BLOG

ブログ

決算特別委員会4日目最終日。まずは教育費から。

学校で起きているトラブル、1人1台端末、保護者が負担する教育費、市営プールなどについて質疑しました。

■スクールロイヤー、初年度35件の相談

この年度から始まったスクールロイヤーによる学校法律相談。

初年度は各校から35件の相談がありました。

内容を聞くと、いじめではないかという保護者からの問い合わせに対する教員からの相談、児童館でのトラブル、セクハラに関するものなど。

学校で起きる問題が複雑化する中、先生だけで抱え込まず、早い段階から法律の専門家に相談できる仕組みができたことには意味があると感じます。

今後は「何件相談したか」だけでなく、早期対応やトラブル防止にどうつながったのかも見ていきたいです。

■1人1台端末、「壊れる」だけではない課題

学習者用コンピュータについて、過去5年間の故障や不具合、それにかかった費用や保険対応について資料を求めました。

端末の管理自体は、導入当初と比べると落ち着いてきているとのこと。

一方で、「自分のものではない」という感覚や、「機械だから壊れるもの」という意識については、引き続き指導が必要との話もありました。

そして、端末をめぐる問題はハードだけではありません。

資料では、「パソコンや携帯電話等で誹謗中傷や嫌なことをされる」といういじめが、小学校7件、中学校2件。

ほかにも、タブレットでの長時間の動画視聴、チャットの私的利用、故意の破損などが確認されています。

市からは、「人を傷つけてはいけない」という基本を大切にしながら、生活指導やICT担当の教員など学校全体で早期対応・未然防止に取り組んでいるとのこと。

デジタルだから特別というより、道具が変わっても、人との関わり方の基本をどう教えていくかが大切なのだと思います。

■オンライン授業、災害時にも使える?

1人1台端末に関連して、オンライン授業の実績についても確認しました。

不登校の児童生徒への対応では活用実績がある一方、災害などの緊急時に一斉にオンライン授業へ切り替えるような対応については、まだ十分ではなく、今後研究していくとのこと。

端末を配備したからこそ、平時の学習だけでなく、非常時にどう使うのかも考えておく必要があります。

■学校に通うため、家庭はいくら負担している?

今回ぜひ確認したかったのが、市立小中学校における個人負担です。

私費教材費、標準服、修学旅行費などについて、過去の推移がわかる資料を求めました。

算数セットが個人負担ではなくなるなど、以前とは変わってきているものもあります。一方、書道用具や裁縫セットなど、ほかにも家庭で購入するものがあります。

デジタル教材の導入などによって、「学校で何を買うのか」自体も変化しています。

そこで、

・何を公費で、何を家庭負担とするのか
・標準服や修学旅行費は学校によってどの程度差があるのか
・家庭負担をどの程度までとするのか、考え方や基準はあるのか

などを確認しました。

就学援助についても、所得制限の基準が今の生活実態に合っているのか、定期的に確認していく必要があります。

「義務教育だから無償」という言葉だけでは見えない、実際に家庭が負担している教育費を把握することが、まず必要だと思っています。

■市営プール、これまでの議論を1枚で見えるように

市営プールの更新についても質疑しました。

「十分に意見を聞いてもらえていない」という声がある一方、市としては2021年から長期間にわたり議論してきたという認識です。

こういうときに起きるのが、

行政は「これまで議論してきた」
市民は「いつ決まったのかわからない」

という認識のズレです。

そこで、2021年からどのような検討をし、いつ市民の意見を聞き、何を決めて現在に至ったのか。

経緯を1ページで確認できる資料をつくってはどうかと提案しました。

市からも「つくってみたい」との答弁。

計画や事業について、情報を公開するだけでなく、「初めて見る人でも経緯がわかる」ようにする。

3日目の吉祥寺や三鷹駅北口のまちづくりとも共通する、大切な視点だと思っています。


最後は水道・下水道事業会計、そして締めくくりの総括質疑へ。

■下水道の固定資産、176円のずれから確認

監査委員の審査意見書に、有形固定資産について「誤った単価で取得価額を算出した」との記載がありました。

昨年度の決算審査では、公共ますの固定資産計上漏れについて議論していたため、関連するものなのか確認。

今回は別件で、塩ビ管を台帳に登録する際、単価を3円高く積算したことによる合計176円のずれだったとのこと。

金額としては小さいですが、繁忙期のチェック体制の甘さが原因として挙げられました。

なお、昨年度指摘された公共ますの固定資産計上漏れについては、すべて計上対応済みとのことでした。

決算だからこそ、金額の大小だけではなく、なぜ誤りが起きたのか、その後どう改善したのかまで確認することが大切です。

■豪雨への関心が高い「今」こそ情報発信を

豪雨が頻発する中、武蔵野市の下水道や雨水排水について、市民の関心も高まっています。

一方で、市のホームページを見ると、水害対策や下水道、雨水排水などの情報が複数のページに分かれていて、「結局どこを見ればいいの?」と感じるところがあります。

どんな対策をしているのか。
自分の地域はどうなっているのか。
大雨のときには何を確認すればいいのか。

関心が高まっている今だからこそ、必要な情報にたどり着きやすい広報をお願いしました。

■最後に確認した「資料の数字」

締めくくりの総括質疑では、市民目安箱の件数について、事務報告書に誤りがあったことを取り上げました。

一方、事務事業評価シートには正しい数字が掲載されていました。

同じ事業について複数の資料があるのに数字が違う。

元データはどこなのか。
資料をどう作成しているのか。
発行前に資料同士を突き合わせているのか。

確認したところ、市としても今回の件を課題として捉えているとのことでした。

決算審査では、このほかにも資料の誤りがいくつかありました。

議会も市民も、この数字をもとに行政を評価します。だからこそ、資料の信頼性は大前提です。

■「これを見ればわかる」決算資料へ

一方で、今年度から新たに「事務事業評価シート」が作成されたことは、今回の決算審査で大きな変化でした。

これまでは質疑で、

「この結果を市としてどう評価しているのですか?」

と一度確認してから、その先の議論に進むことも多くありました。

今回は、評価シートを読めば、市が事業をどう評価し、何を課題と考え、今後どうしていこうとしているのかがある程度わかります。

その分、議会側も「確認」ではなく、その先の議論から始められます。

事務事業評価報告書と事務報告書についても、今後さらに整理・連動させ、最終的には「これを見ればすべてわかる」という形を目指したいとの答弁がありました。

ぜひ進めてほしいと思います。

■4日間を通して

今回の決算審査では、本当にたくさんの資料を作成していただきました。

その中で私が繰り返し確認してきたのは、

「何件実施したか」だけではなく、
「その結果、何が変わったのか」。

制度を利用した人数だけではなく、
「使いたかったけれど使えなかった人はいないか」。

行政が何をしたかだけではなく、
「市民や地域に何ができるようになったのか」。

ということでした。

今年度から始まった事務事業評価や内部統制は、行政をより良くしていくための重要な仕組みです。

監査も含め、それぞれを別々に動かすのではなく、つなげて次の改善へ。

今回の決算審査で見えた課題や提案が、次の予算や事業にどう反映されるのか。

ここからもしっかり追っていきます。

4日間、審議にご協力いただいた職員の皆さま、ありがとうございました。