自治を推進していくために、現在市が積極的に行っている取り組みについて伺う。 ②意見交換会やパブリックコメント等の市民参加への取り組みを行う際のより一層の工夫について伺う。これは以前からお尋ねしていますが、コロナ禍を経て少しずつ活動も活発化する中でさらなる工夫がなされているのではないかと思い改めて伺うものです。 ③計画策定に向け熟慮を重ねる間に社会が大きく変化した際、どのような軌道修正が考えられるか、取り得る手段の可能性について伺う。 自治基本条例の基本原則は、情報共有・市民参加・協働に加えて計画に基づく市政運営の4つです。この計画というのが同じ目的地ないしは手段を指すと考えます。昨今の社会情勢は変化のスピードが早く、また有事の際には当然計画通りにいかないことを私たちは直近で体験をいたしました。 コロナ禍においては事業の延期が多かったように思いますが、そのままずらせば良いものもあれば、社会変化を反映させたほうがいいものもあったのではないかと思います。これまで積み重ねた検討を大きく修正するのにはかなりのエネルギーをまた要するわけですが、過去に計画で定めたからということだけを根拠にするのでは思考が停止してしまいます。 どんどん変更をという考えではなく、必要性が生じた際のためにこの質問をいたしました。そういう時にどのような可能性、選択肢があるかを知っておくことが大切だと思います。ご答弁をお願いします。 (2)「広報専門員」について 次に関連して、具体的な提案を申し上げます。かねてから情報共有、広報が課題であると議論されてきました。市長も施政方針で手を替え品を替えと記載されているように、あらゆる手を打っていくべきだと思います。企業においても広報活動は大変に重要な業務であり、経営にも深くかかわる分野です。 広報媒体が多様化するにつれ、全国でも同様の課題が指摘される中で、自治体広報を強化するために、「広報専門員」といった名称のアドバイザー、専門的知見を有する職員が全国各地で配置されるようになってきました。検索すると兵庫県、神戸市、徳島市などなど、そして最近では杉並区もこうした取り組みを行なっていることがわかります。 東京都では昨年戦略広報部という部署を作り、実務経験のある広報担当を採用しているとのこと。昨年総務委員会で訪問した尼崎市でも、庁内に広報についてアドバイザーが控えており、チラシひとつでも担当課から相談をして、どうすれば対象者に情報が届くか、その先の広報目的の達成まで含めて、逆算して広報活動を行なっているということでした。これらを踏まえ以下伺います。 ①昨年は市のホームページのリニューアルがありましたが、その後の反響について伺う。②市のホームページリニューアル後においても、残された課題は何と認識しているか伺う。③広報専門員を配置することへの見解を伺う。 (3)アントレプレナーシップ教育について 次にアントレプレナーシップについて、アントレプレナーシップは起業家的行動能力とも訳され、イノベーションをもたらし新しい価値を生み出す思考・行動要素として注目されています。先ほど30人31脚を例に、やりたいかやりたくないかといったそもそもの違いもあるかもしれないと述べましたが、地域社会が抱える課題に対して取り組む、かかわるというモチベーションの部分についても、考えていかなくてはならないのだと思います。 次のテーマとしている投票率向上にも通ずる話であり、私が4年前初めての一般質問に際に、SDGsにおいて起業家育成は地域課題の解決にとって必要だとして質疑させていただいたことにも立ち返る話です。当時は起業家育成として創業支援と絡めていましたが、今回は起業家的行動能力ということで、より広く一般的な学びとして取り入れられると考え提案するものです。以下伺います。 ①市の職員に対し、アントレプレナーシップ教育を取り入れることについての市長の見解を伺う。②学校教育において、アントレプレナーシップ教育を取り入れることについての教育長の見解を伺う。③市民に対して、アントレプレナーシップ教育における学びを提供することについての市長の見解を伺う。 2.投票率向上のための取り組みについて 地域社会に対するモチベーションの表れでもある投票。最もシンプルで分かりやすい指標と言えるのが投票率なのかもしれません。 ①第六期長期計画・調整計画の議論においても、「投票率が低い」という言葉が策定委員より出ている。これについての市長と選挙管理委員会委員長の見解を伺う。 ②投票率向上を目指すにあたり、武蔵野市の投票率が平均より高いということに満足せず徹底して取り組みを実施すべきと考えるが見解を伺う。 ③法的に可能なことは1つでも多く取り組んでほしいと考えるが、現状行っていないこととして投票済証にデザインを取り入れることや、投票に来た人にオリジナルグッズなどを渡すなど、今後取り組む予定の具体的な内容を伺う。 ④「選挙小屋」という北欧の取り組みが注目されている。武蔵野市においても候補者が一堂に会し、市民と気軽に交流できるイベントなどを行うことができないか、見解を伺う。 以上が質問となります。最後にお詫びです。令和2年度決算特別委員会において、八丁通りの標識が変更されたと述べましたが、過去まで遡って調べ直したところ工事が行われただけであり標識の変更はされておりませんでした。事実誤認により発言しましたことお詫び申し上げます。より注意をして発言してまいります。

活動報告

社会保険労務士の方々との議員懇談会に参加しました|活動レポート

こんにちは、武蔵野市議会議員の本多夏帆です。 先日、東京都社会保険労務士政治連盟武蔵野統括支部主催の議員懇談会へお招きいただき、参加をしてきました。 私自身は行政書士ですが、母が社会保険労務士ということもあり、議員になる以前からお世話になっている皆さまです。再会できてとても嬉しい気持ちになりました。 初めて参加した議員懇談会でしたが、そのやり方がとってもいいなと感じたので記事にした次第です。 議員懇談会というと、議員がずっと話し続けるのかな…と思っていたのですが、最初にいくつかのテーマについて社労士会の方が説明、その後議員からの質疑というかたちで進められ、業務理解にしっかり繋がっているなと感じました。 武蔵野統括支部は12市(武蔵野市・三鷹市・府中市・調布市・小金井市・小平市・東村山市・国分寺市・狛江市・東久留米市・西東京市・清瀬市)から成っているとのことで、それぞれから議員が参加していましたが、同じ多摩エリアということもあって、状況は割と似たり寄ったりなのではないかと。そのため質疑も聞いていて参考になりました。 説明を受けた各テーマを具体的に記載すると、以下のとおりになります。 社労士の業務についてはよく理解している自負はありましたが、支部として行政に入って行っていることなど、よく理解することができました。 コロナ禍では士業など専門家にいかに頼るかということが大きなテーマだったとも思っており、行政と士業の日頃の繋がりが有事の際に活きると考えています。 引き続き各分野の知見を深めながら、こうした専門家の方と協働しつつ、市民生活の向上に繋げていきたいです。この度はお招きいただきありがとうございました。